今日は、うちの息子ちんを美容院に連れて行きました。
僕の運転リハビリも兼ねて、超安全運転のカペラくんで行ったんです。
その美容院は、息子ちんが生まれる前、僕ら夫婦が住んでたアパートのすぐそばにあるんです。
うちの奥さんが、20年位前から通ってた美容院で、僕のことを心配してくれてたんです。
というわけで、僕がここまで回復したよ、ってことを、お知らせしたかったんです。
僕が巻き込まれた事故は、地元では大騒ぎになったのかどうかわからないけど
心配してくれた人はたくさんいたみたいです。
だって、新聞にも載りましたからね。
そんな大事故を乗り越えて、クルマを運転できるまで回復したことを、物凄く喜んでくれました。
僕は、ここに至るまで苦しいことはあったけど、ここで言っていいことかどうかを考えて話してました。
主治医に相談もしないで始められたお試し出勤で、勤務先に不満があることは、ここで言ったらダメだし
僕を轢いた加害者と、賠償金を一切払おうとしない損保会社のことも言ったらダメだと思いました。
だって、そんなこと聞かされて、いい気分になる人はいないでしょうから・・・。
ただ、事故は不幸な出来事だったけど、事故後は良い人に助けられてここまで回復したってことは
うちの奥さんからも聞いていたようなので、そんなことを話してました。
店主の美容師さんは、「今日は凄くいいことを聞かせてもらえた!」って喜んでくれて
コーヒーとかお菓子を出してくれました。
僕は、視覚障害の話まではしたけど、味覚障害の話をするのはやめておこう、と思いました。
だって、コーヒーとか、いろんなお菓子を出してもらってるんだから・・・。
僕は、自分がされて嫌なことは、人にしちゃいけない、って事故以前から思ってました。
だけど、自分が負わされた苦しさを、みんなに知ってほしかったのに、わかってもらえなかった。
だから、そういう不満があったんだと思います。
ここまで助けてもらえて、今の自分があるってことを感謝しなきゃいけないのに・・・。
だから、障害者の当事者の気持ちをわかってくれない勤務先への不満は、
直接ぶつけちゃいけないんだと思いました。
だって、「お前のここがダメだ!」って言われたら、その先に言うことなんか聞きたくないですよね。
だから、「××はダメだ!」って言わないで、「○○して欲しい」って言うことにしようと思いました。
具体的に言えば「高次脳機能障害を知らなきゃダメだ」とは言わないで、
例えば、「名札をよく見せてくださいね」って言うんです。
そうすれば、名札を見せながら「私は○○と申します」って言ってくれるでしょうし
僕は、「視覚障害と記憶障害があるから・・・」って説明しやすくなります。
まだまだ、他の障害があるから、「高次脳機能障害って、他にも症状てんこ盛りなんですよ」って言えます。
もしも、相手が興味があるのなら、「そのほかには、どんな症状があるんですか?」ってことになりますし
時間がなければ、「大変ですね」って、言ってくれると思います。
明日から、お試し出勤は第3段階で、昼食後、1時間くらい職場にいます。
だから、みんなと一緒にご飯を食べるわけですから、物凄い進化になるんです。
感覚障害で、うまくお箸が使えないことを、話せるかもしれないけど
そんな障害を負わせた加害者への恨み言を言ったら、みんな気分が悪くなることでしょう。
だから、自分の障害を詳しく話すだけで終わりにしておけばいいんです。
詳しく聞いてくれる人は、僕を助けてくれる人だから・・・。
今日は、僕がここまで回復したことを喜んでくれてる人は、
僕が、それを乗り越えて生きようとしているチャレンジドだっていうことが伝わったんだと思います。
だから、僕が加害者側に対して、恨みを言う必要はないんだと思います。
それを言わなくても、推測してくれてるはずだから・・・。
今日は、天気が悪いけど、僕の気持ちは晴れてます。