人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

中山七里著「嗤う淑女」を読む~稀に見る悪女のトンデモ物語~デビュー作「さよならドビュッシー」を思い出す

2018年02月25日 08時17分27秒 | 日記

25日(日)。わが家に来てから今日で1243日目を迎え、平昌冬季五輪のカーリングで日本女子が銅メダルを獲得した というニュースを見てお祝いの言葉を述べるモコタロです

 

     

       tora:お祝いに乾杯はいいけど それソーダ水だよね モコタロ:ソダネー

 

          

 

中山七里著「嗤う淑女」(実業之日本社文庫)を読み終わりました 中山七里氏の作品は、文庫化されるたびに当ブログでご紹介してきました あらためて著者の略歴をご紹介すると、1961年岐阜県生まれ。2009年「さよならドビュッシー」で第8回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞してデビュー、数々の音楽ミステリーや本格ミステリーを発表してきました

 

     

 

平成18年2月、銀行員の鷺沼紗代が東京表参道駅で飛び込み自殺をしたが、彼女が勤務先の銀行から3億円もの金を横領していたことが発覚する 警察の調べによると、その大半が消えており、残された彼女のバッグの中から蒲生美智留の名刺が出てきた 翌19年8月、高井戸で発生した産廃業者の野々宮孝之と娘の恭子が殺害される事件が発生する 犯人はこの家の長男・弘樹で、二人の死体を工場の大型焼却炉で処分したところを現行犯逮捕された その事件当日、運よく外出して難を逃れていたのが、同家に居候していた従姉妹の美智留だった。美智留は稀に見る美貌の持ち主で、ファイナンシャルプランナーの資格を取得して独立するなど、頭脳明晰な女性だった しかし彼女の正体は、老若男女の欲望を自由自在に操り、自分が手を下すことなく犯罪に巻き込んで姿を消す恐るべき悪女だった 警察に追い詰められた美智留は最後のどんでん返しで生き延びる

中山七里は期待を裏切らないですね事件に巻き込まれた被害者たちは美智留を恨むどころか感謝さえしていますこれほどまでに巧妙な悪女がいるだろうか、と思うほど 美智留を徹底的な悪女に仕立て上げています 彼女が犯罪の武器とした「稀に見る美貌」は、最後のどんでん返しの場面で その正体が明かされ、なぜこの作品のタイトルが「嗤う淑女」なのかが分かります。私は読み終わって、一番最初に読んだ中山氏のデビュー作「さよならドビュッシー」を思い出しました

とにかく読み始めたら止まらない面白さでした。お薦めします

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