うまがスラムダンクの続き

うまがスラムダンクを勝手にアレンジ。
スラムダンクの続きを書かせていただいています。

#362 【ワンプレー】

2010-09-18 | #12 大学 新人戦編
横学 27
白金 39




第2Q中盤、横学大のタイムアウトがあけた。


先にコートに足を入れたのは、横学大。

三井を先頭に、気合のこもった表情をしている。




「横学大が選手交代だーー!!」

「PGを下げて、#39を入れてきたぞ!!」

「あいつは、大栄の黒木だろ!!」

「ってことは、PGは仙道か!!」



-----------------------------------------------

PG…#18 峯浦 幸 180cm/2年/神保大附属

SF…#39 黒木 歩 188cm/1年/大栄学園

-----------------------------------------------



「おー。歩か。懐かしいやっちゃな。」

「ん?知り合いか?」

「大栄のときの後輩や。ディフェンスのいいうちの中でも、頭一つ抜けておったで。」

「ということは、お前を止めるために投入してきたか。」

「まぁ。そういうことになるかな。せやけど、本当の目的は・・・。」



「仙道が牧さんをマークするためでしょうね。」

と神が微笑みながら、会話に参加した。



「ふっ。面白い。だが・・・、まだ甘い。」



牧が微笑む先には。


胸板の厚い#43の男。


「いくぞ。」

「トゥース!」


コートに踏み入る白金の5人。




「うぉぉーーー!!!」

「白金も選手交代だーーー!!!」

「梅沢の粕谷だーーー!!」

「粕谷を入れてきたーー!!」



-----------------------------------------------

 C…#26 村松 忠文 195cm/2年/浜ノ森

PF…#43 粕谷 力 192cm/1年/梅沢

-----------------------------------------------



「なに!!」

と驚く三井。


「いい体つきだな。」

と苦笑う仙道。


「・・・。三井さん。マークマンはどないしましょうか?」


「得体の知れないやつだな。ちっ。作戦変更だ。秋田はあいつを頼む。
ここで投入されたということは、できる男かもしれない。油断するな!」

「あぁ。」


「黒木は土屋から眼を離すな。先輩に成長の証を見せてやれ。」

「はい。」


「仙道、どう思う。」

「なかなかパワーのありそうな感じですね。」

「インサイドのディフェンス強化か?」

「いや、オフェンスの強化でしょうね。」

(常に先手を取ってきますね。牧さん・・・。)



白金のオフェンスを止めるべく手を打った横学大。

PG峯浦を下げ、SFの黒木を投入。


表の目的は、チームのサイズアップと土屋への徹底ディフェンス。


真の目的は、牧に仙道を当たらせるものだった。


だが、白金は、更にオフェンスに磨きをかける。


横学大の作戦の裏をかき、オフェンス参加の少ないC村松を下げ、PFに埼玉県梅沢高校出身の粕谷を投入した。

粕谷は、自信に溢れた表情をしている。




横学大のオフェンスからスタート。


仙道は、PGの位置につく。

当たり前のように、目の前には牧。


神は三井を、土屋は黒木を、粕谷は秋田を、荻野は品川を抑える。




「わぁぁーーー!!」

「牧対仙道!!」

「神奈川を知っているやつなら、この対決は永久保存版だぜ!!」

「今日、観戦に来れてよかった!!」




「盛り上がってきたな。」

と河田。

「この対決は、深津も興味があるんじゃないか?」

「PGの道は、1日にしてならずケロ。」

「なるほど。その考えよくわかるよ。」

博多商大時代にPG経験のある牧瀬がうなずく。




『ダムダム。』


リズムよくドリブルをしているのは、仙道。

鋭い視線が、パスの供給場所を狙っている。



(1発で仕留められるほど、うちは甘くないぞ。)



インサイドでは、品川が荻野と激しいポジション争い。



『キュ!』


その攻防を利用し、秋田がアウトサイドへ。

粕谷が連れられて外に出る。



その一瞬を見逃さない鋭い眼光。



「!!!」



『ビィ!!』



仙道は、ぽっかりと空いたスペースに、バウンドを投げつけた。



「なに!!」



凄まじい速さで、牧の足元すれすれを通り抜けるボール。



『パシ!!』



振り返る牧の視線の先では、三井がボールを受け取っていた。



三井の瞬発力が、神を振り切る。



(くらえ!!)



『シュパ。』



華麗なレイアップシュートが決まった。




「わぁぁーーー!!!」

「仙道が一本で決めてきたーー!!」

「すげーーパス!!」

「三井もいい動きだ!!」




「仙道!!」

「ナイスラン。」


「さぁ、逆転だ!!」

『コク。』



三井の3Pを警戒しすぎたあまり、カットインを許してしまった神。



「牧さん。すいません。」

「いや。あのパスをさせてしまった俺のミスだ。だが、次はないぞ。」

「えぇ。俺もです。」



仙道、三井のたった一つのプレーが、横学大を、観客を、そして白金を燃えさせた。




横学 29
白金 39







続く。