ヒゲジイのアル中よもやま話

断酒を始めて早7年目。このブログは回復プロセスの記録と脳のリハビリを兼ねて綴っています。やはり、まだチョット変ですかネ?

これって言いがかり?

2016-12-20 06:53:25 | 自分史
11月末にしては日差しが温かい日だった。
スーパーの店頭のベンチで昼食を摂っていると、一人の老婦人が声をかけて来た。
「ご一緒してもよろしいですか?」
私は素早く荷物を片付け、席を空けた。
「外で食べるのは美味しいでしょうねぇ!?」
「家の中で一人で食べるより格段に旨いですよね。」
「いつもお一人なんですか?」
「昼間は一人です。」
しばらく他愛のない話が続き、現在、彼女は85歳と教えてくれた。
肌に張りのある顔からは、10歳ほど若く見えた。

いつの間にか身の上話になった。
「私は、生まれてずっとここで暮らして来たけど、・・・
 住めば都と言うでしょう?! あなたにとって、どうですか?」
「ここはとても住みやすい所ですよねぇ。ずっとここでお住いで?」
と相槌を打った。
「私は一人娘で、ずっとここなんですよ。」
「一度も家を出たことがないんですか?」
「そう、一度も。女学校を卒業すると、すぐにお見合いで、婿を取ったんですよ。女学校は18歳まででしたから、その頃は私も女らしいふっくらした体型だったんですよ。・・・」
どうやら彼女は女学校卒が自慢らしかった。

一人娘、女学校卒、婿取りと聞いて、私はつい自分の母親を思い出してしまった。
「ウチの母親も全く同じでした。一人娘で、婿取りで、我儘放題で、・・・ 自分の思い通りに成らないと父に当り放題でした。父が可哀そうで、・・・正直、自分本位のところが心底嫌いでしたね。」
これで彼女は明らかに気分を害したようだった。
「さぁ、主人が待っているから帰って夕飯の支度をしなきゃ・・・。主人は93歳になるのに元気でネ、今はTVの相撲観戦に夢中なんですよ。」こう言うと、献立の予定を尋ねても答えず席を立って行った。

一人娘だからと言って我儘だと決めつけられては、誰だって堪ったものではないだろう。母親のことになると、ついムキになってしまうのが未だに直らない。初対面の相手ということを弁えず、先入観だけで決めつけてしまう。・・・と反省してもどうにもならない。平常心で他人に応対などと、一体どこの誰が言っていたのだろう? 何とも罪なことをしたとは思う。
それでも気になるのは(彼女にとって)、はたして、お門違いの言いがかりだったのだろうか?



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コメント (4)
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