つくすの折にふれ

旅の思い出などを

大人の休日倶楽部パスを使って2度目の旅行

2019-09-13 04:13:35 | 旅行
 前回のブログ記事のように、平成会旅行で「大人の休日倶楽部パス」を使いました。しかし、このパスの有効期間は4日間です。銀山温泉旅行は2日間でしたのでまだ使えることになります。これを使っての旅行を思いつき角館方面に旅行しました。
 幸い二日酔いもなく起きられましたので、7時40分過ぎに家を出て野田市駅へ向かい、大宮へ向かいました。そして、9時06分発のこまち7号に乗車しました。やはりこの日も満席状態でした。缶チューハイをいただきながら列車旅を楽しみます。そして、11時41分に角館に着きました。早速角館のホテルへ寄って荷物を預けました。今回のホテルは「町屋ホテル」で、スパークリングワインが付いているプランにしています。
 何度か訪問してきたので街の様子が分かる角館の武家屋敷街を散策しました。ただ好天で気温が高いのには少し辛い思いをしました。でも、武家屋敷街の大きな枝垂れ桜が日かげを作ってくれています。これにはホッとしました。武家屋敷街の一方のはずれにある「平福記念美術館」に行きました。これを見学して武家屋敷街を市街地方向へもどるつもりだったのですが、残念ながら、美術館は展示替えのために臨時休館していました。
 この美術館は、日本画の平福穂庵(すいあん)、平福百穂親子の作品を中心に据えて建てられたもので、旧制角館中学校の跡地である、大きな木がたくさんある森の中にあります。建物自体も素晴らしい美術館なのですが見学できず残念でした。
 この森の中に「旧制角館中学」の校歌碑があります。校歌の制作過程を石碑にしたもので添削の跡などもそのまま彫られています。斎藤茂吉などの有名な歌人がこれに参加していたのが分かります。そんな石碑を見て武家屋敷の方へもどりました。
 すでに、お昼の時間を大分過ぎてしまいましたので昼食をとることにしました。稲庭うどんのお店がいくつかあるのを承知しています。どこにしようか迷ったのですが「古泉洞」に決めて入りました。
 まずスーパードライをいただきました。よく書いてしまうのですがホントに沁み入るおいしさでした。「冷やし舞茸天稲庭うどん」を頼みましたが、実に美味しくて感動モノでした。自分は、稲庭うどんのお店には各地で何度か入っているのですが、いままで茹で加減が納得いかないお店ばかりだったのです。ところがこの日の稲庭うどんの茹で加減はベストでした。隣のお店にするか、2つのお店でどちらにするか迷ったのですが、こちらに決めて大正解でした。
 食後ものんびり歩いて見学しました。暑い日でしたが人力車も元気に街並みを案内して走っていました。
 まず、武家屋敷群の中で最も大きく各種展示施設が整備されている「青柳家」を見学しました。この入場料は500円ですが、大人の休日倶楽部パスを提示することで450円に割引されました。このパスの特典が受けられる施設の一つでした。
 この屋敷には立派な「薬医門」がありますが、藩への功績が認められて特に許されたものだそうです。200年前の建築である立派な母屋や武器蔵の次に「解体新書記念館」があります。解体新書の附図を書いたのが小野田直武ですが、角館出身の画家なのだそうです。「秋田蘭画」の創始者とされている人で、この青柳家の親戚にあたる人なのです。だから解体新書記念館があるのだということです。とても興味深い展示がありました。
 ほかにも、秋田郷土館、武家道具館、ハイカラ館などがあり興味深い展示を見学することができました。そのあとも、武家屋敷のたたずまいを見て、民芸品店をのぞいたりしてホテルへともどりました。ホテルはコンパクトですが、まだ新しくとてもきれいです。シャワーで汗を流してから、部屋に届いていたサービスのハーフサイズのスパークリングワインをいただきました。よく冷えていて楽しめました。テレビを相手に飲んでいたのですが、飲み干すころには眠くなって少しウトウトしてしまいました。
 20分ほど眠ったのでしょうか、目が覚めるとすこしばかり日が傾いたようでした。夕食に出ることにしました。ネットで店を探索したのですが、なかなか決めることができないまま角館に来てしまいました。こんなときは、便利で有名なお店がいいようです。その経験則にしたがって、JR東日本が展開している
 駅一体型ホテル「フォルクローロ角館」にあるレストランに行くことにしました。「御食事処茶房さくらこまち」というお店です。今回はコスパも優先ですから、価格帯もぴったりなのです。
 まず地酒「秀よし」の燗酒を大徳利で頼みます。おつまみは、ハタハタずし、いかの一夜干し、海鮮串揚げの5種盛りなどを肴にしました。お酒680円、ハタハタ450円、いか700円、串揚げ600円、という価格(税込み)です。これで大徳利を3本いただきました。なんとも気分よくいただけました。そして夜道をホテルへともどりました。気分よく眠りにつきました。
 2日目の朝です。いつもどおり5時前には目覚めてしまいました。天気は良さそうです。のんびり仕度をしてホテルの関係施設である隣の「町屋館かくのだ亭」2階で朝食をいただきます。一般的な和定食でしたが、いぶりがっことか、味付けが微妙に東北的な感じがする食事を楽しみました。
 そしてチェックアウトしてこの日の日程を始めました。レンタカーを借りに行きます。今回はパス利用者にはトクな料金で提供される「駅レンタカー」を予約しています。駅レンタカーは「ニッポンレンタカー」が受託して運営しているようで、そちらの事務所に手続きに行きました。ところが、予約が入っていないというのです。それでは、新規で借りることにしますとなったところで、染谷さんですか、昨日の日付で予約が入っていました、と伝票を見せられました。お待ちしてたのですがと言われて、謝るしかありませんでした。どうも、最近こんな凡ミスをするようになってきています。老化現象の表れなのでしょうか。困ったものです。
 でも、係員さんがキャンセル料は結構です、同じ条件でクルマを出しますと、助けてくれました。予定の出発時間を20分遅れでドライブに出発することができました。久しぶりに田沢湖へ行きます。9時の遊覧船に乗りたかったのですが、湖が見えてきたときにはちょうど出航したときでした。
 そこで田沢湖を周遊することにしました。「御座石神社」をまず参拝しました。茅の輪がありましたので、開設にしたがってくぐり抜けてからお詣りしました。次に有名な「たつこ像」に寄りました。日本で一番水深の深い田沢湖の湖水はとてもきれいです。魚が湖岸のすぐそばまで来ています。たくさん見えました。なんという魚だったのでしょうか。「クニマス」だったのでしょうか。さらに進んで遊覧船の発着場に着きました。
 次の遊覧船は11時です。今度こそ乗れると思ってチケット売り場へ行ったのですが、次の船には団体客が乗るので乗せられませんとのこと。仕方ないので温泉へ行くことにしました。ここから少し走ると有名な乳頭温泉があります。そこで最も有名な「鶴の湯」を目指して出発しました。最後は砂利道になる山道を走って鶴の湯に着きました。クルマもそれほど多くはなくて混んでいなさそうでした。入浴料500円、タオル代210円を支払って鶴の湯に入りました。お風呂の中も混んでなくてのんびり入れました。
 お風呂から出て風に当たっていましたら、おばちゃんたちが、女湯に青大将が入っていたとかの話をしていました。自分は遭遇せずに済んで良かったと思いました。鶴の湯を出てから思い出しました。お客さんが多いので正午に遊覧船の臨時便が出るかもしれないと、チケット売り場の人が言っていたことを。しかし気付くのが遅すぎました。でも、ひたすら急いで船着場を目指しましたが、湖水が見えたときには船が出るところでした。この日は、いろいろな気づきが悪くてすこし空回りしてしまったようでした。角館へもどります。
 昼食はお蕎麦屋さんに決めていました。ここにはスムースに着くことができました。ネットで調べた「さくらぎ」というお店です。ここで、「しそ切り」と「二八」の二種盛りを食べたかったのです。天ぷらと合わせていただきました。おそばはとても繊細なつくりで期待どおりの味でした。お酒もいただきたかったです。ただ残念なことにレンタカーを返却しなければなりません。まだ運転が必要だったのが残念でした。レンタカーを給油して返却し駅へ向かいます。
 まだ少し時間があります。昨日の「さくらこまち」でコーヒーブレイクをして14時58分の新幹線を待ちます。そして「こまち28号」に乗ってもどってきました。もちろん氷結ストロングの500などをいただきながらであったことは申すまでもありません。この列車もほぼ満員でした。
 今回の旅行は、レンタカーの手続きと遊覧船がらみはちょっと心残りでしたが、その他はほぼ想定通り旅ができました。
 1枚の大人の休日倶楽部パスを使って2度旅行した話でした。
 (了)

今年も続けられた平成会旅行

2019-09-04 04:07:14 | 旅行
 今年も平成会の旅行ができました。大分遅れて記憶が薄れてきていますが、すこしでも記憶があるうちに記録を残すことにします。
 自分たちの住む上花輪・上花輪新町地区は、8つの町内会に分かれています。それらを統合して上花輪地区という地域を構成しています。それは「花輪会」と呼ばれます。この花輪会がこの地域の行事を行ってきています。地域の大きな行事として夏祭りがあります。この夏祭りの実行を、かつては各町内会が順番に担当していました。そのやり方をしていたころ、自分の住む「8町内」が夏祭りの担当になったことがありました。
 夏祭りの担当に当たった町内会は、全町内から祭事係の推薦を受けて、祭事部を構成して2年にわたり、2回の夏祭り、2回の節分祭、その他の行事を催行する役割を担います。自分たちの8町内会がその当番に当たったのが平成2年と3年でした。このとき各町内から推薦されて祭事係を務めた人たちで、その後親睦会を組織しました。その名前が「平成会」なのです。そして、3年に2回ほどのペースで親睦旅行を、また、暑気払いと忘年会を毎年続けてきたのでした。
 ところがこの平成会も寄る年波で、病気にかかる人や亡くなる人が少しずつ出てきました。旅行などを億劫に思う人が出て、現在のメンバーは4人になってしまいました。今年は、ご親族の法事と重なる人が出て、参加者が3人になってしまいましたが計画どおり旅行を実施しました。
 今年はかつて貸切バスで旅行してことがある「銀山温泉」への旅でした。現在のメンバーは、JR東日本の「大人の休日倶楽部」の会員になっています。その特典である大人の休日倶楽部パスを利用しての旅行を計画しました。4人のメンバーでしたら、メンバーのクルマを借り上げて旅行するのが、最もコストパフォーマンスが良いのです。しかし、全員が気分のいい呑み助であるメンバーは、運転手が呑めないのは不公平だと、公共交通機関を使って行くのを絶対条件にしています。それでこのパスを使って旅行したのでした。
 野田市駅を8時22分に出発して大宮へ向かいます。大宮で9時22分発のつばさ129号に乗り換えます。やっぱり混んでいます。同じパスを使っているような世代のグループ客が目立ちます。4人でしたら2つの席を向かい合わせにしてちょうど良いのですが、残念ながら今回は3人です。自分の隣は別のお客さんです。
 ですから、すこし遠慮しながら、旅の出発を祝って3人で乾杯しました。キュウリ古漬けつくりの名人が持ってきてくれた漬物はいつもどおりのおいしさです。良く冷えたビールやチューハイも、お酒もおいしく呑めます。自分の隣のお客さんには、申し訳ないので、とてもおいしいお煎餅を差し上げました。そうこうしているうちに、米沢駅へ着きました。大きな荷物はロッカーに預けて上杉氏の街の見物に出かけました。
 駅から一番離れている、歴代の当主が祀られている「上杉家廟所」へタクシーで向かいました。木立の中に同じようなつくりの廟所が並んでいます。厳かな雰囲気があります。
 こちらをお詣りしてから上杉神社へ向かいます。これを歩いて移動したのですが、思ったより距離があったので、タクシーを呼んだ方が良かったように思いました。それでも無事上杉神社に着きました。大勢の方が参拝に来ています。日曜日だったからなのでしょうか。この神社の周辺に博物館などの施設がきれいに整備されていました。見学したかったのですが、昼食の時間でもあり、今回は割愛しました。
 上杉神社の前には「松岬(まつがさき)神社」があります。有名な上杉鷹山公が上杉神社から分祀された神社です。その後上杉景勝、直江兼続などが合祀された神社とのことです。かつてケネディ大統領が最も尊敬する日本人として、上杉鷹山の名を挙げたのですが、それを聞いた日本人記者がだれもその名を知らなくて大騒ぎになったという逸話が残る鷹山公を祀る神社です。こちらも参拝して昼食場所へ移動しようとしたとき、目の前に「上花輪」の看板が現れました。
 そばへ行くと、「ラーメン屋」さんのようです。本来昼食はお蕎麦屋さんを予定していたのですが、この名前を見たら寄らざるを得ないでしょうとなり、お店にお邪魔しました。運よく待たずに席に着くことができました。さっそくラーメンと「冷やしラーメン」を頼んでから生ビールで乾杯しました。よく冷えていておいしかったです。
 山形はお蕎麦が本場のような気がしますが、それだけでなくラーメンもおいしくて有名です。和風のダシが利いたおいしいラーメンでした。味見のために一つだけ頼んだ冷やしラーメンも出てきました。冷やし中華とは全然別物で、本当に冷たいラーメンなのです。8月4日の読売新聞日曜版にも紹介されていましたが、とてもおいしい冷やしラーメンでした。3人でシェアして食べました。会計幹事が支払いのとき、上花輪の由来を聞いたそうですが、姓だそうで、米沢に1軒しかないとのことでした。
 ここから駅へもどりながら、「東光」の酒蔵に立ち寄りました。入場料を払って見学と試飲をしてきました。ちょうど観光バスが入ったところで見学客がたくさんいました。歴史ある酒蔵の雰囲気を楽しんでから試飲させてもらいました。自分の好きな味のお酒がいくつかありました。遠慮なく試飲してから駅へともどりました。
 14時09分の新幹線で「大石田」駅へ向かいます。1時間ほどの乗車です。15時15分に着きました。ここから銀山温泉までは送迎バスを予約しています。すこし待って送迎バスに乗り込みました。30分ほどで銀山温泉に着きました。写真などでよく見知った風景の中に着きます。少し歩いて今回の宿「古勢起屋別館」に着きました。木造4階建ての旅館です。この最上階の部屋を予約しています。チェックインして小さなエレベーターで部屋に上がりました。
 2つのベッドがあるかなり広い部屋でした。お茶をいただいて一服してから、浴衣姿で旅館街を歩くことにしました。銀山川を挟んで両側に木造の建物が並んでいます。写真でよく見知った景観です。そこを奥へ向かって歩きました。奥には「白銀の滝」があります。そこまで歩いてもどりました。温泉旅館街はごく小さな区域ですから散歩も楽です。土産物屋さんなどをのぞいて一回りして、夕食前にお風呂に入るべく旅館にもどりました。
 歴史的建物の旅館ですからお風呂は大きいものではありません。でも食事前にひと風呂浴びてさっぱりするができました。そして、バラエティーに富んだ山の料理を楽しみました。いろいろな料理を楽しめました。お酒はもちろん地酒をいただきました。料理もお酒もとてもおいしくいただきました。自分たちの年齢になると、こういう山の料理が合うように感じました。ゆつくり呑みましたので、食事場所に最初に入って、ほぼ最後までいるといういつものパターンになりました。
 そして、また街へ出ました。旅館のすぐ近くに和風のカフェがありました。窓際に席をとって、人の動きを見ながらしばらくおしゃべりしました。コーヒーの人、お酒の人と好きなものをいただいてのんびりしました。部屋へもどって、またしばらくおしゃべりしてから休みました。
 2日目の朝です。この日は最上川舟下りを予定しています。これに間に合わせるために、路線バスで大石田駅へ向かうことにしています。ウォーキング好きは早朝から散歩に出たようです。朝食の席では、ビールで朝の乾杯です。これが自分たちの形です。おいしく朝食をいただいて出発します。バス停までは近くなのですが、送迎車で送ってくれました。
 8時25分のバスで出発しました。大石田駅で9時31分の奥羽線の電車に乗り換えます。新庄駅で陸羽西線に乗り換えて古口駅に向かいます。駅から船番所まで歩く予定だったのですが、バスが待っていて100円で「古口船番所」に送ってくれました。ここが、最上川舟下りの出発点になっています。
 予定どおりに着いたのですが、観光バスでの団体乗船客がたくさん着いたところで、ちょっとしたラッシュ状態になっていました。自分たちは定期船を予約し、お弁当も予約していましたが、ちゃんと乗れるのかと若干不安を感じました。でも、そこはきちんと対応されていて、団体客は団体の舟で、個人の客は個人の舟でと分かれていて問題ありませんでした。お弁当も受け取りました。舟用のお酒も買い込みました。
 いよいよ出発です。船頭は矢口慶多さんでした。唄もうまく、喋りが上手、くどくならない適切な案内とお話をしてくれる方で、偶然でしたがいい舟頭さんに当たって幸運でした。遠慮なく飲んで食べてくれとのことで自分たちは出発とともにいただきました。お弁当は一番安い「竹かご弁当」1,300円を予約していたのですが、これが味も量も適切で、純米吟醸酒とともにおいしくいただきました。舟頭さんの唄や説明も本当に楽しませてもらいました。草薙の「川の駅・最上峡くさなぎ」までの1時間余りの船旅をすっかり楽しみました。本来は1時間コースなのですが、舟頭さんの気分も盛り上がったのでしょう、10分ほど余計に楽しませてもらいました。
 帰ってから舟頭さんを調べてみました。ホームページに「ちょい悪親父」と紹介されていました。次に行く機会があったら、指名料を払ってでも頼みたいと思う舟頭さんでした。
 ここから帰路になります。まずバスで高屋駅へ向かいます。そこで12時22分の列車で新庄へもどります。そして新庄から山形新幹線・つばさ144号でに乗り換えて大宮へもどります。この列車も満席状態でした。大人の休日倶楽部パスの影響もあるのでしょうか。
 そして野田市へもどり、お蕎麦屋さんで「やまがえし」をしました。親族のご法事で参加できなかったメンバーも呼んで和やかに吞んで、今年の平成会旅行をおひらきとしたのでした。
 (了)