狭い借家で生まれ育ったので、自分の家を持つことは小さい頃からの夢でした。
30年ほど前に、大層借金をして家を建て、私の親と一緒に住みはじめました。
家を持つにあたり、連れ合いといろんな家を見てまわりました。
「こんな感じの家はいいネ!」と、2人の考えが一致した家が2軒ありました。
そのうちの片方のお家を2人で訪ね、どこの建築会社で建てられたか聞いたのです。
私たちの突然の訪問にもかかわらず、そこの奥さんは親切にいろいろと教えてれました。
驚いたことに、私たちが気になっていたもう1軒の家も同じ会社が建てたということも分かりました。
すぐに、その会社に連絡を入れて話を聞いてもらいました。
私の父の意見も入れてでき上がったのが、今住んでいる家です。
ずっと気に入ってこの家で暮らしてきましたが、30年も経つといろんなところにガタが出てくるものです。
大きく手を加えなければいけないところはお世話になった建築会社にお願いしますが、自分でできるところは自分でやりたいと思いメンテナンスしています。
昨年、我が家の南側にある猫の額ほどの庭をメンテナンスしました。
それまでは、ホームセンターから玉砂利を少しずつ買ってきて撒いていましたが、雑草が生えてきたり、湿気が抜けなかったりでどうにかしたいと思っていました。
コンクリートなんて扱ったらこともなかったのですが、娘婿が自分でコンクリを打った話を聞き、競争心に火が付いてしまいました。
まず、玉砂利を取り除き整地しました。
排水溝に雨水が流れ込んでいくように、中央にT字型の溝ができるようにコンクリートを打ちました。
雨水が溜まらないように、まず正確に水平をとる必要があります。
半透明のホースに水を満たした状態でホースの両端を持ち上げるとホースの両端の水面は同じ高さで安定を保ちます。
こうやって同じ高さの点を3点出し、それを水平の基準面として溝に傾斜をつけました。
コンクリートが固まってから、溝に新しく買ってきた白い玉砂利を入れました。
最初に取り除いていた玉砂利を、高めたコンクリート面の外側に敷き詰めました。
コンクリートとモルタルの違いも分からずに取りかかり、コンクリートの粉と砂、砂利、水の配合も知りませんでした。
ですから、コンクリートの上面は混ざり具合の違いなどで模様ができています。
今年か来年には、焚き火台(またはバーベキュー台)を置けるデッキをこの上に作る予定です。
その時には、コンクリート面も溝も見えなくなるので模様は気にしません。
コンクリートを混ぜるのも、型枠を作るのも、傾斜をつけるのも苦労はあります。
材料をどれくらい準備するかさえ手探り状態です。
でも、新しいことにチャレンジするとこれまで知らなかったことを知るワクワク感があります。
また、頭もつかうのでゲームをクリアしていくような楽しさもあります。
失敗して当たり前、素人ですから。
考え通り、または考えていたより上手くいくと爽快です。
知らなかったことを知ったり、できなかったことができるようになったりするのは嬉しいことです。
それは、子どもも大人も年寄りも同じことのように思います。