ヒゲジイのアル中よもやま話

断酒を始めて早7年目。このブログは回復プロセスの記録と脳のリハビリを兼ねて綴っています。やはり、まだチョット変ですかネ?

人をヤキモキさせる “大丈夫!”

2019-02-19 06:12:07 | 世相
 近頃の私は、たとえ些細な事故でも、人が “大丈夫!” を繰り返すときは疑わしいと思うことにしています。

 それは、 “大丈夫!” を繰り返したある老人の事件以来のことです。その老人は、コンビニの店頭で突然失神・転倒してしまい額から出血していたのですが、救急車を要請中の電話口で “大丈夫!” を繰り返したため出動を断念された事件のことです。あれは明らかにTIA(一過性脳虚血発作)が疑われた事件でした。

 冬には珍しく、先日は朝から雨でした。いつもは歩き専門の私ですが、AAのミーティングの往復に珍しくバスを利用しました。

 私はいつも降車口近くの最前列の席に座り、真っ正面に繰り広げられる路線の風景を楽しむのが好きです。その日も最前列の席に座っていたのですが、往路にある私鉄駅のバス停でハプニングが起きました。

「キャッ!」という女性の悲鳴が後方の乗車口から聞こえて来ました。どうやら雨に濡れたノンステップの床に滑って転んだらしいのです。振り向いて後ろを見ると、おばあちゃんが一人ゴソゴソしていました。頑張って手助けしようとしても、どうにもならないようでした。見て見ぬ振りもできないので私も助けに駆けつけました。

 床にペタンと尻餅をついていたのは若い女性でした。一先ず片腕を引っ張って立たそうとしてみたのですが、どうにも脚に力が入らないようでした。已む無く彼女の背後から両腕を脇の下に入れ、何とか持ち上げて近くの席に座らせました。そのときやっと、運転士も様子を見に駆けつけて来ました。

「痛みは後から来ることが多いので、救急車を呼びましょうか?」私はそう聞いてみました。脚に力が入っていないことが気になって、最悪骨折も疑うべきではと思ったからです。

「“大丈夫” です! “大丈夫” です!」彼女はそう繰り返すだけでした。こんなときの大丈夫は曲者です。私の心の内は、彼女が降車するバス停までヤキモキしたままでした。

 バスから降りるとき、彼女はしっかりした足取りでした。そしてバスが再び発車したとき、何度もお辞儀を繰り返す彼女の姿が窓から見えました。どうやら不意に足を滑らしたことに動転して腰を抜かしただけだったようです。これでやっと私のヤキモキも止みました。

 不意に転倒したときなどは、恥ずかしさや余計な心配をかけさせたくない思いがあって、とかく “大丈夫!” と簡単に言いがちです。ところが傍の人には、一体何が大丈夫なのか全くわからないというのが普通です。せめて「腰が抜けて」とか具体的にハッキリ言って欲しい、そんなふう思うのは私だけでしょうか?



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