ディアナの命をつないでくれた人たち

長くなるかもしれません。

ディアナをセンターから救出するために力を貸してくださったのは、
すでにご存知かと思いますがエンジェル満月さん。
そしてもう1人、ぷりんママさんがいなかったら、
この日は来なかったのだろうと思います。
そして、センターの獣医さんの配慮。

８月も下旬に差しかかった頃だったと思います。
満月さんのブログでディアナを見つけ、預かりたいと申し出たときは、
すでに4日目の部屋でした。
金曜日でしたから、土日が入って猶予期間は3日だったと思います。
月曜日に満月さんがセンターに引き取りを申請してくださったのですが、
検疫部屋が満員だからあきらめるようにとの返事。
それを満月さんから聞いたとき、目の前が真っ暗になりました。
どうして？　救いたいという人がいて、救える命なのにダメってどういうことなの？　
私にはぜんぜん理解できませんでした。

そこは粘りの満月さん、あきらめずにいろいろと手を尽くし、
手を差し伸べてくださったのがぷりんママさんでした。
センターの所長さんや獣医さんに交渉してくださったのです。
満月さんがエンジェルなら、ぷりんママさんは女神さま
（ご本人はそんなふうに思われたくないですね）。
お二人には本当に感謝しています。

「ディアナを救ってくれてありがとう！」



こうして綱渡りのように、ディアナの命が途切れずにつながりました。
そんな状況でしたから、ディアナは２週間の検疫期間の半分以上は、
ガス室に続く収容部屋にいたのです。
そしてその期間中に異常（下痢や嘔吐など）があったら、
やはりあきらめなくてはいけない命でした。
よくぞがんばってくれました。生命力の強い子なのでしょう。
目がとってもきれいと、かかりつけの先生にも言われています。


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「とってもきれいに澄んだ瞳だって」

その頃は「早く検疫部屋に移して！」と、神も仏も信じないのに祈っていました。
すごい自己中ですね。ディアナのことしか見えていないのです。

そして９月１２日、迎えに行きました。
無事引き出せてうれしいはずなのに、喜ぶことなんてできませんでした。
何十匹といる中のたった１匹です。
ディアナの子どもたちは生き延びることができず、
初めて見たときに一緒の部屋にいた子たちの命も、すでにありません。
わけもわからず無理やり連れてこられ、
ほかの子たちだってここから出たかったのに、
生きて駆け回りたかったのに……。
私にはどうすることもできないんです。
１匹は救った。でもほかの子は？　言葉はきついけど見捨てたのです。
個人やボランティア団体の活動には限界があります。
もっと大きな力が動かないと、日本はいつまでたってもペット後進国のままです。

ペットに限らず、野生の動物も減ったからといって保護し、増えたら駆逐する。

これって、かわいいから買い求め、
大きくなったから、旅行に行けないから、子どもが生まれたから、
自分に都合が悪くなったから捨てるっていう行いと質は同じじゃないのかな？
生物学的に違うのかもしれないけれど、そうせざるを得ない状況にしているのも人間。
野生の動物たちをそんなふうに人間が支配していいのかな？　
新聞の記事を読むたびに、間違っていると虚しさを感じてしまいます。
いい年して青臭いですね。成長してないんです。

長くなってしまいました。
駄文にお付き合いくださった方、ありがとうございます・
がんばれホッキョクグマ！