つくすの折にふれ

旅の思い出などを

2つの定例旅行

2018-06-20 04:30:00 | 旅行
 4月と6月に定例的に行っている旅行がありました。
 4月は「あすなろ会」と名付けられている、野田市立第二中学校第十一回生3年4組の同級生の旅行。6月は「平成会」と名付けている、いま住んでいる上花輪・上花輪新町地域の夏祭りの役員ОBの旅行でした。どちらも和やかな楽しい旅行となりました。
 あすなろ会の旅行は、毎年9月の最終日曜日と月曜日に行くことに決めていて、その日程で実施していました。それが、このところ参加を遠慮されていた担任の先生から「今度は参加したい」とのご意向が伝えられましたので、日程を前倒しして4月に行うことにしたのでした。
 先生は市原市五井にお住まいです。そこで、お体にご負担をおかけしないように房総の安房小湊への旅行と決めました。また、貸し切りバス代が高くなったため、あすなろ会旅行も鉄道を使うようにしていましたので、今回も同じように鉄道を使うコースをつくりました。
 当日は、先生と同級生9人の合計10人参加の旅行となりました。好天に恵まれた東武線野田市駅から6人で出発、柏駅で2人が合流、千葉の蘇我駅で先生と合流。付き添われてきた先生の奥様を交えてしばらくおしゃべりしてから特急「わかしお」に乗車しました。この車中で、東京駅からの同級生と合流し10人が揃いました。
 さっそく昼食です。蘇我駅では駅弁を買えないので、幹事の一人が千葉駅で予約しておいたお弁当を購入して来ています。さっそくいただきました。あちこちでおしゃべりの花が咲いています。蘇我から安房小湊までは1時間20分ほど、あっという間に着いてしまいました。
 駅には、今宵のお宿「吉夢」の送迎バスが迎えに来てくれています。早速乗り込んでホテルへ向かいました。このホテルはあすなろ会で2度目の利用となります。誕生寺のすぐそばにあります。
 部屋へ入ると、それぞれの部屋でおしゃべりです。多分毎回同じような話題を話しているのに、飽きることもなく時間が過ぎていきます。気が向くと、お風呂へ行って、のんびりと入ってきます。最上階と屋上に展望風呂と露天風呂があります。時間が早いせいもあり、ほとんど貸し切り状態でのんびり入浴を楽しめました。
 そして夕食です。何年も前から、食事会場にはカラオケを準備しないことにしています。その方が会話も弾んで、和やかな食事会になることが分かりました。お料理も美味しくかつ盛りだくさんで食べきれないほどでした。以前と比べるといささか量は減りましたが、お酒もおいしくいただきました。自分たちのメンバーの一人は料理人の世界ではちょっと知られた人なので、ホテルの料理長がよくあいさつに来てくれます。これは、ちょっとすごいことだと思うのですが。
そしてこのあとは、カラオケタイムです。以前は絶対に歌わなかった人もマイクを持ってくれるようになりました。先生も歌ってくれます。ですから、賑やかに和やかに楽しい時間になりました。
 そして部屋へもどって三次会です。下の売店へお酒類を買いに行って、しばらくおしゃべりして解散となりました。
 2日目の朝です。乗車する列車の関係で少し早い時間の出発となっていますので、早目に朝食をいただいてホテルを出ます。送迎バスで送ってもらって、安房小湊8時48分の特急わかしおに乗りました。この日は、房総半島を横断して先生のお宅のある「五井」駅へ向かいます。そのために「大原」までの短い区間でしたが特急を利用せざるを得ないのです。
 9時19分に大原へ着きます。ここから「いすみ鉄道」と「小湊鉄道」を乗り継いで五井へ向かいます。この2つの路線を連続して乗る場合、特別に販売されている「房総横断切符」が利用できます。ちなみに、大原・上総中野間は720円、上総中野・五井間は1,410円、都合2,130円かかるのですが、この切符では1,700円で済むのです。いすみ鉄道の運転手さんから切符を買ったのですが、この切符の手持ちが10枚だったそうでそれを買い占めた形となりました。
 9時24分に出た1両編成のワンマン列車はのどかな田園の中を走ります。自分たちグループの10人のほかには数人のお客さんだったのですが、途中から数十人が乗り込んできました。静岡県から観光バスで旅行に来た団体さんがローカル列車乗車体験に乗り込んできたのでした。ある地域の団体さんで、ほぼ自分たちと同じ年代の方が多かったようで、しばらくの間、車内はとても話が弾んで賑やかでした。その団体さんが降りると、とても静かな車内にもどりました。
 10時14分に「上総中野」駅に着き、10時27分発の小湊鉄道五井行きに乗り換えます。こちらは2両編成の列車で、車掌さんも乗務していました。1時間余り乗車したのですが、五井駅が近づくにしたがって乗客が増えていきます。さすがに都市の中心部へ向かう列車です。そして11時38分に五井駅へ着きました。
 この五井にある、1年に1度はお邪魔している「天狗」というお店で昼食会を予定しています。このお店へ向かって歩くとき、先生がみんなの先頭を進むという形になって、自分たちの方が後に置かれるようになり、先生のお元気さを確認できてみんなで喜びました。このお店は、飲み放題付きです。しっかりいただいて五井を後にしたのでした。
このあと、柏でも下車して反省会を軽くやって解散しました。久しぶりに参加してくださった先生が元気さを確認できて、自信を回復されたようで、自分たちにとってもとてもうれしい、楽しい旅行となりました。

 6月は「平成会」と名付けている30年近く続いている旅行がありました。自分の住む地域では「大杉神社」の夏まつりを、各町内から選任された「祭事係」によって運営に当たります。この平成2年と3年のお祭りを自分たちが担当したのですが、その祭事係の親睦旅行がいまも続いており、その旅行をこのほど行いました。
 かつては10数人のメンバーが参加し、貸し切りバスで1泊2日の旅を1年半に1回のペースで続けていたのですが、だんだんと参加者が減ってきてしまいました。また、貸し切りバス代の高騰もあって、公共交通機関を利用しての旅行に変えて続けてきました。いまでは、メンバーが4人になってしまいましたが、このほど無事実行できました。
 今年は、話し合いの結果、山形県の南端にある「温海(あつみ)温泉」という知る人ぞ知るいい温泉に行くことにしました。今回の旅行は、JR東日本の「ビュー」の商品で、宿泊と交通費がセットになったものを使いました。
 日曜日の朝、野田市駅まで向かいます。天気予報ではあまり天気が良くないとのことだったのですが、ぎりぎり傘を差さなくてもいいほどの雨がぱらついたくらいで駅に集合できました。予定より一つ早い電車で大宮へ向かいます。
大宮からは8時50分発の2階建て新幹線の2階席です。座席を向かい合わせにして、さっそく持ち寄ったビールやお酒、手製のおつまみで乾杯です。列車が北上するにしたがって、曇り空の雲がだんだん高くなっていきます。今日一日は雨に降られないで済みそうになっていきます。
 10時28分に新潟へ着いて、同57分発の羽越本線の特急「いなほ」に乗り換えます。11時43分に「村上」に着きます。この日の観光は「鮭の街」として売り出している村上を見物することです。荷物を駅のロッカーに預けてタクシーで鮭の街の中心的存在の「きっかわ」まで行きました。その食事部門の「井筒屋」さんで食事が可能か尋ねたのですが、団体さんの予約が入っているとのことで入ることができませんでした。
 そこで、次善の候補であった「うおや」さんの食事部門「海鮮一鰭(いちびれ)」に行きました。幸いなことに席が空いていました。白御膳という3段重ね重の料理を注文しました。時間がかかっていると分かる塩引き鮭の焼き物も入っていてなかなか豪華な料理でした。お酒は、キリンのハートランドビールと地酒の「大洋盛」の純米吟醸の冷酒だけです。そのビールとお酒をいただきながら、料理を楽しみました。
 食事のあとは、すぐそばにある「きっかわ」へ行きました。黒光りする塩引き鮭を天井からずらっと並べて吊るしてあるお店です。村上を紹介する番組や雑誌などに必ず紹介されている有名な光景が見られるお店です。黒光りする鮭がまさに見事でした。それぞれにお土産を買ってから少し歩いて、三面(みおもて)川の河川敷に近くに整備されている公園にある「イヨボヤ会館」に行きました。イヨボヤとは鮭のことだそうで、日本で最初にできた鮭専門の博物館です。
 江戸時代中期(1700年代)の村上藩士「青砥武平治」が、鮭の「ふるさとの川への回帰性」を発見して、鮭の増殖を成功させたのだそうです。これは世界的に見ても、カナダで行われるようになった鮭の人工孵化よりも140年も前のことだったのだそうです。そんなことなどが展示紹介されています。のんびり見学して駅へともどりました。そして、あつみ温泉へと向かいました。
 今宵の宿泊は、温海温泉を代表する旅館の一つである「たちばなや」さんです。自分はほぼ35年ぶりに来たことになります。メンバーの一人も何十年ぶりだということでした。二人とも、木造3階建ての本館があったことが記憶に薄く残っていたのですが、あとでお話を伺うと、ほぼ20年位前に、その部分も建て替えられたとのことでした。
 自分たちの部屋は、12畳に4畳半がついている広々とした部屋でゆったりとしていてのんびりできました。部屋に落ち着いてからお風呂に行きました。広々としたお風呂にゆっくり入ってきてから夕食に行きました。バラエティーに富んだお料理が出てきました。ここは山形県の庄内地方ですから、お酒党はこの地方の有名なお酒「初孫」や「くどき上手」などを、ビール党はビールを味わいながら、食事を楽しみました。
食事処にはたくさんのグループがいたのですが、気が付くと、のんびりお酒をいただく自分たちが最後の一組になってしまいました。十分に堪能して部屋へもどりました。
 朝からずっと呑んできたせいでしょうか。河岸を変えて改めて呑み直すという気持ちにならず、部屋で軽く呑んでおしゃべりしました。
 村上でタクシーに乗ったとき、たまたま女性運転手さんだったのですが、この日が投票日だった新潟県知事選挙についてどんな感じですかと聞いていました。女性候補が当選するのではとのことでしたが、ニュースによると男性候補者が勝ったようでした。そんなこともおしゃべりして休みました。
 2日目の朝です。まだ降り出してはいませんでしたが、天候はあまり良くなさそうな雰囲気です。7時を待って食事に行きました。気の利いた朝食が用意されていました。ひととおりのものが準備されているほかに、バイキングでの料理もあるという朝食でした。当然、朝ビールで乾杯してから食事を楽しみました。
 そして駅まで送っていただき、この日の観光に出発しました。あつみ温泉駅から2つ目の駅が「鼠ヶ関(ねずがせき)」です。この関所跡などを見に行きます。この関所は、陸奥の国との間に置かれた三つの重要な関所のうちの一つです。「白河の関」「勿来(なこそ)の関」と並ぶ関所で、義経伝説にも登場するところです。駅へ着いた時には雨が降り出してきました。雨のなかをぶらぶら歩いて行きました。
最初は、かつての旅館あとに残されている「念珠の松庭園」を見ました。黒松が、高さ数メートルのところを横幅20メートルほどまで枝を伸ばしています。いまから400年ほど前に盆栽の黒松を地植えしたものだそうで、それが現在の形まで伸びたものだそうです。この松を中心に庭園が造られてなかなか得難い景観を作っていました。
 次に、鼠ヶ関址へ行きました。いまは石碑などがあるだけですが、これを見て漁港へと向かいました。神社に参拝して、港近くの売店を覗きました。雨の中、自分たち4人ぐらいしか観光客はいません。今月号のJRグループの会員広報紙「ジパング倶楽部」で紹介されていた漁師さんのおばちゃんたちがやっている売店です。イカの一夜干しを焼いてもらって帰りの車中のおつまみを用意しました。お土産も買ってから駅へもどりました。帰りの特急列車の停車駅の関係であつみ温泉駅へもどります。
 昼食をとるために駅近くの食堂に入ったのですが、お酒類は置いてないお店でした。そこで、中華そばをみんなで食べました。女の人だけでやっているお店でしたが、とてもおいしい中華そばをいただくことができました。
 そして12時39分発の特急いなほで新潟へ、14時19分発の「とき」で大宮へ16時02分にもどりました。この車中では、先ほどのイカをおつまみにお酒をいただきながら和やかに過ごしたことは申すまでもありません。野田市駅へ17時ごろにもどった自分たちは、よくお世話になっているお蕎麦屋さんへ寄って反省会を済ませて解散したのでした。
いいメンバーたちとの、いい旅行をのんびり楽しんだ2日間でした。