5月3日は、憲法記念日です。
日本国憲法は、
政府によって再び戦争の惨禍が起きないように、
主権が国民にあることを宣言し、
制定されました。
引き続き、守らなくてはならない憲法です。
最近、時代が変わったから憲法も変える必要があるとの意見がありますが、
日本国憲法は、しょっちゅう変えることを前提としない、
硬性憲法であり、基本的なことを定めたものなので、
変える必要がありませんでした。
例えば、
憲法の中に、労働時間は1日8時間と書けば、
残業や育児休業などが憲法違反になってしまいます。
労働者などのニーズに沿ったものにするには、憲法を変えるしかありません。
しかし、日本国憲法はそれをしないよう、
細かい内容は
「法律でこれを定める」
としました。
そのため、時代にあった法律にすればよく、いちいち憲法を変える必要がなかったのです。
また、最近は憲法に書いていない、「あたらしい権利」を加える、
「加憲」
という論調もありますが、
これも、いまいちです。
例えば、
環境権という権利を憲法に加えても、
公害を発生させている企業の操業を差し止めたり、
一戸建ての自宅の前の、高層マンション建設計画を白紙にさせることはできません。
これは、
昭和48年12月12日の超有名な最高裁判決があり、(原判決破棄、東京高裁差し戻し)
その中で、
「憲法の右各規定は、(中略)もつぱら国または公共団体と個人との関係を規律するものであり、私人相互の関係を直接規律することを予定するものではない。」、
「私的支配関係においては、個人の基本的な自由や平等に対する具体的な侵害またはそのおそれがあり、その態様、程度が社会的に許容しうる限度を超えるときは、これに対する立法措置によつてその是正を図ることが可能であるし、(後略)」
として、憲法の人権規定は、私人間(しじんかん)に適用しないと最高裁が言っています。
また、個人の基本的な権利が具体的に侵害され、その程度が社会通念の範囲を超えたら、立法措置を講じ救済すべしと述べています。
だから、憲法に加憲するより、
法律をつくれば足りる話なのです。
逆に、憲法に書いても法律に権利を書かないと救済してくれません。
日本国憲法は、
政府によって再び戦争の惨禍が起きないように、
主権が国民にあることを宣言し、
制定されました。
引き続き、守らなくてはならない憲法です。
最近、時代が変わったから憲法も変える必要があるとの意見がありますが、
日本国憲法は、しょっちゅう変えることを前提としない、
硬性憲法であり、基本的なことを定めたものなので、
変える必要がありませんでした。
例えば、
憲法の中に、労働時間は1日8時間と書けば、
残業や育児休業などが憲法違反になってしまいます。
労働者などのニーズに沿ったものにするには、憲法を変えるしかありません。
しかし、日本国憲法はそれをしないよう、
細かい内容は
「法律でこれを定める」
としました。
そのため、時代にあった法律にすればよく、いちいち憲法を変える必要がなかったのです。
また、最近は憲法に書いていない、「あたらしい権利」を加える、
「加憲」
という論調もありますが、
これも、いまいちです。
例えば、
環境権という権利を憲法に加えても、
公害を発生させている企業の操業を差し止めたり、
一戸建ての自宅の前の、高層マンション建設計画を白紙にさせることはできません。
これは、
昭和48年12月12日の超有名な最高裁判決があり、(原判決破棄、東京高裁差し戻し)
その中で、
「憲法の右各規定は、(中略)もつぱら国または公共団体と個人との関係を規律するものであり、私人相互の関係を直接規律することを予定するものではない。」、
「私的支配関係においては、個人の基本的な自由や平等に対する具体的な侵害またはそのおそれがあり、その態様、程度が社会的に許容しうる限度を超えるときは、これに対する立法措置によつてその是正を図ることが可能であるし、(後略)」
として、憲法の人権規定は、私人間(しじんかん)に適用しないと最高裁が言っています。
また、個人の基本的な権利が具体的に侵害され、その程度が社会通念の範囲を超えたら、立法措置を講じ救済すべしと述べています。
だから、憲法に加憲するより、
法律をつくれば足りる話なのです。
逆に、憲法に書いても法律に権利を書かないと救済してくれません。