「い~ぃ? 歳を取らないようにネ!」
このところずっと心に引っかかっている言葉です。東屋のある公園で、ある一人のおばさん(お婆さん?)から別れ際にこう命令されました。
このおばさん、歳のころは90近くでしょうか? シルバーカーを押していましたが、こざっぱりした身なりで髪も後ろできちんと結っていました。
中でも婦人物の黒い中折れ帽がなかなかオシャレでした。自分が置き忘れたその帽子を無事、東屋のベンチで見つけられたので、いかにもホッとした様子でした。
帽子を置き忘れた人が一体どんな人物か興味津々だったので、私の方から声をかけました。
「やぁ、おばさんのでしたか?! よかったですね」。
「あぁ、どうも! いつもいつもゴミ拾いをしていただいて、ありがとうございます」と、おばさん。
近くの市営住宅に住んでいるという彼女は、自宅前の歩道でゴミ拾いをしている私をよく見かけていたらしく、こう言葉を継ぎました。
「わたしもね、娘からよく言われてるんですよ。
家にジッとしていないで何かしなさいよ、とね。
でも足腰が弱くなって、こうしてシルバーカーを押しながら出歩くぐらいが精一杯。ご覧のように物忘れもヒドくてネ(笑い」。
「それでいいと思いますよ。外を出歩ける内はまだまだ大丈夫ですよ!」と、私。
その後の別れ際に言われたのが上の言葉でした。いくら “歳を取らないように” と命じられても、言われた方の私にしてみれば、自然の摂理に刃向かうことになるのでむずかしいのです。
“歳を取ると、足腰が立たなくなるから?” “物忘れがヒドくなるから?” “いっそのこと早く死んだ方がマシだから?”
単なる言い間違えとは思うのですが、ありのままに受取ってみれば結構おもしろい言葉です。話し好きで老いの暗さが微塵もないおばさんでしたので、今だに彼女の真意を計りかねている私です。
ひょっとしたら、 “今が一番なんだから変に歳を取らないように” だったのかもしれません。
**************************************************************
ここ阪神地域の春の風物詩、イカナゴの新子漁が先週の6日で今季の漁を終えました。休漁日を除いて実質5日間で幕を閉じたことになり、漁期は過去最短だったそうです。
近くのコープで警備員をやっている兄(あん)ちゃんによると、今年の新子はキロ4000円超。それでも買い求める人は多く、漁最終日となった6日も10人ほどの人々が店内で列を作って昼網の入荷を待っていました。
もちろん我が家には、こんな高額なものに手を出す余裕などありません。以上、ご参考まで。
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このところずっと心に引っかかっている言葉です。東屋のある公園で、ある一人のおばさん(お婆さん?)から別れ際にこう命令されました。
このおばさん、歳のころは90近くでしょうか? シルバーカーを押していましたが、こざっぱりした身なりで髪も後ろできちんと結っていました。
中でも婦人物の黒い中折れ帽がなかなかオシャレでした。自分が置き忘れたその帽子を無事、東屋のベンチで見つけられたので、いかにもホッとした様子でした。
帽子を置き忘れた人が一体どんな人物か興味津々だったので、私の方から声をかけました。
「やぁ、おばさんのでしたか?! よかったですね」。
「あぁ、どうも! いつもいつもゴミ拾いをしていただいて、ありがとうございます」と、おばさん。
近くの市営住宅に住んでいるという彼女は、自宅前の歩道でゴミ拾いをしている私をよく見かけていたらしく、こう言葉を継ぎました。
「わたしもね、娘からよく言われてるんですよ。
家にジッとしていないで何かしなさいよ、とね。
でも足腰が弱くなって、こうしてシルバーカーを押しながら出歩くぐらいが精一杯。ご覧のように物忘れもヒドくてネ(笑い」。
「それでいいと思いますよ。外を出歩ける内はまだまだ大丈夫ですよ!」と、私。
その後の別れ際に言われたのが上の言葉でした。いくら “歳を取らないように” と命じられても、言われた方の私にしてみれば、自然の摂理に刃向かうことになるのでむずかしいのです。
“歳を取ると、足腰が立たなくなるから?” “物忘れがヒドくなるから?” “いっそのこと早く死んだ方がマシだから?”
単なる言い間違えとは思うのですが、ありのままに受取ってみれば結構おもしろい言葉です。話し好きで老いの暗さが微塵もないおばさんでしたので、今だに彼女の真意を計りかねている私です。
ひょっとしたら、 “今が一番なんだから変に歳を取らないように” だったのかもしれません。
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ここ阪神地域の春の風物詩、イカナゴの新子漁が先週の6日で今季の漁を終えました。休漁日を除いて実質5日間で幕を閉じたことになり、漁期は過去最短だったそうです。
近くのコープで警備員をやっている兄(あん)ちゃんによると、今年の新子はキロ4000円超。それでも買い求める人は多く、漁最終日となった6日も10人ほどの人々が店内で列を作って昼網の入荷を待っていました。
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