ヒゲジイのアル中よもやま話

断酒を始めて早7年目。このブログは回復プロセスの記録と脳のリハビリを兼ねて綴っています。やはり、まだチョット変ですかネ?

読んでいて眠くなるようならさっさと別の本に

2020-03-13 06:16:05 | 世相
 春先によくある冷たい小雨が降っていた日のことです。
 フルーツサンドの新たな調達先として最近通い始めたスーパーからの帰り道、ゴミ拾いをしながら歩いていた私の先を、傘を差した少年が一人で歩いていました。

 背丈からすると歳の頃は小学5、6年生でしょうか。サンダルを突っかけ、ジャージパンツの裾をたくし上げて太い脹ら脛を覗かせ、その後ろ姿はいかにも活発そうな少年に見えました。

 信号待ちで少年と横並びになったとき、坊主頭の彼が小声でこう呟いたようでした。

「・・・新型コロナ・ウイルスのせいで、暇で暇で・・・」。
「あぁ、学校が急に休みになったんだよね?
 ウイルスって目に見えない厄介モノだから、しょうがないよね。
 こんなときこそいい機会だから、じっくり本を読むのもいいよ」と、私。
「・・・家には本が一杯あるから、
 ・・・今、『白鯨』を読んでいるんです」と、少年。
「ほぉ、それは感心、感心!
 ゲームなんかするよりよっぽどいいよ!」
とは言いながら、確か『白鯨』って、分厚い文庫本の長編小説だったような? そんな程度しか思い出せなかった私はこう続けました。
「まぁ、読んでいて眠くなるようなら(それを止め)、
 さっさと別の本に変えて読んだらいいよ。・・・」。

 間もなく少年の自宅マンションの前に着き、別れ際に彼はこう言ってくれました。
「ゴミ拾い、頑張ってください!」

 少年に言ったことは私の読書の流儀であり、私の本音です。

 私が若かった頃、知識人と言われた人々には難解な書物をありがたがる風潮がありました。彼らに感化され、私も難解な書物に何度か挑戦したこともありましたが、悉く討ち死にしたという苦い経験があります。

 こんな苦い経験をした後、私はこう結論を下しました。読んでいて眠くなる書物の多くは、書き手が十分咀嚼してないことを書くからであって、決して読み手の読解力不足のせいだけではない、と。

 ところで、家に帰って調べてみたら『白鯨』は結構難解な長編小説らしいと知りました。

 私が小学校高学年の頃に読んだ本で、今でも記憶に残っているのは『フランダースの犬』、『十五少年漂流記』、その後に読んだシャーロック・ホームズの大方全シリーズぐらいでしょうか。

 そんなわけで当時の私は、冒険小説とは言え、『白鯨』のような本格的長編小説を読んだことがなかったのです。が、少年に場違いなことを言ったわけでもなかったので、正直ホッとしています。



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