私の住んでいる市では、原則公園内のゴミ箱を廃止しています。つい先日、週一回のペースでゴミ屑の始末をしている公園での話です。
小一時間かけてゴミ拾いを終え、公園入り口にある小さな東屋で一服しようと、背もたれのないベンチに腰掛けました。足元にゴミ屑で一杯の大きめのレジ袋一つと空のペットボトルで一杯の買い物バッグを置き、脇にゴミ拾いの七つ道具を置いていました。
公園の入り口には向かい合って小さな東屋がもう一つあります。そこに同年配の男性二人連れがやって来て、向かいの東屋のベンチに腰掛けました。私の足元のゴミ袋を見たのでしょう、一人がこちらに向かって声をかけてきました。
「ご苦労さんですねぇ。表彰状ものですよ! あちこちでお見かけするけど、この公園でもやっておられるんですねぇ! お近くにお住まいで?」
私は気をよくし、自分の町名と活動範囲を手短に答えました。
「同じ町内ですよ!道理でお見かけするわけだ。それだけ広くやっていたら、終わった後は喉が渇いてコレですか?」と手で飲む仕草をして見せました。
「私は飲めないので・・・、酒を断って3年になります。水分は十分とりますが・・・。」
「それはお気の毒に。また、どうして?」
「飲み過ぎで身体を壊してしまいましてねぇ。」と無難にかわしたのですが、
「すると肝臓か何か?」
「まぁ、そんなところです。それが酒を止めたら面白いことに気づきましてね。」と、それ以上深入りされないよう話を逸らそうとしてみたのです。
「ほぉ、面白いこと、何ですかそれは?」
「アルコールは老化促進剤ではないか、ということです。」
「老化促進剤? 老化を早めるという意味ですか?」
「酒を止めたら、高血圧と高脂血症は治ったし、糖尿病もよくなったんですよ。今は薬を飲まずに済んでいます。ちょっと前までは成人病と言われ、今は生活習慣病と言われていますよね。一生、薬が手放せない病気ですよ。ある意味、老化の象徴と考えられている病気です。
あれは間違いなく飲酒生活習慣病だと思っています。」
「飲酒生活習慣病? 一理ありそうですが、それは単に暴飲暴食を改めたからではないですか?」
「酒はストレス・ホルモン分泌を亢進させ、血圧や血糖値を高めるのだそうです。」
「ほぉ、・・・」
「まだあります。物忘れがヒドイことや、普通に歩くのにも足がシッカリしないこと、それに堪え性のなさもそうです。飲んでた頃は、何をするにも面倒くさいが先立っていましたが、年甲斐もなく怒りっぽくて、気むずかしい人って、年寄りにも結構いるじゃないですか。
飲まなくなったら気持ちも身体もが楽になって、このようにゴミ拾いもするようになれたんです。飲んでた頃なら絶対にあり得ない、前向きの発想ですよ。」
「まぁ、なんとなく言っていることはわかりますが、ちょっと無理筋じゃないですかねぇ。いずれにしろ、酒を止めてよかったと言いたいのはわかります。」
というと話を切り上げるように立ち上がりました。
「気を悪くしたのならすみません。でも、お酒は止めた方がいいですよ。」と後ろ姿に声をかけたのですが、
「最近はこれだからねぇ・・・」と、左の耳を人差し指でさすと右の耳から抜けていく仕草をしてそのまま去って行きました。
「それもです! 聞いた端から忘れてしまうのもお酒のせいですよ!」
つい調子に乗って、要らぬお世話の余計なお節介をしてしまいました。これが “自我の肥大” というのでしょうか、まだまだドライドランク状態が残っているようです。(本当は、習慣飲酒で前頭葉が萎縮することとか、人と折り合おうとしない酒呑みの偏屈さが “認知のゆがみ” で共通することとか、老化との共通点をもっと話したかったのですが・・・。)
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小一時間かけてゴミ拾いを終え、公園入り口にある小さな東屋で一服しようと、背もたれのないベンチに腰掛けました。足元にゴミ屑で一杯の大きめのレジ袋一つと空のペットボトルで一杯の買い物バッグを置き、脇にゴミ拾いの七つ道具を置いていました。
公園の入り口には向かい合って小さな東屋がもう一つあります。そこに同年配の男性二人連れがやって来て、向かいの東屋のベンチに腰掛けました。私の足元のゴミ袋を見たのでしょう、一人がこちらに向かって声をかけてきました。
「ご苦労さんですねぇ。表彰状ものですよ! あちこちでお見かけするけど、この公園でもやっておられるんですねぇ! お近くにお住まいで?」
私は気をよくし、自分の町名と活動範囲を手短に答えました。
「同じ町内ですよ!道理でお見かけするわけだ。それだけ広くやっていたら、終わった後は喉が渇いてコレですか?」と手で飲む仕草をして見せました。
「私は飲めないので・・・、酒を断って3年になります。水分は十分とりますが・・・。」
「それはお気の毒に。また、どうして?」
「飲み過ぎで身体を壊してしまいましてねぇ。」と無難にかわしたのですが、
「すると肝臓か何か?」
「まぁ、そんなところです。それが酒を止めたら面白いことに気づきましてね。」と、それ以上深入りされないよう話を逸らそうとしてみたのです。
「ほぉ、面白いこと、何ですかそれは?」
「アルコールは老化促進剤ではないか、ということです。」
「老化促進剤? 老化を早めるという意味ですか?」
「酒を止めたら、高血圧と高脂血症は治ったし、糖尿病もよくなったんですよ。今は薬を飲まずに済んでいます。ちょっと前までは成人病と言われ、今は生活習慣病と言われていますよね。一生、薬が手放せない病気ですよ。ある意味、老化の象徴と考えられている病気です。
あれは間違いなく飲酒生活習慣病だと思っています。」
「飲酒生活習慣病? 一理ありそうですが、それは単に暴飲暴食を改めたからではないですか?」
「酒はストレス・ホルモン分泌を亢進させ、血圧や血糖値を高めるのだそうです。」
「ほぉ、・・・」
「まだあります。物忘れがヒドイことや、普通に歩くのにも足がシッカリしないこと、それに堪え性のなさもそうです。飲んでた頃は、何をするにも面倒くさいが先立っていましたが、年甲斐もなく怒りっぽくて、気むずかしい人って、年寄りにも結構いるじゃないですか。
飲まなくなったら気持ちも身体もが楽になって、このようにゴミ拾いもするようになれたんです。飲んでた頃なら絶対にあり得ない、前向きの発想ですよ。」
「まぁ、なんとなく言っていることはわかりますが、ちょっと無理筋じゃないですかねぇ。いずれにしろ、酒を止めてよかったと言いたいのはわかります。」
というと話を切り上げるように立ち上がりました。
「気を悪くしたのならすみません。でも、お酒は止めた方がいいですよ。」と後ろ姿に声をかけたのですが、
「最近はこれだからねぇ・・・」と、左の耳を人差し指でさすと右の耳から抜けていく仕草をしてそのまま去って行きました。
「それもです! 聞いた端から忘れてしまうのもお酒のせいですよ!」
つい調子に乗って、要らぬお世話の余計なお節介をしてしまいました。これが “自我の肥大” というのでしょうか、まだまだドライドランク状態が残っているようです。(本当は、習慣飲酒で前頭葉が萎縮することとか、人と折り合おうとしない酒呑みの偏屈さが “認知のゆがみ” で共通することとか、老化との共通点をもっと話したかったのですが・・・。)
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奉仕活動、凄く良い事されていると思います。なかなか出来る事ではないです。
自分も奉仕・ボランティアなどしたいと言う気持ちはあるのですが、気持ちだけです。
ヒゲじいさんも、脂質異常などあったのですね。どうも酒飲みすぎると、アチコチ異常値がでますね。
自分は、脂質異常・糖尿とかあります。
アル症の時は、検査値は酷かったです。
今もマダ異常値もありますが、以前よりは改善できてます。
飲酒生活習慣病、、、自分も納得できる言葉です。
酒はもう飲みたくはないです。
飲酒生活習慣病。これは私の実感です。
あなたの記事も毎日拝見しています。
気のせいか、屋外を歩いたという記述がないように思います。
屋外を歩くと心身ともに快調になります。
自律神経のバランス回復には歩きが一番だそうです。
この医学的見解は正しいと考えています。
予め範囲と時間を決めて、自宅近辺のゴミ拾いなどいかがですか?
ただ歩くより遥かに運動になりますよ。