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アミカシンおぼえがき

2021年08月28日 | 名古屋健康禁煙クラブ
アミカシンおぼえがき
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/series/drug/update/202105/570292.html

難治性肺MAC症に初の治療薬、リポソーム化アミカシンの吸入液が登場
2021年5月19日、抗菌薬アミカシン硫酸塩の吸入薬(商品名アリケイス吸入液590mg)が薬価収載された。本薬は3月23日に製造販売が承認されていた。適応は「適応菌種:アミカシンに感性のマイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)、適応症:MACによる肺非結核性抗酸菌症」、用法用量は「成人1日1回590mgをネブライザを用いて吸入投与」となっている。
日本における肺MAC症の治療は、リファンピシン(RFP、リファジン他)またはリファブチン(RBT、ミコブティン)、エタンブトール(EB、エサンブトール、エブトール)、クラリスロマイシン(CAM、クラリス、クラリシッド他)の3剤に、必要に応じてストレプトマイシン(SM、硫酸ストレプトマイシン)またはカナマイシン(KM、硫酸カナマイシン、カナマイシン)を加えた多剤併用療法が標準化学療法とされている。しかし、いまだに治療の選択肢が限られており、副作用や耐性化により治療が困難な症例も
アミカシンは、蛋白質合成を阻害することで殺菌作用を示す薬剤である。国内では、アミカシンの注射薬が様々な細菌感染症に対する治療薬として臨床使用されている。MACに対する適応はないものの、「医薬品の適応外使用に係る保険診療上の取扱いについて」(2019年2月)において、アミカシン感受性のNTM症に対して、保険診療が認められていた。しかし、注射薬では、肺への浸透性が低いこと、腎毒性を有すること、聴覚・平衡覚障害を生じる可能性があることなどが課題となっている。
多剤併用療法にもかかわらずMAC菌陽性が確認される肺MAC症患者を対象とした、日本人を含む国際共同第3相試験(INS-212試験)、日本人を含む国際共同第3相長期投与試験(INS-312試験、INS-212試験の延長試験)、海外無作為化プラセボ対照二重盲検および非盲検第2相試験(TR02−112試験)の結果から、本薬の有効性および安全性が確認された。海外では、2020年12月現在、欧米など5つの国または地域で承認されている。
 副作用として、主なものは耳鳴、疲労、咳嗽、発声困難、呼吸困難、喀血、口腔咽頭痛(各5%以上)などが認められている。重大な副作用としては、気管支痙攣(21.5%)、第8脳神経障害(15.1%)、急性腎障害(3.2%)、過敏性肺臓炎(2.7%)が報告されており、ショック、アナフィラキシーを生じる可能性もある。
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