団塊オヤジの短編小説goo

Since 11.20.2008・時事ニュース・雑学・うんちく・豆知識・写真・動画・似顔絵師。雑学は、責任を持てません。

「寄り鯨」について考える

2010-07-06 10:17:36 | 雑学・豆知識・うんちく・小ネタ

日本では、8000年以上前から捕鯨が行われてきており、西洋の捕鯨とは別の独自の捕鯨技術を発展させてきた。江戸時代には、鯨組と呼ばれる大規模な捕鯨集団による組織的捕鯨が行われていた。

PhotoPhoto_2 Photo_3  Photo_4 日本の捕鯨は、初期捕鯨時代の突き取り式捕鯨追い込み式捕鯨受動的捕鯨3つの方法と、戦国時代頃から確立された網取式捕鯨と明治以降の砲殺式捕鯨の、3期で5つの方法に分類することができます。

このうち受動的捕鯨は座礁鯨の捕獲を主に示し、追い込み式捕鯨は、海浜の近くに現れた鯨類を追いたて、積極的に座礁させる捕鯨方法のことをいいます。

そして座礁を利用した追い込み式捕鯨・受動的捕鯨においては、日本各地で近年まで行われ、追い込み式捕鯨はイルカ追い込み漁として比較的小型の鯨類において、現在も継続している地域もある。また受動的捕鯨についても、食品衛生法に抵触する恐れがあり、原則好ましくないとされるが、一部地域では慣習(伝統文化)として積極的に恵みとして食用利用する地域も残っています。

例えば、マッコウクジラの赤肉には比較的高い水銀が蓄積していることなどがありますが、クジラの種類によって異なり一概には言えません。

漂着神(えびす)・寄り神信仰

Photo 大小さまざまな島で成り立つ日本において、面積に対する海岸線の割合が多く、「寄り鯨」・「流れ鯨」と呼ばれた座礁鯨・漂着鯨は「えびす(蛭子、戎、恵比寿など)」と呼ばれ、資源利用が盛んであり、「寄り神信仰」の起源ともいわれている。

特に三浦半島や能登半島や佐渡島などに、伝承されているそうです。座礁鯨の到来は、七浦が潤うともいわれ、恵比寿が身を挺して、住民に恵みをもたらしてくれたものという理解もされていたそうです。

また、地域によっては、漂着神ではなく漁業神として鯨を信仰したため、座礁鯨を食べると不漁になるという伝承も存在した。

これは、鯨が魚を追ってくるため、漁民に大漁をもたらすことからと思われます。

日本において、積極的な捕鯨が始まったのは江戸時代初期、その後、組織的で大規模な活動へ発展します。それら商業捕鯨で捕獲された鯨の所有権は、もちろん捕獲に携わった人々のものですが、問題は座礁や漂着(ストランディング)してきた「寄り鯨」です。

弱った鯨が岸に流れ着いてきます。当然あまり動けない状態で発見されます。それに誰が先に銛(もり)を入れたかで、どちらの村に引っ張っていくかという大騒動が起こったのだそうです。

三重県南部から和歌山県東部の熊野灘は捕鯨が盛んだったうえに、伊勢神宮領、紀州藩領、熊野神人領が接していました。

いずれに属する浦(漁村)も強気ですから、一番銛騒動が多発したといわれています。

何しろ、「鯨一頭、七浦、潤う」といわれる、「寄り鯨」は古今東西、何かと物議をかもしだしていたのだそうです。

Photo_7

このような争いごとは、鎌倉時代より江戸時代まで綿々と続いたといわれる。これを危惧した江戸幕府は「鯨定」という取り決めを作り、必ず奉行所などで役人の検分を受けた後、分配や払い下げを鯨定の取り決めにより行った。

現在でも、日本各地の沿岸には鯨が浜に漂着する、いわゆる「寄り鯨」が年間平均100件ほどあるといわれています。

鯨が死んだ後、浮くか沈むかは鯨の種類によって違うそうです。セミ鯨やマッコウ鯨のように脂肪の多いものは浮き、ナガス鯨のように脂肪の少ないものは沈んでしまうといわれます。

また最初は沈んでも、腐敗が進んでガスがたまり浮かぶこともあるといいます。

Photo_5 

また、鯨が浜に座礁してしまった「寄り鯨」は誰のものかという問題が起こります。腐敗した鯨は誰が処分をするのかということです。

すると、砂浜は誰のものか?という問題がおこります。

国有地という説と誰のものでもない、という説があるらしいのですが、とにかく登記簿には記載されてないそうです。

もし、砂浜が国有地ならば、国が自衛隊でも派遣して救助するなりゴミで捨てるなりしなくてはならないのですが、そんなニュースは聞いたことがない気がします。

もし砂浜が無主地ということであれば、砂浜は海ではないから漁業権は発生しないようなのです。

結局、座礁した鯨を誰かが切り取って食べてしまっても、その人をお咎めする立場の人はいない、ということなのでしょうか。Photo_6

処分はどうするのでしょうか。大型ゴミにしては大きすぎます。どうしているのでしょうか。

 明日は、アメリカの捕鯨について考えてみましょう。

したっけ。

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« もうすぐ夏本番。ダイエット... | トップ | 「下野」MY GARDEN 2010.07.06 »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
夫は水産高校卒業後、捕鯨船に乗っていました。 (こっこ)
2010-07-06 22:51:37
夫は水産高校卒業後、捕鯨船に乗っていました。
古い時代から鯨を生活にいかしている民族のために、
捕鯨反対には反対なの、私。
そうですね、こっこさん。 (都月満夫)
2010-07-07 10:07:44
そうですね、こっこさん。
鯨は日本人にとって、生活問題でもあるのですね。
したっけ。

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

雑学・豆知識・うんちく・小ネタ」カテゴリの最新記事