軽井沢バイシクルライフ

10年以上のブランクの後現役復帰した中年サイクリストの活動と昔話

国内自転車競技界この1年

2020-12-20 13:52:56 | 日記
 
(全日本ロードは今年は中止になりました。選手にとっては大変残念ですが致し方ありません…)
コロナ禍の中、ロードの全日本選手権も中止となってしまいましたが、トラックやシクロクロスの全日本は開催することもできました。
国際的には、今考えれば危ない綱渡りでしたがトラック、ロードの世界選手権も開催できました。そしてツール・ド・フランス、ジロ・デ・イタリア、ヴェルタ・イスパーニャの三大グランツールが開催できたのも奇跡だったかもしれません。
国内、そして日本選手を軸に今年の自転車競技界を振り返り、独断での10大ニュースを上げてみたいと思います。

(松本の大会でアジアチャンピオンジャージーを身にまとった梶原選手)
1位 梶原 悠未選手オムニアム世界チャンピオン
 東京五輪が今年開催されていれば、金メダルは確実と思われていただけに残念でしたが、世界選手権が開催されたことは不幸中の幸いでした。
 そして、圧倒的強さで日本の女子選手初の世界チャンピオンが誕生しました。
 本当に素晴らしい事でした。そしてコロナ禍の中で自転車ファンだけでなく多くの人たちに希望を与えてくれる快挙でした。
 大天晴れ!

(東京五輪の無事の開催を祈るのみです)
2位 東京オリンピック延期
 残念でしたが、致し方ないことではあります。しかし現在のような感染状況が続くと最悪中止になるのではないかと個人的には心配しています。

(東京五輪ロードレースゴールの富士スピードウェイ)
3位 増田 成幸選手、チームのサポートによりオリンピック代表を奪取!
 経緯
①東京五輪の延期に伴い、二枠しかない五輪代表の選考期間が延長
②UCIのポイントが取れるツアー・オブジャパンやジャパンカップロードレース等、国内公認国際大会がすべて中止となり、増田選手など、国内チーム所属選手が条件的に不利になる。
③増田選手はスポーツ仲裁機構に、仲裁の申し立てを起こす。
④仲裁機構の裁定は訴えを却下、ただし日本自転車競技連盟は代表選考について配慮するようにとの一言が付け加えられた。
※それ以前に女子の与那嶺 恵理選手が男子に比較して選考基準が厳しいとスポーツ仲裁機構に仲裁の申し立てを起こしている。(却下)
⑤新城 幸也選手に続いて、選考ポイント2位だった増田選手はポイント対象の国際大会に出場できなかったため、NIPPO・デルコ・ワンプロヴァンス所属の中根 英登選手がポイントで逆転する。
⑥増田選手の所属チーム宇都宮ブリッツェンは、増田選手を東京五輪に送り出すため、スペインのUCI公認レースに参加。
⑦増田選手は20位でゴールして、UCIポイントを獲得した。同じレースにエントリーした中根選手は完走できず、ポイントで増田選手が逆転。五輪代表内定を勝ち取った。
※NIPPO・デルコ・ワンプロヴァンスのサイモン・カー選手はこのレースで優勝、チームとしては勝ったが、アシスト役の中根選手は自由に動けなかった。
 チームと宇都宮市民のサポート、願いを受けての大逆転は見事でした。
 痛快です!
 しかし、中根選手も力のある立派な選手だと思います。
 増田選手も今回スポーツ仲裁機構への申し立てという手段を選択しましたが、与那嶺選手はこれまでも連盟批判を行ってきました。
 連盟からするとうるさい選手、嫌な選手と思います。
 しかし、競技団体はアスリートの声を真摯に受け止めることも必要と考えています。
物言う選手が出てきたことは、日本のスポーツ界の発展のために、私は悪いことではないと考えています。

(今村選手の記録挑戦を支えてくれた伊豆の走路)
4位 今村 駿介選手 日本初のアワーレコード挑戦
 全日本トラックに参加できなかった今村選手のため、クレイグ・グリフィン日本ナショナルチーム中距離ヘッドコーチの提案で日本初のアワーレコードに挑戦。
 1時間ただひたすらトラックを走り続ける過酷な記録挑戦です。
 そして、52.468kmの好記録をたたき出しました。
 日本選手でも、世界に十分通用する走力があることを示すことが出来ました。
 快挙です!

(サイクルスポーツセンターに展示されている、かつてのスプリント世界チャンピオン中野 浩一さんのトラックレーサー)
5位 新田祐大選手世界選手権男子ケイリンで銀メダル獲得
 残念ながら金メダル、世界チャンピオンでなければ評価されないのです。
 本業の競輪とナショナルチームの活動は大変だと思いますが、東京五輪での金メダル獲得を信じています!

6位 中根 英登選手ワールドツアーチーム入り
 2部相当のUCIプロチームのNIPPO・デルコ・ワンプロヴァンスに所属している中根選手が1部相当のUCIワールドチームEFプロサイクリングに移籍が決まりました。
 東京五輪代表は増田選手に逆転を許しましたが、ワールドチーム入りは彼の実力が評価されてのことです。
 おめでとう!
7位 株式会社NIPPOがワールドチームEFプロサイクリングの共同スポンサーとなることが決定今季は、NTTがワールドチームのスポンサーになりましたが、1シーズンで撤退になり残念でした。
 しかし、来期からNIPPOが、EFプロサイクリングの共同スポンサーになるというニュースが飛びこんできました。
 2部相当から1部に昇格です。
 強烈なピンク色の派手なユニフォームのEFプロサイクリングチームですが、NIPPOがスポンサーとなりどう変わるのでしょうか?
そして、ワールドツアーに復帰した別府 史之選手と、新加入の中根 英登選手の活躍も楽しみです!

(圧倒的な力を見せる全日本選手権での梶原選手)
8位 トラック全日本選手権 梶原選手6冠 完全優勝
 オムニアム、スクラッチ、エリミネィション、ポイントレース、マディソン、個人追い抜きとエントリーした6種目すべて優勝。
 しかも、オムニアムにはスクラッチ、エリミネィション、ポイントレースの3種目が含まれているわけで、短期間の間にこれだけの中長距離種目を走り切る体力が信じられません。その強さにただただ驚くしかありません。

(昨年の全日本選手権での別府選手、新城選手)
9位 別府 史之選手ワールドチームに復帰
 2部相当のNIPPO・デルコ・ワンプロヴァンスに所属していた別府選手でしたが、来期から1部相当のEFエデュケーションNIPPOに移籍です。
 日本人ワールドツアーライダーが3名になります。
 楽しみです!

(来年の明治神宮外苑クリテリウムは中止でしょうか…、箱根駅伝が開催されることは幸いです)
10位 国内UCIレース中止
 コロナ禍のため国内のUCI公認国際大会がすべて中止…
 毎年楽しみにしていたさいたまクリテリウムも、ロードレースだけでなく、これまた楽しみにしていた南牧のシクロクロスもすべて中止!
自転車好きにとってはこの上なく辛い年でした。
 しかしその中で梶原選手の活躍には力づけられました。
 ロードでもワールドツアー選手が3人になるなど、明るい話題もあります。
 そして、コロナウイルスの収束と、東京五輪の無事の開催を祈りましょう。
 
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