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倦怠感の鑑別 その7

2016-12-02 | 勉強会

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身体所見:

全身の外観:病的 moderately-ill

頸部:胸鎖乳突筋発達あり。気管短縮あり。

胸部:樽状胸郭あり。

肺:右背下部にcoarse crackles (holo-inspiratory crackles)あり。

その他に異常を認めず。

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全身の外観

 

最新の進化心理学によると、人間にはもともと知覚する対象を「全体」でとらえる能力が進化の過程で習得したとされる。

これをゲシュタルト心理学ともいう。

このような能力を有効活用すべきである。

すなわち、診察の際にはまず、全身の外観general appearanceを数秒で把握して記載するように努める。

少なくともgood vs sickは判断してほしいが、下表の4段階の記載ができればなおよい。

 

表:全身の外観の4段階記載法:カッコ内はdisposition(最終振り分けの場所)の目安

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良好good

軽度病的mildly-ill(入院を考慮)

中等度病的moderately-ill(病棟入院を考慮)

重度病的severely-ill(集中治療室入院を考慮)

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