つくすの折にふれ

旅の思い出などを

呑み会仲間の山形蕎麦紀行

2022-09-11 09:31:03 | 旅行
 月例の呑み会メンバー有志で、このほど山形県の蕎麦の名店を訪ねる「山形蕎麦紀行」を実行しました。
 自分たちは、40年前から各地のお酒を取り揃えて楽しむ呑み会を月例で行ってきました。15人ほどのメンバーがいます。その中のおひとりに山形ご出身の人がいます。呑み会のおりなど、山形へお蕎麦を食べに行きたいねと何度も話題に上っていました。ですが、今までは口先だけのことで済んでいました。
 ところで、この月例呑み会をそろそろ店仕舞いしようかという話になっています。ご多聞に漏れず、中核会員の高齢化が進んできたためです。後期高齢者がだんだんと増えてきているためです。そんな流れもあることから、山形蕎麦旅行を、口先だけで終わらせるのではなくしっかり実現してみたくなりました。
 そこで情報収集とコースの検討を進めてみました。微妙に遠い山形県ですから、できるだけ鉄道を使って行きたいと思いましたが、旅費がかさみます。気軽にお蕎麦を食べに行くというレベルではなくなってしまいます。そこで、ワゴン車を借りてドライブ旅行ではどうかと検討してみますと、3万円ほどの旅費で可能なことが分かりました。
 そこで、旅好きのメンバーに声をかけました。すると、山形出身者を始め6人から参加すると申し出がありました。そこで、宿泊施設やワゴン車の予約を進めました。宿泊は、JR東日本が展開しているホテルチェーンの一つである「フォルクローロ高畠」に、ワゴン車はトヨタレンタリースで予約しました。
 フォルクローロは、JRの駅舎に併設された施設で、基本的に朝食付きベッドルームの形のホテルです。千葉県では館山にあります。東北地方の町や市に展開しています。この宿泊を、早期予約特典で朝食付きツインのシングルユースを6,600円で予約出来ました。ワゴン車は、トヨタレンタリースの営業所が梅郷駅前に開設されたのを知りましたので、こちらで予約しました。車種指定なしで、土曜日の19時半から月曜日の19時半の48時間、保険はノンオペレーションチャージも補償してくれるフルカバーをつけて3万円余りで予約出来ました。
 この金額が確定しましたので、山形への1泊2日の旅行が3万円ほどで出来ることとなりました。
 そして、8月最後の日曜日に旅行となりました。最初に、市外から参加の人を野田市駅で迎えて、午前7時前に出発しました。あと4人をお宅まで迎えて16号線を岩槻に向かいました。そして、計画どおり7時50分には東北道に乗り入れました。あとは、適宜小休憩を入れながら、自分は初めての利用になるのですが、福島ジャンクションから東北中央道に入り、南陽高畠インターまで走りました。ここからは一般道に出て、国道113号、そして287号を走ります。
第1日目のお蕎麦屋さんは、最近売り出してきたそばの町「白鷹(しらたか)町」のお蕎麦屋さん「そばきり八寸」です。道は空いているのですが、きちんと制限速度が守られているので、やや時間はかかりました。
 今回の蕎麦紀行で肝腎なことは、人気のあるお蕎麦屋さんなので、開店時間前にはお店に着いているということになります。そうすれば開店一巡目に席に着ける可能性がとても高くなり、無駄な待ち時間を最少にできるからです。
 このお店の開店時間は11時30分です。その時間に3台目のクルマとしてお店に着くことができました。小上りに3、イス席で3テーブルのお店でしたが無事にイス席を2テーブル確保することができました。
 天ぷら付き板そばを注文しました。もちろんそば前には置賜のお酒を注文しましたが5杯はないというのでいわき市の「磐城寿」純米酒をいただきました。漬物や煮物が3種類載った箸休めが出ます。それをつまみに飲んでいると、揚げたての天ぷらと板そばが出されました。盛りだくさんの小ぶりの天ぷらがとても旨かったです。そして肝腎のお蕎麦は、なかなか巡り合えない味のお蕎麦でした。もちろん田舎風のお蕎麦ですが、ただ太くて固いというのではなく、実にしっかりしたお蕎麦で、奥に味わいがある噛みしめて食べるお蕎麦でした。また見た目も良く揃っていてとてもきれいなお蕎麦でした。そばつゆも濃い目で味わい深いもので、自分の好みに合っていました。
 お店はまだまだ新しくとてもきれいでした。周辺にも花が多く咲いていていい雰囲気でした。多分ご夫婦なのでしょうがお二人でお店を回しています。とても気持ちの良い接客で、とてもいいお蕎麦を堪能出来ました。お店の選択を間違えていなかったようで、メンバーも満足してくれました。
 記念写真を撮って13時ごろお店を出て、ホテルへ向かいます。長井市の新しい道の駅へ寄って買い物をしてから米沢へ向かいます。時間がありますので上杉神社に向かいます。数年前に来ていますので、位置関係はよく分かります。参拝者の行列ができている神社にお詣りしてホテルへと向かうことにしました。そしてフォルクローロには15時半ごろには着きました。
 このフォルクローロのある高畠駅には温泉施設「太陽館」が併設されています。宿泊客は無料で何度でも使うことができます。メンバーたちはさっそく入浴してドライブの疲れをとったようで、いいお風呂だととても好評をいただきました。自分は、明日のためにクルマに給油してから部屋で軽くいただきました。そして軽く眠ってから入浴して夕食へと出かけました。
 夕食は、ホテルを通して予約してありました。山形県の中にある高畠ですが、海鮮料理が売りの「山海鮮・なか川」という居酒屋さんを予約しています。ホテルからすぐ近くなのですが、通りからはお店の建物や看板が見えにくいのです。近くにいるのにまったく見えず少し不安になりましたがメンバーが見つけてくれました。無事に席に着きました。
 カウンター席には地元の人たちが3人ほどいます。まず、生ビールで乾杯しました。肴はとても気の利いたもので、三種盛りのお通し、お刺身の盛り合わせ、茶わん蒸し、焼ハマグリ、揚げ物などなど、記憶があいまいで列記できませんが、肴はどれもおいしくてお酒が進みました。常時は置いていない高畠産のワインもリクエストしていただきました。冷酒もいただきました。かくいう自分は昼間呑めなかった分をとりもどすべく、燗酒をいただきました。山形のお酒をいただきながら銘柄を覚えてなくてすみません。
 この燗酒を、酒燗器に入れて出してくれるのです。酒徳利がお湯を入れた器に抱かれるように入っている酒燗器につけて出してくれるのです。ほどよい燗です。また燗が醒めなくて、とても美味しくいただきました。のちほど調べると、「備前吹酒燗器」というものでした。この酒燗器が壁の棚にずらっとならんでいたのはなかなかいい眺めでした。
 和やかに呑んで高畠の夜を楽しみました。結びにほかのお客様のご迷惑を顧みず、手締めをしてしまいました。5本締めです。指1本から増やして、最後は5本の指でというやつです。ホテルにもどるのはすぐ近くなのですが、とても静かで爽やか空気の中を気分よくぶらぶらともどりました。
 ホテルにもどって、部屋で二次会をしました。4人の参加でみなさん持ち寄りのお酒とつまみでしばらく諸々のことをおしゃべりしました。そして10時近くに解散しました。
 2日目の朝です。とても気持のいい天気です。7時30分から朝食をとりました。品数もほどよい、コンパクトでしたがとても美味しい朝食でした。9時半には出発できるようにとメンバーに確認して部屋へもどりました。
 9時半ごろホテルを出発しました。高速道路で行くつもりでしたが、高畠南陽インターから上山温泉インターまでの区間が故障車で不通になっていました。この間一般道を走ったのですが、これが予定より少し遅れる原因となりました。上山温泉インターから東北中央道に乗り東根インターまで行きます。そして国道287号に入り、次いで347号で大石田町へ、そこから県道36号で目的のお蕎麦屋さん「七兵衛」へ向かいました。
 こちらの開店時間は11時ですが、5分ほど前に着くことができました。ここでも開店前到着ができました。さっそく番号札を取ってきてもらいます。8番でした。無事に1巡目の客として席に着けることになりました。このお店では、開店前から番号札をセットしてくれています。客は1グループ1枚の番号札をもって開店を待つというシステムです。
 そしてすぐに開店となり、番号が読み上げられます。その際、グループの人数を伝えます。すると受付の人がテーブルを指定してくれます。自分たちは8番目でしたからすぐに席に着くことができました。
 ここのメニューは「そばの食べ放題」だけです。席に着くと、3種の箸休めが置かれます。この日は、蕨の煮つけ、木くらげの煮つけ、おひたしが出されました。
 自分たちは、必ず「そば前」をいただくことにしています。「六歌仙」の製品である冷酒「酒おおいしだ・純米酒」をいただきました。お酒は現金引換えで求めることになります。
 そんなバタバタしているうちに木製の大きなお椀に入れられたお蕎麦が配られ始まりました。大根のしぼり汁と蕎麦たれも一緒に配られます。あとはお店の人がお蕎麦の載ったお盆を持って、客の様子を見ながらお蕎麦をどんどん配ってくれます。
 運転手の自分は、そば前はなしですのでお蕎麦に集中して食べました。おろしそばが好きで家でも大根おろしで食べていますので、しぼり汁の辛さはあまり気になりません。普通に田舎蕎麦と言われる風味あるお蕎麦です。そんなお蕎麦を楽しみながら味わいました。自分は3杯いただきました。自分たちの席の近くにいた独りで来ていた人は、6杯食べたあともまだ食べる様子でした。でも普通の人は2杯が限度のように見えました。
 自分たちのメンバーもまだ11時ということもあり、大胆に食べる人はいませんでした。でも、山形蕎麦の名店で、お酒とお蕎麦をいただけて楽しんでくれたようでした。ここでも記念写真を撮って帰路方向に向かいます。
 山形市に寄ることにしています。山形の中心部で、山形出身のメンバーは、すぐそこが実家ですと話してくれました。
 山形市の旧県庁の建物が「文翔館」と名付けられて公開されています。その施設を見学しました。石造りのとても重厚な建物でした。ひととおり見学しました。次に地場産の品を販売する施設に寄りましたが、午後ということもあり、青果などは売り切れていましたので、JA本店の販売所に寄りました。ここでお土産を買っていただき、東北中央道の「山形上山インター」から高速に入り、一路野田市を目指しました。
 休憩を挟んで順調に走りました。ですが、ガソリンゲージの針がだんだんとEに近づきます。大丈夫とは思うのですが若干心配にもなりました。休憩を入れながら岩槻インターを目指して走りますが、岩槻から出るのは18時前後になりそうです。16号国道の混雑に入る心配が出てきます。そこでコース変更をみなさんに申し上げました。久喜白岡から圏央道へ入り五霞インターを出て関宿経由で帰ることにします。と。結果的にはこれが正解で、19時前にみなさんをお送りし、最後に野田市駅で松戸からのメンバーを送ることができました。
 自分は、レンタカーを返却しなくてはなりません。給油して19時20分ごろに返却出来ました。2日間の走行距離912キロメートル、ガソリン83リットル、燃費はリットル当たり11キロメートルでした。ちなみに車種は「ヴォクシー」のガソリン車でした。
 旅費的には3万円ずつお預かりしましたが2,500円ほどお返しできる見込みですので、27,500円ほどとなりました。
 この旅行で山形出身者が「七兵衛」さんで、そば前をいただいたとき、七兵衛さんのお蕎麦は何度もいただきましたが、いつも運転手でそば前をいただくことができませんでした、ここでそば前をいただくのは初めてです、とてもうれしいです、感激してます、と、喜んでくれましたが、それを聞いて、いい旅行ができたと思いました。
 お酒呑みの仲間の旅行としては大成功だった「山形蕎麦紀行」ではなかったかと思います。


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