社民党 国立市議会議員 藤田たかひろのブログ

6月議会は、6月6日からです。

運命がほほ笑んだ日 第92回選手権大会 仙台育英学園高校-開星高校より

2015年02月23日 22時32分41秒 | Weblog
運命とは、人の力ではあらがえないもので、

 試練が続いたり、努力が叶わない印象が

 君にあった。

 でも、

 運命の出会いと言う言葉があるので、

 運命は常に悪いものとは思わなかった。

 運命を味方にすれば未来が拓ける気がした。

 そのために、自分の持っている力を出し切ろうと思った。


 だから、対戦相手に先手を取られても

 君はうなだれた後、立ち直った。

 すぐ差をつけられても、

 やっぱり

 君はうなだれた後、立ち直った。

 もう十分努力をし、やるべきことをやったから、

 あとは信じるだけだった。

 外野手のいない左中間に痛烈な打球が飛んでも、君は動じなかった。

 抜ける長打になれば逆転サヨナラ負け。

 捕球をすれば試合終了で勝利。

 どちらかになるだけだった。

 守備位置の三塁から打球の行方を見つめた。

 でも君は勝ちたかったから、心の中で叫んだ。

 左翼手、打球をめがけてダイビング。

 そして

 捕球。

 見事な美技。

 明日の都立高校入試も、
 
 みんなの努力が報われるといいな。

 第92回選手権大会 仙台育英学園高校-開星高校より。人物の生い立ち、心理描写などは虚構。

 (昨日、一昨日の続き)

 

 

 

 

 

 

君の願いが届く日 第92回選手権大会 仙台育英学園高校-開星高校より

2015年02月22日 01時36分22秒 | Weblog
 甲子園は不思議なところ。

 9回の最終回、同点打や決勝打は、

 今まで無安打の打者がたたき出すことがある。

 つまった当たりが内野手と外野手の間に飛んで、

 打者の願いが届き、ポテンヒットになるような。

 それでも、何回かそんな試合があったなと記憶に残っているから

 君は頭の中でその事を思い出していた。

 それが、自分の姿に重なった。

 この試合、ここまでの君の成績は
 
 3打数無安打。

 1点を追いかける9回の表、

 2死満塁。

 甲子園でよくあるような光景で

 君に打順が回った。

 追い込まれた最後の最後に、未来が拓けるような、

 今までのくやしさが栄光に化けるような、

 君は明るい空想をして強気になった。

 でも、

 今まで明るい空想は、常に正反対の結果になって現れたから、

 いつも通り、努力が報われないかもと

 君に

 弱気も

 少し

 あった。

 強気と弱気が同居して立った打席。

 その初球。

 緩いスライダーを君は打ち損じた。

 つまった打球は中途半端に伸びて

 ポテンヒットにはならなそう。

 それどころか、

 中堅手の守備範囲まで飛んだ。

 中堅手、手を上げ自分が取る合図。

 君は

 一瞬、負けを覚悟した。

 でも、次の瞬間、

 君は躊躇なく

 明るい未来を空想した。

 「最後くらい叶えてよ」。


 そう思ったとき

 甲子園球場に吹いていた風が、

 さらに強くなった。

 中堅手、落下点に入るも

 白球は強風に

 わずかに押し戻される。

 それでも、一歩前に出て、グラブを構えた肩の延長線上で

 両手で捕球すればアウトを取れそう。

 しかし、グラブで取に行って‥。

 現実はだれに対しても厳しいから、基本を守らない選手に容赦はなかった。
 
 打球、グラブからこぼれて正打区域に転がる。

 試合が終わるような中飛は

 一転

 中失。

 走者二人が還り

 逆転。

 君の願いが届き、

 追い込まれた最後の最後に

 未来が拓けた。

 でも、現実は辛辣だから

 守る9回の裏、

 2死までこぎつけたものの、

 相手チームに1、2塁と攻め立てられた。

 ボールカウント、3ボール2ストライク。

 走者は投球と同時に走り始めるため、

 長打が出れば、逆転サヨナラ負けの危機を迎えた。

 一瞬、嫌な予感がした。

 でも、嫌な予感はやっぱよく当たる。

 6球目の投球を

 打者がはじき返した。

 その痛烈な当たりが、

 外野手のいない

 左中間に飛んだ。

 第92回選手権大会 仙台育英学園高校-開星高校より。人物の生い立ち、心理描写などは虚構。

 (昨日のブログの中で、ボールカウントの数え方を、ボール、ストライクの順とするBSO方式で書いた個所と、ストライク、ボールの順とするSBO方式で書いた箇所がありました。失礼しました。)

 

 

 

そのとき強い風が、吹いた 第92回選手権大会 仙台育英-開星より

2015年02月21日 00時44分35秒 | Weblog
その時、

 君は

 一瞬、負けを覚悟した。

 今まで、こうあってほしいと願う空想は、

 全部、正反対になって現れた。

 なら、悪夢を空想すれば、良い結果になると思い、

 失敗する空想をしたら、

 本当に失敗した。

 何度も何度も裏切られ、

 そのたび君はうなだれ、

 そして立ち直った。

 この日の君は

 2つの犠打と2つの凡打。そして三振が1つ。

 3打数無安打。

 今度こそはと願った6度目の打席は

 1点を追いかける

 9回の表、2死満塁。

 2死無走者からつくった最後の機会に、

 君がバッターボックスに立った。

 でも、君の中に強気と弱気が同居して

 打ち損じた。

 力なく上がった飛球

 中堅手のもとへ。

 完全な守備範囲に飛んだ。

 その時、

 君は

 一瞬、負けを覚悟した。

 でも、次の瞬間、

 君は躊躇なく

 明るい未来を空想した。

 「最後くらい叶えてよ」。


 そう思ったとき

 甲子園球場に吹いていた風が、

 さらに強くなった。

 この試合、先取得点の機会を得たのは君のチームだった。

 一回の表、

 四球と二塁打で1死2,3塁。

 練習の成果が出るかと、君は明るい未来を空想した。

 でも、現実はやっぱ辛辣。

 後続の二人が倒れて無得点。

 それどころか、1回の裏、

 逆に相手チームに

 1死、1、2塁と攻め立てられた。

 打席に立った4番打者の

 3球目。

 つまった打球は三塁線に難しいバウンド。

 野手、打球の正面に入り、体で止めればアウトを1つ取れそう。

 しかし、グラブで取に行って‥。

 やっぱ現実は厳しいから、基本を守らない選手に容赦はなかった。

 打球、グラブをかすめることなく選手の横を通り過ぎて正打区域から圏外区域に転がる。

 この間に二塁走者が還り、

 1点、先制された。

 でも、

 2回の裏は満塁の危機を、

 3回の裏は2,3塁の危機を無失点で切り抜けると、

 ピンチはチャンス。

 4回の表、君のチームは同点に追いついた。

 ところが、

 現実はやっぱ辛辣だから、

 その裏

 2点取られて

 1-3となった。

 でも、

 いつも君は、何度も何度も裏切られ、

 そのたびうなだれ、

 立ち直ったから、

 今日も同じ。

 6回の表、

 1死2、3塁の機会に2点適時打が出て同点。

 それでも、やっぱり明るい空想は裏切られ、

 再び2点差をつけられた。

 3-5で迎えた9回の表。

 君のチームは2死無走者。

 3人目の打者のボールカウントは、1ボール2ストライク。

 いよいよ、あとストライク1つで試合終了まで追い込まれた。

 未来を空想するのが恐いくらいの状況になった。

 打者、2つボールで粘った6球目、外角の投球をはじき返し、中前安打。

 ほんの少しだけ、息苦しさから解放された。

 後続、死球。

 失った勢いが盛り返した。

 ところが現実はやっぱ手厳しいから、胸が苦しい状況に変化なし。

 次の打者はボールカウント2-3。

 再び、ストライク1つまで追い込まれた。

 投手の決め球は直球。

 外角高め。

 はじき返した打球、

 痛烈な打球は遊撃手の元へ。

 野手、打球の正面に入り、体で止めればアウトを取れそう。

 しかし、グラブで取に行って‥。

 現実はだれに対しても厳しいから、打球を恐がった選手に容赦はなかった。
 
 打球、グラブをはじいて左翼手の守備範囲へ。

 この間に二塁走者が還り、

 1点、返した。

 さらに後続、三遊間を抜ける安打、

 この時、二塁走者が三塁に達しようとした瞬間、ようやく左翼手

 捕球の手前。

 三塁助令は進塁を指示し手をぐるぐるまわした。

 試合終了の危機から、一転して同点の機会。

 高鳴って苦しくなる胸の鼓動を抑えるかのように、

 走者、三塁を回った所で転倒。

 でも、

 何とか帰塁。

 そして、

 君に打席が回った。

 今まで、こうあってほしいと願う空想は、

 全部、正反対になって現れた。

 なら、悪夢を空想すれば、良い結果になると思い、

 失敗する空想をしたら、

 本当に失敗した。

 何度も何度も裏切られ、

 そのたび君はうなだれ、

 そして立ち直った。

 この日の君は

 2つの犠打と2つの凡打。そして三振が1つ。

 3打数無安打。

 今度こそはと願った6度目の打席は

 1点を追いかける

 9回の表、2死満塁。

 2死無走者からつくった最後の機会に、

 君がバッターボックスに立った。

 でも、君の中に強気と弱気が同居して

 打ち損じた。

 力なく上がった飛球

 中堅手のもとへ。

 完全な守備範囲に飛んだ。

 その時、

 君は

 一瞬、負けを覚悟した。

 でも、次の瞬間、

 君は躊躇なく

 明るい未来を空想した。

 「最後くらい叶えてよ」。


 そう思ったとき

 甲子園球場に吹いていた風が、

 さらに強くなった。

 第92回選手権大会 仙台育英学園高校-開星高校より。人物の生い立ち、心理描写などは虚構。

 (前回1/19のブログでは、モデルの選手の打数を間違いました。6度目の打席も打数に数えてしましました。

 4打数無安打と書きましたが、この時点ではまだ、3打数無安打でした。失礼しました。)