5年生の担任となった。
初日から授業をしたいと思い準備した。
取り組んだのは、国語の教科書の巻頭詩「銀河」
ただ、転任して誰一人知らない子どもたちを相手に授業ができるのかは不安だった。
前日黒板に
あの遠い空にひとすじ、
星たちが、
ぶつかり合い、重なり合い、
河のように光っている。「銀河」。
牛乳をこぼしたようにも見えるから、
乳の道」とも言うそうだ。
どっちもいい名前だなあ。
と詩を書いておく。さらに
1 今日配布する何かに載っています。何に載っているでしょう。
2 この詩は、何文にわけられますか?
3 その中のどの文が好きですか?
4 それはどうしてですか?
5 なぜこの詩が、一番最初に載せられていると思いますか?
と質問も記入しておいた。
きっと
朝、学級編成の用紙を見て自分はこのクラスだと分かり教室に入る。
どんな友だち、どんな先生と出会うだろうとわくわくしているだろう。
黒板に、この詩が載っていれば、先生は誰か興味があるから、読みながら想像するだろう。
始業式が終わり、いよいよ学級開き。
国語の授業で学級を開く。
1 今日配布する何かに載っています。何に載っているでしょう。
・国語の教科書
2 この詩は、何文にわけられますか?
・3文
・「。」(句点) が三つあるから。
3 その中のどの文が好きですか?
A 銀河の題名だから。
銀河を詳しく説明しているから。
銀河が光ってきれい
なんだか、この1年の学級目標みたい。
ぶつかり合いって書いてあるでしょ、きっといろいろある1年になる。
ぶつかり合うってけんかをすること。
けんかだけでなくて、意見のぶつかり合いもあると思う。討論する。
心のぶつかり合いもある。
ぶつかり合うことで、本当に心が通じ合っていく
重なり合いで仲良くなるんだ。
B きれいだよね。
銀河を違う見方をしている
牛乳をこぼして本当にきれいなの?
床にこぼしたらきたないけれど...
たとえなんだよ。牛乳をこぼすことを宇宙にたとえている。
床にこぼしたら汚いけれど、真っ黒い宇宙に白い色はきれいなんだ。
C みんな違ってみんないいだね。
銀河といっても、乳の道といっても、どっちもいい響きだね
5 なぜこの詩が、一番最初に載せられていると思いますか?
・これから1年、色々なことをぶつけ合って乗り越えて
・互いに違いがあるけど、だから本当の仲良しになって
・いい1年にしていってほしいから!!
そんな話し合いを行いました。
その後、学級委員を決めました。
学級委員って何?と聞くと
話し合いの結果「学級の自治の中心になる存在」であることが分かりました。
どうやって決めるの?
と聞くと
立ち会い演説会!!
いやあ、おもしろかった。
「ぼくは、このクラスをけんかのないクラスにしたい。そのために...」
「ぼくは、みんなが楽しく生活できるように....」
さっそく銀河の詩が生きてきた!!
いい、1年にしよう!!
今年は学級を担任するようになったね。酒井先生の授業を学校全体に広げてください。