totoroの小道

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群読

2015-09-30 04:59:54 | 国語

本校では、研修の一環として群読に取り組んでいる。
週に一度、朝学習の時間を群読の時間として確保している。
群読集を各クラスで群読することになっている。

毎回、読む詩はその場でパッと決めている。
その詩を子供たちと何度か大きな声で読んでいるうちに、「ドウしようかな」と考える。
ただ、声を合わせて群読をしていてもつまらない。

詩は、作者が思いを伝える手段だ。
それを、受け手がどう理解して、どう表現するかが大事だ。
だから、ただ読んでいる読みを、受け手としての読みに変えたいと思う。

詩には作者の思いがあって、それを理解しなければ本当の読みにはならない。
しかし、朝自習の時間は限られていて、とても解釈をする時間はない。
だから 「ドウしようかな」と考える。
即席解釈をさせて、即席に読みを工夫させたいのだ。

 

今朝は、「いっしょけんめい」という詩を選んだ。
ただ読んでいては、つまらない。

私も、この朝初めて読んだ詩だ。
作者のけなげさというか、初々しさというか、すなおさというか、まっすぐな心を感じた。
でも、子供たちの声を聞くと、声が重い。
もっと、軽い声にしたいと思った。

 

そこで、黒板に「喜」「怒」「哀」「楽」と板書した。
詩は、作者が喜怒哀楽を表現するために工夫して作っています。
T:喜は何か分かる?
S:喜ぶ
T:怒は?
S:怒る
T:哀は?
S:悲しい
S:楽は楽しいだよ。

T:今から、好きな一連を選んで、喜怒哀楽が分かるように読みなさい。

子供たちは、それぞれ好きな詩を選んで練習する。
1分ほど練習した後、次々に指名して読ませていく。

T:今の○○さんの読みは、「喜」「怒」「哀」「楽」のどれ?
S:哀だよ。
S:怒だよ。
本人にも聞いてみます。
T:今は、喜怒哀楽のどれを意識したの?
S:楽しいです。

こんなぐあいに会話をしていく。

すると、本人は喜ぶとか、楽しいを意識して読んでいるのに、友だちにはなかなか伝わらないことが分かる。
どの子も、「喜」を意識しているのだが、全員にそれを理解してもらうのはうまくいかない。

そこで、
T:日本語は、語尾が大事なのです。
T:泳いだらの「ら」 なれますかの「か」 ゆけますかの「か」をどう読むかで、喜怒哀楽が違ってきます。
T:一連を、語尾に注意して、喜ぶで読んでみよう!!

T:じゃあ次に、語尾に注意して一連を怒るで読んでみよう。
S:先生、怒るでよむと、語尾は強いだけじゃなくて、上に上がるね。
S:それに、読むスピードも速くなる。

T:じゃあ、次に哀で読んでみよう。
S:哀だと、語尾が下がる。
S:それに、語尾をちょっとゆっくりにする。

T:最後に、楽しいで読んでみよう。

T:喜怒哀楽のそれぞれで読んでみて、どれがこの詩にぴったりなの?
S:楽しい!
T:最後に全文を、みんなで、楽しい気持ちが伝わるように読んでみよう。

こんな感じで、10分の朝学習が終わる。

 


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