空と風と、月と、星。

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「政治的」とは?

2015-07-12 18:00:00 | 社会
少し前に私はブログで、

 東京都美術館(台東区)で開催中の現代日本彫刻作家展で、安倍政権の靖国参拝などを批判した作品の撤去を同館が求めていた。主催者は「表現の自由を侵害する」と反発したが、同館は「政治的な宣伝という苦情が出かねない」とし、協議の末に作品の一部が削除された。(朝日新聞:『靖国参拝批判の作品、撤去要求 東京都美術館』 2014年2月19日07時50分)

という話題を取り上げたと思います。

昨年の出来事ですが、これは本当に嫌な感じがしました。
「政治的な」ということで撤去なら、何を表現すればいいのだろう?と思ったからです。

それから1年半、なにやら世の中、戦争反対などと言うと、「それは政治的なことだから言うのは控えなさい」・・・
という空気が蔓延しているの!?
(しかしこれがもう一歩進んで、人々が自ら「政治的なことを言うと過激に思われるからやめよう」ということになるといけません。また繰り返しです。今思ったのですが、反体制的なことを表現する・言う=「政治的」?)
まさか、言論が自由な国でそんなことはないだろうと思いますが、気になる動きが出ています。

以下、東京新聞より。

教員の政治的行為に罰則 自民政審が提言を了承(東京新聞2015年7月8日 朝刊)

 自民党は七日の政策審議会で、選挙権を「十八歳以上」に引き下げる改正公選法の成立を受け、文部科学部会(冨岡勉部会長)がまとめた学校教育のあり方に関する提言を了承した。八日に安倍晋三首相に提出する。提言は、公立学校の教員の政治的行為の制限を強化し、罰則を科すため、教育公務員特例法の改正を盛り込んでいる。
 教員が「特定のイデオロギーを押しつけてはならない」として、特例法のほか、政治的中立の確保に関する臨時措置法の改正も明記した。また、新たに選挙権を持つ高校生に対して学校側が政治的活動の抑制を指導するよう求めた。
 文科部会は当初、政府側に法改正を求めることも検討したが、上部組織の政策審議会が議員立法を目指すことを決めた。教員に罰則を科せば、教育現場が萎縮する悪影響も考えられることから、党内には「提言をそのまま立法化することはない」(関係議員)との慎重論もある。


ということなのですが、提言を了承ということなので、罰則と決まったわけではありませんが、
教育公務員特例法の改正なんていうことになったら、教師が政治的なことが言えなくなったら、
学校がそれこそ息苦しい場になってしまわないだろうか、と危惧します。

だいたい、「政治的中立」とは何だろうか。

私の小学生の頃の話を以前にも書いたかもしれませんが、小学6年の時の担任の先生は、
「治安維持法は恐ろしい法律だった。悪法だった」という話をしてくれたり、世間では「天皇陛下」と言う天皇のことを今では「天ちゃん」と言う人もいるんだよとか、そういうことを話してくれました。
実際に、治安維持法は悪法でした。
当時は何も問題になりませんでしたが、「教育公務員特例法」が改正されたら、
この担任のような先生は問題視されるのだろうか。
それでは、言論統制になってしまうのではないだろうか。

学校で育てる小中高の児童生徒には、イノセント【innocent】(純潔な・無邪気な)でいてほしい、
という国側の意図が丸見えです。
何も問題意識を持たないで育ってくれれば、国のロボットのように動いてくれる人材になる。

いとうせいこう @seikoito 7月8日
高校生の政治参加を制限しておいて選挙権だけ年齢下げて与えるとは物扱いだ。RT @lethal_notion: 「公立学校の教員の政治的行為の制限を強化し、罰則を科す」
東京新聞:教員の政治的行為に罰則 自民政審が提言を了承// http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2015070802000131.html …


という、いとうせいこうさんのツイートに同意です。

要するに、選挙権を18歳以上に引き上げたものの、それらの人々を「数」としてしか見ていない。
日本国民は、政権側に徹底的にバカにされているように思います。

ということで、私、怒りながらブログを書いています。

ついでに、見つけたのでこれも貼っておきますが・・・
冒頭の、安倍政権の靖国参拝批判の作品、その後、ドイツで展示されたそうです。
こちら→政権批判のアート、ドイツで問う 東京で「政治的」撤去



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