2/6~週の日経平均は、週末の日米首脳会談が最大の注目イベントでした。
トランプ政権関連の報道に、マーケットは、神経質な展開となりました。週前半、
保護主義を警戒するムードが優勢でした。しかし、トランプ大統領大胆な税制
改革を打ち出すとの週末発言で、一気にリスク選好が進みました。
トランプ米大統領が法人税改革プラン発表すると、これを先取りした日経平均、
500円に迫る上昇をして、節目19000円を大きく上抜きました。
上値の重い展開が続いてた日本株相場。週末、今年2番目の上げ記録。約2
週間ぶり25日線を上抜き、1万9500円のフシに迫った格好です。
結局、日経平均は、週間460円高(↑2.44%)19378円大引けでした。
週末のNY市場、トランプ米大統領が法人税改革のプラン、交通インフラ整備を
言明し、トランプラリーの原動力であった「税制」「インフラ」の2大材料への期待
再燃で、ダウ、ナス等最高値を更新しました。
さて、2月第3週(2/13~2/17)主なイベントと予定は、下記1.の通りです。
明日からの日経平均は、NY株式市場がダウ、ナス共に最高値を更新した流れと
なり、約2週間ぶり25日線を上抜いて、19500円のフシ目に迫っており、先高感
ある相場展開が期待できそうです。
為替が113円台から円安シフトの動きとなると、リバウンド継続の1週間に。
また、日米企業の堅調な業績をベースに、経済政策による米景気の拡大期待と
FRBの追加利上げ確度が高まる中、需給状況も好転し、業績押し上げ相場へ
移行する展開に期待したい。
日経平均、2月第3週(2/13~2/17)レンジは、19200円~19650円程度
を想定しています。
1.2月第3週(2/13~2/17)主なイベントと予定
2/12
独 大統領選出
2/13
日本 第4四半期GDP速報値
日本 サントリーBF、ケネディクス、東和薬品、アルバック、ホシザキ 各決算
米 米加首脳会談
2/14
日本 黒田日銀総裁、講演
日本 1月首都圏新規マンション発売
日本 大林組、清水建、東芝、ソースネ、住友ゴム、日本郵政、サイバダイン、
第一生命 各決算
米 1月生産者物価指数
米 イエレンFRB議長、上院銀行委員会で証言
米 ダラス連銀総裁、講演
米 アトランタ連銀総裁、講演
米 リッチモンド連銀総裁、講演
米 AIG、エクスプレス・スクリプツ、フォッシル 各決算
中国 1月消費者物価指数
中国 1月生産者物価指数
独 2月ZEW景況感指数
独 第4四半期GDP速報値
伊 第4四半期GDP速報値
ギ ギリシャ第4四半期GDP速報値
2/15
日本 1月訪日外国人客数
日本 洋ゴム、ユニチャーム、三菱鉛筆、アサヒ 各決算
米 1月小売売上高
米 1月鉱工業生産
米 1月設備稼働率
米 1月消費者物価指数
米 2月NY連銀製造業景況指数
米 2月NAHB住宅市場指数、
米 イエレンFRB議長、下院金融委員会で証言
米 グルーポン、ペプシコ、アプライド・マテリアルズ、シスコシステムズ
ウィリアムズ・カンパニーズ、CBS、トリップアドバイザー 各決算
米 国債償還 3年債(300億ドル)
10年債(221億ドル)
米 ボストン連銀総裁、講演
米 フィラデルフィア連銀総裁、講演
米 イスラエルと首脳会談
仏 クレディ・アグリコル 決算
2/16
日本 日宣 新規上場
日本 トレンド、日本リート 各決算
米 1月住宅着工件数
米 新規失業保険申請件数(2/11までの週)
米 エイボン、マリオット 各決算
豪 1月雇用統計
EU ECB議事録
2/17
日本 ブリヂストン、フィスコ 各決算
米 1月CB景気先行指数
英 1月小売売上高
英 1月消費者物価指数
英 1月生産者物価指数
2.NY市場、為替/債券 各結果(2/10)
今日のNY為替市場はドル高が一服していたものの、週後半からの買い戻しの
流れは維持されている。日本の投資家にとっては、きょうのメインイベントは
日米首脳会談であっただろう。為替問題に関しては、日米の財務相間で緊密な
議論をするとしており、麻生副総理兼財務相とフリン副大統領が専門家を交えて
今後も協議を継続するとしている。
予想通りの無難な通過ではあったが、首脳の共同会見中にドルは瞬間的に売りが
強まる場面が見られた。トランプ大統領が記者から、中国の為替操作に関して聞
かれ、「為替については以前から問題視してきた。為替政策は公表な土俵を作れ
る」と語ったことに敏感に反応した模様。中国に関しての話であるが、トランプ
大統領はやはり、為替をかなり問題視している様子はうかがえた。
今日のドル円は113円台後半まで上昇していたが、NY時間に入ると戻り売りも出
て、買戻しの流れも一服していた。共同会見中に瞬間的112円台に下落する場面が
見られたが、米株の最高値更新が続いていることや、米国債利回りもプラス圏を
維持していたことから、113円台はしっかりと維持されてる。週後半からの上げで、
ちょうど21日線の付近まで戻しており、来週以降の動きが注目される。
ユーロドルはNY時間の朝方に1.06ちょうど付近迄下落。前日のトランプ大統領の
大幅減税を期待させる発言でドルが急速に買い戻されており、ユーロドルも売りが
加速した。
その後は下げ渋る動きも見せ、1.06台は維持しているが、今週の下げで21日線も
下回ってきている状況で、下向きのトレンドに再び戻るか警戒される所ではある。
1.0640近辺にフィボナッチ38.2%戻しの水準があり、完全にブレイクするよう
であれば、上記フィボナッチ50%戻しの1.0585水準が意識される。
http://klug-fx.jp/fxnews/detail.php?id=355258
米国債利回り
2年債 1.190(+0.012)
10年債 2.407(+0.013)
30年債 3.005(+0.001)
期待インフレ率 2.018(+0.013)
※期待インフレ率は10年債で算出
今日のNY債券市場、利回りは上昇。この日発表になった米輸入物価が予想を上
回ったことで序盤は、利回りは上げ幅を拡大した。その後は日米首脳会談に向け
て利回りは上げ幅を縮小したが、米株が最高値更新を続けてる事もあり、プラス
圏は維持している。
2-10年債の利回り格差は122(前日122)。
http://klug-fx.jp/fxnews/detail.php?id=355257
3.NY株式市場 結果(2/10)
NY株式10日
ダウ平均 20269.37(+96.97 +0.48%)
S&P500 2316.10(+8.23 +0.36%)
ナスダック 5734.13(+18.95 +0.33%)
CME日経平均 19370 (大証終比:-10 -0.05%)
今日のNY株式市場でダウ平均は最高値更新が続いている。好調な決算が続く中、
前日のトランプ大統領の「2~3週間のうちに驚く様な(phenomenal)税制改正
案を出す」との言及を巡って期待感を高めている模様。この日発表の中国の貿易
統計が予想以上に回復していたこともフォローとなったようだ。
OPEC諸国の減産が予定通り実施されていることで安心感から商品市場で原油が
上昇しており、エネルギー関連株が堅調。トランプ大統領の経済政策への期待から
産業株が引続き上げをリードしている。一方で米国債利回りが伸び悩んだことから
銀行株はまちまちの動き。
ダウ採用銘柄では、ナイキやキャタピラー、ボーイング、ジョンソン&ジョンソン
が上昇。一方、ウォルマート、コカコーラなど生活必需品は軟調。
ナスダックも高値更新。前日引け後に決算を発表したエヌビディアは下落したものの、
アマゾンやアルファベットなど他のIT・ハイテク銘柄はしっかり。
エヌビディアの下落については、前日引け後の決算は予想を上回った。ただ、第1
四半期の見通しは予想を若干上回っただけとなっている。高性能ゲーム機向けは、
任天堂の新型ゲーム機「スイッチ」からの恩恵を受けて堅調。また、データセンター
もグーグルのクラウド向けなど大きく伸びたが、市場が注目してる自動運転分野は
僅かな伸びに留まっている。同銘柄は様々なカタリストを内包してるとの位置づけ
で、昨年はS&P500採用銘柄のなかでも、トップのパフォーマンスを見せてる。
しかし、今回の決算を見た限りでは、しばらくゲーム部門が収益の柱となりそうな
気配であることが投資家には不満なようだ。
ツイッターが今日も商いを伴って下落。前日は決算を受けて10%超下落していた
が、サイトの改革を行っているにもかかわらず、広告収入は依然として低迷している。
トランプ大統領のツイートで話題を集めているが、新規利用者数は伸び悩んでいる。
第4四半期の利用者は新たに200万人が加ったが、伸びは過去3四半期で最も小さ
かった。これを受けアナリストが一斉に投資判断を引き下げている。
なかには、フェイスブックやスナップチャットとの競争で、今後も売上高を伸ばすのは、
ますます厳しくなるとの指摘も出ていた。
ビデオゲームのアクティビジョン・ブリザードが大幅高。決算で売上高が予想を上回っ
たことが好感されている。10億ドル規模の自社株買い計画も発表されていた。
粉ミルクのミード・ジョンソンが上昇。英レキット・ベンキーザーが166億ドルで
買収することで決着した。
靴メーカーのスケッチャーズUSAが上昇。第4四半期の決算は予想を下回ったものの、
既存店売上高が予想を上回ったことが好感されている。
http://klug-fx.jp/fxnews/detail.php?id=355255
4.NY市場 原油先物3月限/金先物4月限 各結果(2/10)
NY原油先物3月限(WTI)
1バレル=53.86(+0.86 +1.62%)
ブレント先物4月限(ICE)
1バレル=56.70(+1.07 +1.92%)
ブレント-WTI 2.84
10日のNY原油は続伸。国際エネルギー機関(IEA)が月報で、1月の石油輸出
国機構(OPEC)の減産順守が過去最高水準となり、今年の世界需要見通しを上方
修正したことなどが好感され、上値を切り上げた。
3月限は、夜間取引ではIEA月報発表後に前日高値(53.21ドル)を上抜くと、立会
い開始後は上げ幅を拡大し、一時、期近ベースで4営業日ぶりに54.13ドルまで上昇。
http://klug-fx.jp/fxnews/detail.php?id=355249
NY金先物4月限(COMEX)
1オンス=1236.8( -0.9 -0.07%)
10日のNY金先物相場は小幅続落。時間外取引ではトランプ政権の減税策への
期待感の高まりからドル高進行や株式相場の上昇などが重しとなっていたが、通常
取引開始後はドル相場が軟化に転じたことなどから持ち直した。
最も取組高の多い4月限は、時間外取引では1222.6ドルと4営業日ぶりの水準へ下落
したが、通常取引開始後は下値を拾われる格好となり、一時、1238.9ドルまで回復。
http://klug-fx.jp/fxnews/detail.php?id=355244