人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

「ロイヤル・セルトへボウ オーケストラがやってくる」を観る~ユーロスペース

2016年02月05日 07時22分40秒 | 日記

5日(金)。わが家に来てから495日目を迎え、お気に入りの段ボール箱に入ろうとして、考え直して かじっているモコタロです

 

          

                                  この箱を屋根にして寝たいんだけどなあ

 

  閑話休題  

 

昨日は、夕食に「せん切り人参のはさみ焼き」、「生野菜サラダ」、「里芋の味噌汁」を作りました 「せん切り~」は 要するに豚肉と人参のミルフィーユですね。上にスライスチーズを載せてブラックペッパーを振って出来上がりです

 

          

 

  閑話休題  

 

昨日、渋谷のユーロスペースで「ロイヤル・コンセルトへボウ オーケストラがやってくる」を観ました これは、オランダのロイヤル・コンセルトへボウ管弦楽団(RCO)が2013年の創立125周年を記念して、世界30都市で計48回のコンサートを行ったワールドツアーを密着取材した、RCO初の公式記録映画です

オーケストラを題材にした映画ですから、当然いろいろなクラシック音楽の演奏場面が登場します

最初は、RCOの打楽器奏者ヘルマン・リーケン(オランダ出身)へのインタビューと演奏から始まります ブルックナーの「交響曲第7番」(ノヴァーク版による)で、彼はたった1回シンバルを叩くためだけにステージに上がります それは第2楽章でオケがクライマックスに達した時に叩かれますが、それまで彼は孤独に耐えながらジッと出番を待ちます。緊張したその姿をカメラは捉えます

この映像を観ていて私は、30年以上前にテレビで放映されたフランキー堺が打楽器奏者として出演した「ああ、新世界!」(だったような気がします)という番組を思い出しました 主人公は、ドヴォルザークの「交響曲第9番”新世界より”」の演奏中、たった1度だけ叩くべきシンバルを、この日に至るまでの思い出に浸っているうちに叩き損なってしまい、唖然とするのです もちろん、RCOのリーケン氏は自分の出番は忘れていません

 

          

 

映画では、チャイコフスキーの「交響曲第5番」から第1、第3楽章、ラフマニノフの「パガニーニの主題による狂詩曲」から第7、第10変奏、マーラーの「交響曲第1番」から第3楽章、「同第8番」から第2部、「同第2番」から第5楽章、ショスタコーヴィチの「交響曲第10番」から第2、第3楽章、ヴェルディの「レクイエム」から「涙の日」が、ヤンソンスの指揮で演奏されます

また、デュトワの指揮でブラームスの「交響曲第1番」から第2楽章、チャイコフスキーの「ヴァイオリン協奏曲」から第1、第3楽章(Vn:ジャニーヌ・ヤンセン)が、ルビキスの指揮で、ヨハン・シュトラウスの「ラデツキー行進曲」、プロコフィエフの「ピーターと狼」が演奏されます (蛇足ですが、コンサートのチラシで見るジャニーヌ・ヤンセンと映像で見るヤンセンとは別人のようです。後者は逞しいというか何というか・・・・チラシの写真はいったい何年前の???と首を傾げることは決して少なくありません

このほか、2人のヴァイオリニストが旅先で、いつもお世話になっているらしいチョコレート・ショップの女主人のためにバッハの「ヴァイオリンとオーボエのための協奏曲」から第2楽章を演奏します 女主人にとっては、一生忘れられない最高のプレゼントになったことでしょう

面白かったのは、南アフリカのコンサートホールで、子どもたちを相手に「ピーターと狼」を演奏するにあたって、コントラバス奏者が、オーケストラを解説する場面です 弦楽器、木管楽器、金管楽器、打楽器と紹介して、「まだ紹介していない人がいますね。分かりますか?」と訊きます。そして「そう、われわれが尊敬する指揮者です」と続け、「オーケストラは指揮者の言う通りに動きます」と言って、指揮棒を左に動かすと、オケのメンバー全員が左に傾きます。そして右に動かすと右に傾きます。これは子供たちにもバカ受けです

また、南アフリカのソウェトで、何人かの子供たちがスネアドラムを叩くシーンがありますが、彼らの生き生きした笑顔がとても印象的です そこには音楽をする純粋な喜びが溢れています

映画の終盤、マーラーの「交響曲第2番”復活”」の最終楽章が映し出されますが、ヤンソンスのタクトが宙を切って曲が終わったあと、会場から静かな、そして徐々に大きな拍手が起こります 日本のように、終わるや否や会場のそこかしこから「ブラボー」がかかったり、会場割れんばかりの拍手は起こりません じわじわっと温かい拍手が起こってきます。オーケストラも125年の歴史と伝統があれば、聴衆にも125年の歴史と伝統があるのでしょう。聴衆はお互いに感動を大事にしていることが窺がえ、そのことに感動を覚えます

ロイヤル・コンセルトへボウ管弦楽団は、天下のウィーン・フィル、世界のベルリン・フィルを抑えて、英グラモフォン誌が選ぶ「2014年世界のオーケストラ」第1位に選ばれています 映像を観る限り、RCOの聴衆も世界で第1位なのかも知れません

とても楽しく、クラシック音楽好きにはたまらない映画ですが、クラシックに接点のない人でも十分楽しめる映画です。自信を持ってお薦めします

 

          

 

映画の後、せっかく渋谷まで来たのだから、と思って、ユーロスペースから近い、百軒店の坂の上にある名曲喫茶「ライオン」に寄ってコーヒーを飲みました 何年ぶりだろうか。まったく変わらない店構えで、昭和の初期にタイムスリップしたような雰囲気です 店に入るとちょうどバッハのパルティータがピアノで流れていました 次にスメタナの「モルダウ」がかかり、次いでモーツアルトの「ピアノ・ソナタ第11番k331”トルコ行進曲付き”」がかかりました 相変わらず古典派中心のリクエストがかかっているな、と思いながら第2楽章まで聴いて帰りました ホットコーヒーは550円でした

 

          

 

          

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