海野和三郎『宇宙マンダラ』が発売へ

2014-09-19 00:12:59 | 日記
天文学者・海野和三郎先生の『宇宙マンダラ──天文学者の人類未来への提言』が10月2日に弊社BNPより発売になる。10月2日は海野先生の誕生日で、米寿を迎えられる。

海野先生は東大名誉教授。東京自由大学学長。専門は理論天文学で、量子力学を天文学に導入するにあたり先駆的な業績を上げられた。そして何よりも、自分よりも優れた天文学者を40人育成したという教育者でもある。

その先生の熱情が、米寿を迎えて「人類未来への提言」として結実したのが本書である。太陽系で一番美しい地球を、未来世代に残すための天文学者としての熱いメッセージが溢れている。

地震の原因となる大陸プレート運動は、地球自転と地熱伝搬によって起こる渦巻き対流である。この渦巻き対流が、陸上で竜巻を、海上で台風を起こす根本原因であると指摘する。地球温暖化が進むと、この対流は益々激しくなり、竜巻・台風が大型化し、大きな被害をもたらす。地球温暖化の原因は、言うまでもなく化石燃料であり、その化石燃料はあと100年ほどで枯渇すると言われており、化石燃料を巡る争奪戦争が起こる可能性が高くなる。

では、人類の命と文明を守るためのエネルギーはどうすれば良いのか。原発か、地熱発電か、太陽発電か、風力発電か、海流の対流による発電か。海野先生は太陽発電こそ、次世代エネルギーであり、エネルギー省を作り、エネギー計画を立て、その実現に取り組む必要があるとする。石油を初めとする化石燃料は次世代のために残すべきだと提言する。

太陽熱を蓄熱し発電する16倍集光によるソーラーポンドこそが、最も無駄なく効率よく太陽の恩恵をエネルギーに変換できると指摘する。

新しいエネルギー源として注目されるミドリムシの大量生産の開発に日本企業が成功したというニュースがつい先頃発表されたが、日本は、何としても、クリーンエネルギーで世界をリードする、エネルギー先進国になって欲しいものである。
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講座スピリチュアル学 全7巻

2014-09-11 23:50:05 | 日記
 先日、上智大学で開かれたスピリチュアルケア学会に行った。ケアという具体的な行動が要請され、目的意識が明確な学会は、凄く刺激的で、活気に溢れている。参加者のスピリチュアルケアに対する熱意がひしひしと伝わってくる。

 弊社刊行の『講座スピリチュアル学 第1巻 スピリチュアルケア』も何らかのお役に立てるのではないかと思うと、こんなにありがたいことはない。

 第2巻『スピリチュアリティと医療・健康』も順調に編集が進んでいる。ここで改めて全巻の内容を記しておく。各論文のタイトルは仮タイトルだが、ご了承いただきたい。


講座スピリチュアル学 全7巻(企画・編:鎌田東二) 発行・発売:(株)ビイング・ネット・プレス

第1巻 スピリチュアルケア 9月5日発売
  はじめに 「講座スピリチュアル学」と「スピリチュアルケア」鎌田東二(趣旨説明)
 序章
  伊藤高章「スピリチュアルケアの三次元的構築」

 第一部 スピリチュアルケアと宗教・医療
  高木慶子「現場から見たパストラルケアとスピリチュアルケア、グリーフケア」
  島薗進「スピリチュアルケアと宗教」
  窪寺俊之「ホスピス・チャプレンとスピリチュアルケア」
  谷山洋三「スピリチュアルケアの担い手としての宗教者──ビハーラ僧と臨床宗教師」
  カール・ベッカー「スピリチュアルケアとグリーフケアと医療」

 第二部 スピリチュアルケアとワザ
  井上ウィマラ「スピリチュアルケアと瞑想──高野山大学スピリチュアルケア学科の実践から」
  大下大圓「スピリチュアルケアと死生観ワークショップ──伝統仏教寺院を活用した心身統合のスピリチュアルケア学習」
  滝口俊子「心理臨床とスピリチュアルケア」

 終章
  鎌田東二「スピリチュアルケアと日本の風土」

第2巻 スピリチュアリティと医療・健康 11月末日発売
  はじめに 「講座スピリチュアル学」と「スピリチュアリティと医療・健康」鎌田東二(趣旨説明)
 序章
  山本竜隆「統合医療から見た医療・健康とスピリチュアリティ──地域医療と養生医療の現場から」

 第一部 医療とスピリチュリティ
  帯津良一「からだとスピリチュアリティ──終末期医療と気功実践から」
  上野圭一「代替医療からみたスピリチュアリティ」
  浦尾弥須子「アントロポゾフィー医学がとらえたスピリチュアリティ」
  大井玄「看取りとスピリチュアリティ」(仮題)
  長谷川敏彦「少子高齢化日本における健康の未来」(仮題)

 第二部 こころとたましいの健康に向けて
  やまだようこ「喪失のもの語りとスピリチュアリティ」
  黒木賢一「「たましい」の心理臨床」
 黒丸尊治「緩和医療と「心の治癒力」」
 
 終章
  鎌田東二「スピリチュアリティと日本人のいのち観」

第3巻 スピリチュアリティと平和 2015年3月末日発売
  はじめに 「講座スピリチュアル学」と「平和・平安・平静」 鎌田東二(趣旨説明)
 序章
  小林正弥「地球公共平和とスピリチュアリティ──友愛幸福世界に向けて」

 第一部 宗教間の対立と対話
  阿部珠理「アメリカ先住民が提起する平和の存在基盤としてのスピリチュアリティ」(仮題)
  千葉眞「キリスト教における平和とスピリチュアリティ」(仮題)
  板垣雄三・阿久津正幸「イスラームにおける平和とスピリチュアリティ」(仮題)
  小倉紀蔵「儒教における平和とスピリチュアリティ」(仮題)

 第二部 文明の衝突を超えて
  服部英二「聖性と霊性の変遷――地球倫理の構築に向けて」(仮題)
  内田樹「平和を創る武道と芸能」(仮題)
  金泰昌「文明間の対話と公共哲学」(仮題)
  山脇直司「環境と倫理と平和」(仮題)

 終章
  鎌田東二「平和と平安の基盤としての生態智」

第4巻 スピリチュアリティと環境 2015年7月末日発売
  はじめに 「講座スピリチュアル学」と「自然」と「環境」 鎌田東二(趣旨説明)
 序章
  原田憲一「地球環境とスピリチュアリティ」(仮題)

 第一部
  田中克「森里海の連環学と自然の霊性観」(仮題)
  湯本貴和「日本列島と環境思想」(仮題)
  神谷博「建築と都市と地域の循環系の構築」(仮題)

 第二部
  磯部洋明「宇宙環境と人間精神」(仮題)
  田口ランディ「水の聖地と大地の力を探ることから見えてきたもの」(仮題)
  津村喬「気功と環境と陰陽の哲学」(仮題)
  大石高典「生態人類学から見た環境とスピリチュアリティ」(仮題)

 終章
  鎌田東二「環境倫理としての場所の記憶」

第5巻 スピリチュアリティと教育 2015年11月末日発売
  はじめに 「講座スピリチュアル学」と「教育」 鎌田東二(趣旨説明)
 序章
  西平直「教育とスピリチュアリティ」(総論、仮題)
    
 第一部
  上田紀行「覚醒のネットワークとスピリチュアリティ」(仮題)
  トマス・ヘイスティングス「賀川豊彦とスピリチュアリティ」(仮題)
  中川吉晴「ホリスティック教育とスピリチュアリティ」(仮題)

 第二部
  中野民夫「ファシリテーションするスピリチュアリティ」(仮題)
  矢野智司「宮沢賢治と夏目漱石に見る教育と霊性」(仮題)
  吉田敦彦「教育的日常の中のスピリチュアリティ」(仮題)
  奥井遼「わざの臨床教育学に向けて」

 終章
  鎌田東二「臨床教育学と『日本的霊性』」

第6巻 スピリチュアリティと芸術・芸能 2016年3月末日発売
  はじめに 「講座スピリチュアル学」と「芸術・芸能」鎌田東二(趣旨説明)
 序章
  佐々木健一(東京大学名誉教授・元日本美学会会長)「芸術とスピリチュアリティ」(仮題)

  第一部
   高橋巖「シュタイナー思想における芸術とスピリチュアリティ」(仮題)
   篠原資明(京都大学教授・前日本美学会会長)「ベルクソンと生の跳躍」(仮題)
   梅原賢一郎(京都造形芸術大学教授)「身体と場所の美学」(仮題)
   柿沼敏江(京都市立大学教授・音楽学)「ヒルデガルトとバッハとジョン・ケージにおける音楽とスピリチュアリティ」(仮題)

 第二部
  藤枝守(九州大学教授、作曲家)「ディープリスニングとスピリチュアリティ」(仮題)
  龍村あや子(京都市立芸術大学教授)「さまざまな民族の音楽から考えるスピリチュアリティ」(仮題)
  中島那奈子(埼玉大学・ベルリン自由大学PD研究員・舞踊学)「舞踊における老いる身体とスピリチュアリティ」(仮題)

 終章
  鎌田東二「ワザヲギする霊性~芸能と芸術と宗教」(仮題)

第7巻 スピリチュアリティと宗教 2016年7月末日発売
  はじめに 「講座スピリチュアル学」と「宗教」鎌田東二(趣旨説明)
 序章
  棚次正和「宗教と霊性とスピリチュアリティ」(総論、仮題)

 第一部
  町田宗鳳「修行と霊性」(仮題)
  鶴岡賀雄「神秘主義とスピリチュアリティ」(仮題)
  深澤英隆「近代とスピリチュアリティ」(仮題)
  永澤哲「瞑想と惑星的自覚」(仮題)

 第二部
  津城寛文「日本と霊性、スピリチュアリズム・スピリティズムとスピリチュアリティ」(仮題)
  伊藤雅之「現代スピリチュアルライフ」(仮題)
  アルタンジョラー「シャーマニズムと霊性」(仮題)
  樫尾直樹「身体と超越」(仮題)

 終章
  鎌田東二「宗教の未来と可能性」
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