毎日のようにゴミ拾いをやっていますから顔見知りになった人が多くいます。そんな顔見知りだけの人でも、ひょんなことから世間話をするようになり、そのうちに人生相談を受けることもあります。
その日の兄(あん)ちゃんもそんな一人で、警備会社から派遣されて週一回コープで働いている青年です。顔に青春のシンボル痕が残っていて、歳は25、6と言っていたような・・・。
「付き合っている大学生の彼女がいるんですが、もうひとつ仲が進まないんでモヤモヤしてるんです。会うときは食事も全部自分持ちで、何かとプレゼントもしているんですが・・・? こんなことってあっていいの、おっチャン?」
「若い頃、私にもそんなことあったなぁー。で、付き合って何年ぐらい経つの?」
「もう3年以上になります。こっちの気持ちは十分通じているはずなのに、いつも食事だけでお終いだったりで・・・。結構なお金をかけているんですが、一向に進展がないんですよ~。」
どうやら彼は、自分でも薄々勘づいていながらメッシー君やミツグ君をやらされて(?)いるようでした。
「そうかぁ、それは彼女とは縁がなかったということ。いつまで貢ぎ続けていても多分同じだと思うよ。」
「縁がない?! ここまで付き合って来れたのに? それでも縁がないんですか?」
「そう、縁がなかったと思った方がいいよ。これまでのことは少々高く付いたと同情するけど、人生の授業料だと思ってキッパリ諦めたら?! 人生っておもしろいもので、きっと帳尻合わせに直ぐにでも別の女性が現われると思うよ。」
「人生の帳尻合わせ? ホントですかぁ?」
兄(あん)ちゃんは、どうにも腑に落ちない顔をしていました。
その場はそれで話が終わったのですが、私の方もどこかに違和感を引き摺っていました。しばらくしてそれが言い間違いと言うか、明らかに言葉足らずであったことに気がつきました。
あのとき正確に言うのなら、「縁がない」のではなく、「そこまでの縁でしかなかった」と言うべきでした。又々、想起障害が邪魔していたのです。
それで2、3週間後に兄(あん)ちゃんと再会したとき、いの一番に自分の舌っ足らずを謝り訂正しました。
「ぼくも、後になってそれに気がつきました。“気づく” のにどうしても時間がかかるんですよ、ぼくは。お陰様でやっと踏ん切りがつきました。ありがとうございました。」
「そうそう、暑いとか寒いとかに気づく知覚とは違うからね。 “気づく” のにはそれなりに時間がかかるよね、私と全く同じだ!」
私の真意を汲んでくれたばかりでなく、若い彼でも “気づく” のに時間がかかると明言してくれたのです。老化のせいとかアルコールの後遺症(PAWS)のせいとか、モヤモヤしていた私の心も、兄(あん)ちゃんの言葉が見事に晴らしてくれました。
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「若い頃、私にもそんなことあったなぁー。で、付き合って何年ぐらい経つの?」
「もう3年以上になります。こっちの気持ちは十分通じているはずなのに、いつも食事だけでお終いだったりで・・・。結構なお金をかけているんですが、一向に進展がないんですよ~。」
どうやら彼は、自分でも薄々勘づいていながらメッシー君やミツグ君をやらされて(?)いるようでした。
「そうかぁ、それは彼女とは縁がなかったということ。いつまで貢ぎ続けていても多分同じだと思うよ。」
「縁がない?! ここまで付き合って来れたのに? それでも縁がないんですか?」
「そう、縁がなかったと思った方がいいよ。これまでのことは少々高く付いたと同情するけど、人生の授業料だと思ってキッパリ諦めたら?! 人生っておもしろいもので、きっと帳尻合わせに直ぐにでも別の女性が現われると思うよ。」
「人生の帳尻合わせ? ホントですかぁ?」
兄(あん)ちゃんは、どうにも腑に落ちない顔をしていました。
その場はそれで話が終わったのですが、私の方もどこかに違和感を引き摺っていました。しばらくしてそれが言い間違いと言うか、明らかに言葉足らずであったことに気がつきました。
あのとき正確に言うのなら、「縁がない」のではなく、「そこまでの縁でしかなかった」と言うべきでした。又々、想起障害が邪魔していたのです。
それで2、3週間後に兄(あん)ちゃんと再会したとき、いの一番に自分の舌っ足らずを謝り訂正しました。
「ぼくも、後になってそれに気がつきました。“気づく” のにどうしても時間がかかるんですよ、ぼくは。お陰様でやっと踏ん切りがつきました。ありがとうございました。」
「そうそう、暑いとか寒いとかに気づく知覚とは違うからね。 “気づく” のにはそれなりに時間がかかるよね、私と全く同じだ!」
私の真意を汲んでくれたばかりでなく、若い彼でも “気づく” のに時間がかかると明言してくれたのです。老化のせいとかアルコールの後遺症(PAWS)のせいとか、モヤモヤしていた私の心も、兄(あん)ちゃんの言葉が見事に晴らしてくれました。
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きっと気づくまで至らなかったと思います。
若い人は
パンチの効く、言葉でないと
中々頭に入ってこないように見えたりしますね。
でも彼が気づけるきっかけを与えてくださったから
私も読んでほっとしました。
よかったあ~~
正確な言葉が咄嗟に出て来なかったことが
結果的に功を奏した、というわけですね?
まぁ、“怪我の功名” ということに・・・。
手紙やメールでの書き言葉なら多分あり得ないことでしょうが、
対面での会話ならではの以心伝心ではないかと思います。
恐らく、何かが直接伝わるのでしょうね!