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アフロディーテ

2008-12-26 | 神仏や 神話の人物

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アフロディーテ【わたしの里・作品】ルーベンス アフロディーテ ルーベンス

 


アプロディーテー

アプロディーテー(古典ギリシア語:ΑΦΡΟΔΙΤΗ, Ἀφροδίτη, Aphrodītē
またはアプロディタ(アイオリス方言:ΑΦΡΟΔΙΤΑ, Ἀφροδιτα, Aphrodita
愛と美と性を司るギリシア神話の女神で、オリンポス十二神 の一柱である。美において誇り高く、パリスによる三美神の審判で、最高の美神として選ばれている。また、戦の女神としての側面も持つ。
日本語では、アプロディテ 、 アフロディーテ 、アフロディーテー などとも表記される。

 

 元来は、古代オリエントや小アジアの豊穣の植物神・植物を司る精霊・地母神であったと考えられる。アプロディーテーは、生殖と豊穣、すなわち春の女神でもあった。

 

   Ἡσίοδος


 ヘシオドス の 『 神統記 』 によれば、クロノスによって切り落とされたウーラノスの男性器にまとわりついた泡(アプロス、aphros)から生まれ、生まれて間もない彼女に魅せられた西風が彼女を運び、キュテラ島に運んだ後、キュプロス島に行き着いたという。彼女が島に上陸すると美と愛が生まれ、それを見つけた季節の女神ホーラたちが彼女を飾って服を着せ、オリュンポス山に連れて行った。オリュンポスの神々は出自の分からない彼女に対し、美しさを称賛して仲間に加え、ゼウスが養女にした。これは、Ἀφροδίτη が 「泡の女神」 とも解釈可能なことより生じた通俗語源説ともされる。ただし、キュプロスとアプロディーテー女神のあいだには本質的な連関があり、女神が最初にキュプロスに上陸したというのは、アプロディーテーの起源とも密接に関係する。なお、結婚相手・愛人を含め関係があったものは多々いるが主なものは、ヘーパイストスアレース、アドーニスである。

 

 

 

 一方、ホメーロスによればゼウスとディオーネーの娘だと述べられている。聖獣はイルカで、聖鳥は白鳥、鳩、雀、燕。聖樹は薔薇、芥子、花梨、銀梅花。真珠、帆立貝、林檎もその象徴とされる。また、牡山羊や鵞鳥に乗った姿でも描かれる。

 気が強く、ヘーラーやアテーナーと器量比べをしてトロイア戦争の発端となったり、アドーニスの養育権をペルセポネーと奪い合ったりするなど、他の女神達との折り合いは悪い方である。

                           銀梅花

古くは東方の豊穣・多産の女神アスタルテー、イシュタルなどと起源を同じくする外来の女神で、『神統記』に記されているとおり、キュプロスを聖地とする[2]。オリエント的な地母神としての性格は、繁殖と豊穣を司る神として、庭園や公園に祀られる点にその名残を留めている。そして愛の女神としての性格を強め、自ら恋愛をする傍ら人々の情欲を掻き立てて、恋愛をさせることに精を出している。同じく愛の神エロースと共にいる事もしばしばである。また、これとは別に航海の安全を司る神として崇拝されたが、これはフェニキアとの関連を示唆すものと考えられる。

スパルタやコリントスでは、アテーナーのように、甲冑を着けた軍神として祀られていた[2]。特にコリントスはギリシア本土の信仰中心地とされ、コリントスのアクロポリス(アクロコリントス)のアプロディーテー神殿[3]には、女神の庇護下の神殿娼婦[4]が存在した。この所作もまた東洋起原のものとされる。

古くから崇拝されていた神ではないために伝えられる説話は様々である。ヘーパイストスの妻とされるが、アレースと情を交わしてエロースなどを生んだという伝承もある[1]。アプロディーテとエロースを結び付ける試みは、紀元前5世紀の古典期以降に盛んとなった。

 

金星の女神 [編集]本来、豊穣多産の植物神としてイシュタルやアスタルテー同様に金星の女神であったが、このことはホメーロスやヘーシオドスでは明言されていない。しかし古典期以降、再び金星と結び付けられ、ギリシアでは金星を「アプロディーテーの星」と呼ぶようになった。現代のヨーロッパ諸言語で、ラテン語の「ウェヌス」に相当する語で金星を呼ぶのはこれに由来する。

グレゴリオ聖歌でも歌われる中世の聖歌『アヴェ・マリス・ステラ』の「マリス・ステラ(Maris stella)」は、「海の星」の意味であるが、この星は金星であるとする説がある。聖母マリアがオリエントの豊穣の女神、すなわちイシュタルやアスタルテーの系譜にあり、ギリシアのアプロディーテや、ローマ神話のウェヌスの後継であることを示しているとされる。

 

     Paul Delvaux  眠れるヴィーナス

 ローマ神話では、ウェヌス(Venus)をアプロディーテーに対応させる。この名の英語形は 「ヴィーナス」 で、金星を意味すると共に「愛と美の女神」である。

 

 別名として、レスボス島の詩人サッポーはアプロディタ(Ἀφροδιτα, Aphrodita)と呼んでいる。またキュプリス(「キュプロスの女神」の意)という別名もある。キュプロス島には古くからギリシア人植民地があったが、キュプロスを経由して女神の信仰がオリエントより招来されたためとも考えられる。アプロディーテーとキュプロスには本質的な関係があった。

その海からの生誕と関係して 「キュテレイア(キュテーラの女神)」 と呼ばれるほか、キュプロスの都市パポスにちなみ 「パピアー(パポスの女神)」 とも称される。

 カバネル

 

 

 アドーニス(Adonis)は、アッシリア王 テイアース の娘 スミュルナ の生んだ子であるとされる。スミュルナは、アプロディーテーへの祭祀を怠ったため父親に対して愛情を抱く呪をかけられ、策を弄してその想いを遂げた。しかし、これが露見したため父に追われ、殺される所を神に祈って没薬の木(スミュルナ)に変じた。その幹の中で育ち、生まれ落ちたのがアドーニスといわれる。

                                                    アドニス ( リチャード・フランクリン )

 アプロディーテーはこのアドーニスの美しさに惹かれ、彼を自らの庇護下においた。だがアドーニスは狩猟の最中に野猪の牙にかかって死んだ。女神は嘆き悲しみ、自らの血をアドーニスの倒れた大地に注いだ(アドーニス本人の血とする説も)。その地から芽生えたのがアネモネといわれる。アプロディーテーはアドーニスの死後、彼を祀ることを誓ったが、このアドーニス祭は、アテーナイ、キュプロス、そして特にシリアで執り行われた。この説話は、地母神と死んで蘇る穀物霊としての少年というオリエント起源の宗教の特色を色濃く残したものである。

 

  アイネイアース source

 ゼウス はたびたび アプロディーテー によって、人間の女を愛するよう仕向けられた。そのお返しに、この女神にも人間へ愛情を抱くよう画策したのがゼウスだった。トロイア王家に連なる、アンキーセースをその相手に選んだ。女神はアンキーセースを見るとたちまち恋に落ち、彼と臥所を共にした。こうして生まれたのが アイネイアース であり、彼はアテーナー、ヘーラー、アプロディーテーの 器量比べ に端を発するトロイア戦争の後ローマに逃れ、その子イーロス(ラテン語名:ユールス)が、ユリウス家の祖とされたため、イタリアでは非常によく崇拝された。

(wikipedia より抄出し画像を添付、若干の編集をくわえた。)

 

 Rubens Mars Disarmed by Venus

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