うえぽんの「たぬき鍋」

日々のつれづれ、野球ネタ、バカ話など、何でもありの闇鍋的世界?

神田放浪記

2005-06-22 18:34:08 | 表へ出ろ
このところ池波正太郎ブームのうえぽん家。昨日、新しく始める仕事の打ち合わせで岩本町に行くことになったので、「そうだ。ちょっと早めに出て、『まつや』でお昼にしよう!」と思い立った。まつやというのは、デパートでもなければ牛丼屋でもなく、池波氏が生前こよなく愛した蕎麦屋だ。東京の蕎麦通なら知らなかったらモグリ、とまで言われる名店である。
「ちゅうわけで、今日はお昼は要りません」と母に言ったら、しばらくすると母はおもむろに化粧をし始めた。
「…つ、ついてくるの?」
「アンタの話聞いてたら、アタシも蕎麦食べたくなった!一緒に行く!」
というわけで、秋葉原の「まつや」へと向かったのであった。



こちらが、「まつや」の店構え。ビルの間にぽつんと建った木造の建物である。この古めかしさが逆に新鮮だ。もうお腹ペコペコ、さあ入ろう!






「誠に勝手ながら六月二十日より二十二日までお休みさせて戴きます」

…ハァ?我々呆然。嫌がらせとしか思えないような絶妙のタイミングである。行ったら定休日だなんて事がないように、前の日に調べて、定休日は日曜・祝日であることを確認してきたのに、「臨時休業」とはそりゃないぜセニョリータ(byケーシー高峰)!

しかし、ここまできてむざむざと引き下がる我々ではない。こんなこともあろうかと、私は第二候補を用意していたのだ。「まつや」から歩いてすぐ近くにある「かんだやぶそば」だ。まさかここも休みということはあるまい。空腹の極みに達した我々は、さっそく足を向けたのだった。



どうですか?こちらもなかなかの門構えでしょ。こちらはちゃんと営業中だったのでさっそく入店。結構混んでいるんのだが、店に入りきれないお客さんのために待合い用の小部屋が用意されているところがニクイ!
私はせいろ蕎麦、母はビールに冷やし茄子蕎麦を頼んだ。私もこの後の仕事がなければお酒頼んだんですがね…!



こちら、せいろ蕎麦(冷やし茄子蕎麦は撮り忘れた)。つゆは辛口でかなり濃い。「蕎麦を食べるときはおつゆをちょっとしかつけないのが粋」なんて、よく言いますでしょ。粋だ野暮だ以前に、ここのつゆはその濃厚さ故、ドップリつけたら辛すぎて食べられないのよね。それにちょっとだけの方が、蕎麦本来の味も感じられて美味しいのである。蕎麦自体はのど越しが良く、ツルツルと食べられる。量も少ないので、常連とおぼしき客は皆二~三枚頼んでいた。ちなみに、この店のもう一つの名物は、帳場のおばさんの掛け声。注文を取ると厨房へ向かって指示をするのだが「せいろぅいちまいぃぃぃぃ~!」と、やたらに大仰なところが面白い。

すっかり蕎麦を堪能した我々。母はこの後、すぐそばの「竹むら」でデザートのぜんざいを食べると言って別れた。ちなみにこの店も、池波さんのお気に入りだったそうだ。

私は、まだ待ち合わせに時間があったので秋葉原をブラブラ。



こちら、柳森神社。お稲荷さんなんですが、あれ?鳥居の両端にいるのはキツネじゃなくてたぬきじゃないの。これどういうこと?
説明すると、この神社の境内には福壽社という祠があって、徳川五代将軍綱吉の生母・桂昌院が信仰していた、たぬきの像(福壽神)をお祀りしているのである。たぬきは「他抜き」につながることから立身出世・勝負事・金運向上の神様として信仰され、京都の八百屋の娘から大出世した桂昌院にあやかろうと、特に女性に大人気だったそうな。



こちらが福壽社。祠の前に二匹座っているのは、もちろんたぬきである。私も「たぬき」仲間として、参拝せずにはいられなかった(笑)。詳しい由緒に関してはこちらからどうぞ。


最後に、神田名物の、あるお店の看板をご紹介!



その名も「顔のYシャツ」。そのまんまじゃー!ちなみに、この顔は先代店主のものだそうです。
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