下駄履きに慣れる使ひや六月尽
６月３０日。
。街では昨日から七夕祭りの準備が始まっている。市と協賛の商店に日頃公共施設を使っているサークルも動員されて竹笹を割り当て位置に運んだり短冊を付けたりたりしていた。着付け仲間の老妻のもう一つの準備は、浴衣で掃く下駄の履き慣らしである。
余生なほ七色八色日照り草。
６月９日。
×。梅雨入りして一か月たつが”本格的な梅雨”と思えぬ日は未だ続く。我が家の別名「日照り草」は咲き疲れている。この花は全くの庶民草だから、園芸家には人気が無いが一度目にすると貰い手が結構いる。日が照ると必ず咲くこの花の如き余生でありたい。
参院の拒否せし議案ねじれ花
６月２８日。ー
。我が家の僅かな芝の中に思いもしない「捩花（ねじばな）」を見つけた。普段は山野の庭や市内の城址公園の芝生で咲き、見過ごす程の可憐な花である。夏の季語だと吟行で教わってから心に残る花である。折しも衆参のねじれが続く通常国会が２６日に閉幕となり与党が提出した、２法案（電気事業法改正案・生活保護法改正案）が廃案となった事を思い出す。
夕虹や明日を占ふ登山人
６月２７日。
ー。期待の雨も、お湿り程度に終わる。８時前に”雨の為今日のＧゴルフは中止”の連絡網電話。受信後まもなく碧空になったが中止の侭だった。座敷前のグリーンカーテンの苦瓜が黄色をつけ始めた。
遠浅間映す水面や田を植える
６月２６日。。梅雨間の残る昨日の散歩道でこの界隈では最後に残っていた代田の田植えが済んでいた。角々には予備の苗が残されている。昼過ぎ直後から霧雨の天気になっているが”もういらない”と叫ぶ程降って欲しいものだ。
盗撮の吾に実梅の一袋
６月２５日。。空梅雨続く。異常気象で旱の続く今年の武蔵野の果物は不作らしく、例年なら今が旬の杏などの差し入れがめっきり減っている。それでも散歩道の知り合いの梅は見た目にはたわわに見えたのでデジカメに収めていたら一時泥棒と勘違いされてしまった。都議員選挙はアベノミクスの自民が圧勝利し自民は大敗した昨日であった。今後の政界の動きイカニヤ？！
代掻くや国の遺産の遠浅間
６月２４日。。一の里の富士山は、三保の松原を含めて世界遺産になった。二の里の浅間山は国の遺産である。遅まきながら代掻きを始めた重機が遠くの浅間山を拝しながらのんびりと動いていた。
羅（うすもの）や人には手あり足ありぬ
６月２３日。今日は「沖縄慰霊の日」。６８年前の３月１３日に全島民が集団自決した。犠牲者を悼む追悼式が正午過ぎから行われあらためて戦争の悲惨さを思い哀悼の意を尽くす。又、座敷に出されている夏衣の袖を風が通り過ぎるのを見ながら戦争の無い幸をかみしめる。
のうぜんの天うしなふや地を恋す
６月２２日。。昨日の夏至と、消えた４号台風の今日。慈雨の期待が失せた関東地方には旱の空が戻ってきた。待望の「世界遺産の富士山」がカンボジアで開催中の世界遺産委員会で夕方頃決定される。天に向かう物体には相手かまわずよじ登る凌霄花。登り詰めると地上に戻り這いながら相手を探す。夏の花を実感す。
一茎にじゅうごの黄百合イエロ－ウイン
６月２１日。ー。４号台風が九州に上陸。午後過ぎから降雨の庭に「イエローウイン」なる百合が咲きだした。近年オランダで改良された輸入新種らしい。大きいのは見上げる程で、数えてみたら１茎に１５個の開花と蕾で雨に煙る庭を灯している。