成長する神さん、変貌する京都

2010-03-05 17:26:24 | 日記
斎藤英喜先生の『古事記 成長する神々』が出来上がった。
原稿を依頼してから何年がかりだろう。ずいぶん無理なお願いもし、ずいぶん待ったけれども、読みごたえのある本になったと思う。

久々の古代史の編集で、古代史の感覚が戻った頃には校了という事態だったが、編集しながら充分楽しませてもらった。
『日本書紀』とは違って『古事記』では、神さんが大いに活躍する。例えば、荷物担ぎの少年オホナムヂは、数々の試練を経て地上世界を支配する王オホクニヌシとなる。そう、神さんは成長するのです。変貌する神さんを追うことで、読者を『古事記』の魅力へと誘う。

ところで「あとがき」にもあるけれど、京都の先斗町の居酒屋で原稿依頼をしたことが始まりで、それに木屋町では鴨川の床で食事をし、奥さんも同席された。京都に長年住んでいたけれど、鴨川の床は、学生時代以来数十年ぶりだ。

ずいぶん京都も変わった。昔通った喫茶店に寄ろうと思って行ったところ、すでになく、風俗へと変貌していた。壊れていく京都を見るのはつらいものだ。
コメント
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