晴山雨読ときどき映画

“人生は森の中の一日”
山へ登ったり、本を読んだり映画を観るのは知らない世界を旅しているのと同じよ。
       

その2 スクーリーンで〈ザ・ウォーカー〉のデンゼル・ワシントンに会って来ました

2010年06月30日 | 映画
世界が崩壊した近未来を舞台に、この世に一冊だけ残った本を運び、ひたすら西へと孤独に旅する男の姿を描くサスペンス・アクション。主人公イーライを演じるのはデンゼル・ワシントン。と訊けば観ないでおく法はないだろう。私の好きな本、歩く、映画の3要素が満たされている。
デンゼル・ワシントンはシドニーポワチエ亡き後ぽっかり開いた穴を埋めてくれた俳優


英題は「THE BOOK OF ELI 」となっているが、邦題の「ザ・ウォーカー」もまんざら悪くない。
世界で一冊だけ残る本を運び、30年間旅をしている男イーライ(デンゼル・ワシントン)。本に触れる者をためらわずに誰でも殺すイーライだが、彼は旅の目的地を知らず、「西へ向かう」という手掛かりだけを頼りに歩き続けている。そんな中、彼の前に、本を探し続ける独裁者カーネギー(ゲイリー・オールドマン)が現れる。さてその本とは?

近未来は明るい未来ではなく人類滅亡で描かれるのが当たり前になった。図工の時間に決まって「未来の絵を描きなさい」の課題には、誰もがこぞって動く歩道やロボットのお手伝いさん、空を自在に走る車、宇宙都市、海底都市などと夢溢れた未来図を思い描いた。明るいクレパスで彩った。いつからなのだろうか、私が明るい未来は待っていないと気付いたのは・・・

残念なのは、早い時点でこの本が何なのかが分かってしまったこと。おそらくほとんどの観客が気付いただろう。日本人の私には、命がけで護り届けなければならないほどの本には思えなくも無い。たどり着いた西の果てが○○だったのも分からなかった。
まあ目を瞑って、かっこいいデンゼル・ワシントンを観られたということで良しとしよう!
スピード感溢れるアクションが素晴らしい。デンゼルは飛び道具じゃなく昔ながらの西洋刀で敵をばったばったとなぎ倒すのだ。耳には電池切れのウォークマンのイヤホンがあって、昔の音楽が彼に勇気を与え続けている。

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4 コメント

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ザ・ウォーカー(少しネタバレ) (CJN)
2010-06-30 18:07:29
まあ・・良い作品だと思いました。色もほとんど押さえられてありませんでした。デンゼル・ワシントンも細目でしたね。最後のあれにはビックリでした。刀は使うは、銃は使うは・・・なのに、○○の正体は途中でわかりましたが・・・、本はあれで書かれていたとは、たいしたオチでした。本を読んでいる時に画面に出なかったのが、伏線でした。暗記していたのですね。邦画の座頭市を意識しているアクションですね。最後まで気がつきませんでした。西ですから行く先があそこというのは良いのですが、30年もかかるのでしょうか?と思いました。でもまあ、いいことにします。
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とてもスタイリッシュな (宵乃)
2010-07-02 10:22:08
映像ですね。
”この世に一冊だけ残った本を運ぶ男”と聞いていたのでロードムービー的なのを想像していたんですが、アクション要素のほうが強そう・・・。
それはそれで格好いいからいいけど!

>耳には電池切れのウォークマンのイヤホンがあって、昔の音楽が彼に勇気を与え続けている。

荒廃した世界という雰囲気を盛り上げてくれますね。なんだかロマンティック!
オンエアしたら必ずチェックしま~す。
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ファン (bamboo)
2010-07-02 12:00:12
の俳優が出演していると、少々の難には目を瞑ることができます。

>邦画の座頭市を意識しているアクションですね
そう云われるとそうでしたね
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コメントありがとうございます (bamboo)
2010-07-02 12:15:22
ウォークマンの電池や酒場で飲料水を物々交換で買うシーンなどが、嘘っぽくなくてリアリティに富んでいました。ロードムービー的な部分もありますが、アクションが勝っていますね。近未来物は殺伐としていて嫌なんだけど、デンゼルのお陰で安心してシートに座っていられたのです。やっぱり、これが別な俳優だったら許せないかも(笑)。
持っていた本が別な物だったらもっと展開は違っていて、面白かったと思います。教条的になる一歩手前でした。
としたらその本は何にしたら?と考えました。
例えば生活に直結するような水を生成する本とか、哲学書とか・・・でもそれではやはり弱いです。難しい・・・

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