明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

明日に向けて(642)原発事故2周年、各地の行動を振り返る(「備忘録上」)

2013年03月14日 21時00分00秒 | 明日に向けて(601)~(700)

守田です。(20130314 21:00)

一昨日、原発事故2周年行動の一覧をご紹介しましたが、そこに漏れているものとして、信州松本での9日の行動の報告をいただきました。
福島の方たちの保養受け入れのために信州で13団体(ぐらい)が連帯して集会を持ったものだそうです。福島から松本へ避難してきた森永敦子さんが代表になって呼びかけ、松本の合同庁舎の会場が満員になったとのこと。
松本では翌日も集会とデモが行われ、1500人の参加だったそうです。松本も大いに盛り上がったのですね。

この他、オーストラリアで、飯舘村の酪農家、長谷川健一さんの講演会が行われたことを、同国在住の友人が教えてくれました。福島原発事故の悲惨さを世界を駆け巡って訴え続けている長谷川さんの努力に頭が下がります。

今宵は事故から2周年の脱原発運動情報の最後として、3月9日~11日にかけての行動に関する報道記事のまとめておきます。長いので二つにわけ、上では、はじめに長谷川さんのオーストラリアでの活躍を報じるテレビニュースと、現地メルボルンの日本語新聞報道、つづいて毎日新聞の各地の報道をご紹介します。
下では、はじめに台湾での10万人とも20万人とも言われている行動のニュースを動画とともに紹介し、そのほかの新聞記事を貼り付けておきます。なおこのように記事をアップしておくのは、あとからの振り返りも可能とするためです。ウェブ・メール版のスクラップブックです。

なお、明日、明後日の講演の情報も貼り付けておきます。

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3月15日 兵庫県高砂市

高砂市職 春期学習講座
守田敏也講演会

場所 高砂市役所南庁舎5階大会議室
時間 17時45分から19時30分まで
主催 高砂市職員組合

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3月16日 京都市中京区
 
守田敏也さんのお話 / 映画「ヒバクシャ」上映

2003年に作られた「HIBAKUSHA 世界の終わりに」 ぜひ今見て欲しい映画です。10年前に既にはっきりと放射能の姿を見せてくれ、核や原発を政策として進める国が何を隠して、何をするかということも語っている映画です。
被曝した人が差別され、声を出せなくなっていく。そんな歴史を 繰り返さないよう。皆がヒバクシャになったことを自覚しつつ、元気に生きて行く道を探したいと思います。
守田さんには放射能汚染されてしまった中でどう生きて行くか、放射線量の高い地域に今も住み続けざるえない人たちとどう繋がっていくのか、考える ヒントになるお話をしてもらいたいと思っています。

3月16日(土)
14:30〜 今も続く私たちの被曝(守田さんのお話)
17:00〜 映画「ヒバクシャ」上映
http://sakaimachi-garow.com/blog/?p=678
 
主催・場所 堺町画廊(京都市中京区堺町通御池下ル)
電話 :075-213-3636 

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シドニーで飯舘村の酪農家らが被災地の現状訴え(TBS Newsi3月11日))
http://news.tbs.co.jp/20130311/newseye/tbs_newseye5277821.html

飯舘村の酪農家が語る「原発事故、そして私たちの今」(GO豪メルボルン3月11日)
http://www.gogomelbourne.com.au/events/report/4515.html

大震災2年:「つながろうフクシマ集会」 市民ら「脱原発」訴え??鳥取 /鳥取(毎日新聞3月11日地方版)
鳥取市尚徳町のとりぎん文化会館で10日、原発に頼らない社会を訴える「つながろうフクシマ! さよなら原発鳥取集会」(実行委主催)が開かれ、市民約100人が「脱原発10+件」を訴えた。
集会では、市民団体「エネルギーの未来を考える会」の手塚智子共同代表が、脱原発10+件に踏み切ったドイツのエネルギー政策について講演。「ドイツはフクシマが警告したことをしっかりと受け止めた」と話し、原発に代わる再生可能エネルギーへの転換を訴えた。また、中国電力島根原発3号機が稼働準備を進めていることに触れ、「中国地方は12年1月から原発ゼロ。(電力が足りているのに)電力不足というのは稼働理由にならない」と話した。
その後、参加者らは「原発は即時ゼロ」と書かれたのぼりなどを掲げ、同会館から鳥取駅までの約1キロをパレード。参加した同市布勢の無職、朝野保さん(80)は「安全が100%確保されない限り稼働は許されない。これからは自然エネルギーに転換しないといけない」と話していた。この日は米子市や境港市でも同様の集会が開かれた。【川瀬慎一朗】

東日本大震災:震災から2年 九州各地、防災訓練や脱原発集会(毎日新聞3月11日西部夕刊
~一方、大分市金池町の九州電力大分支社前では午前10時から「原発いらない!」グループ・大分のメンバーらが原発反対を訴えるプラカードを持って抗議した。呼びかけ人の島田雅美さん(66)は「原発事故は全く収束しておらず、再稼働はやめてほしい」。また、佐賀市では、脱原発を訴える集会「忘れないで3・11」が、佐賀県庁前であった。九電玄海原発(同県玄海町)の運転差し止めなどを訴える「玄海原発プルサーマル裁判の会」が開催し、座り込みやリレートークなどを続けた。【高橋克哉、浅川大樹、春田周平】

脱原発:訴え、国会前4万人 福岡では2000人(毎日新聞3月11日西部朝刊)
◇福岡では2000人
九州・山口の各県でも反原発の集会が開かれた。
福岡市では博多区上川端町の冷泉公園で「さよなら原発! 3・10福岡集会」があり、約2000人(主催者発表)が集まった。
震災後に福岡市中央区の九州電力本店前で原発廃止を訴え続けている青柳行信さん(66)=福岡市博多区=があいさつに立ち、「原発事故の被害は終わっていない。原発なしで暮らせる社会を実現するべきだ」。震災3カ月後に福島市から佐賀県鳥栖市に自主避難し、現在は長崎市に住む木村雄一さん(52)も「福島では今も農業などに打撃が続き、苦しい状況は何も変わっていない。原発の再稼働はやめてほしい」と訴えた。
その後、参加者は二つのグループに分かれ、九電本店と警固公園(福岡市中央区)に向かって行進。「原発いらない」「再稼働反対」などと声を張り上げた。

東日本大震災:福島第1原発事故 フクシマから考える 各地で脱原発集会 被爆地・立地地元以外でも(毎日新聞3月11日大阪朝刊)
東京電力福島第1原発事故から2年を前に、10日も、各地で脱原発集会やデモ行進が行われた。【まとめ・岩崎日出雄】
被爆地では、被爆者団体や反核団体のメンバーらが呼びかけた「つながろうフクシマ!さようなら原発ヒロシマ大集会」が広島市内の公園で開かれ、約1500人が参加した。広島県被団協理事長の坪井直さん(87)は「(放射線被害など)いろいろな問題で(広島と)共通する福島のために、原発はさよならであります」と呼びかけた。その後、一人一人が「さようなら原発」のカードを掲げて繁華街を行進した。
原発が密集する福井県でも、福井市で約1000人が「原発のない新しい福井へ」を掲げて集まり、国内で唯一稼働する大飯原発(同県おおい町)の運転停止を求めた。同市の主婦(67)は「原発が集中立地する福井から運動を日本中に広げなければ」と話した。
次の再稼働が取りざたされる伊方原発(愛媛県伊方町)の廃炉などを訴える市民ら約400人は松山市内の公園で集会。同県庁前では「伊方原発再稼働反対」とシュプレヒコールを上げた。四国電力本店がある高松市では、被災地から四国各県に避難した約30人と地元住民らが交流した。
このほか、大阪市役所前に約2万人(主催者発表)が集まり、「子々孫々まで核のゴミを押しつけることを拒否する」と決議。同市内の関西電力本店周辺や御堂筋を歩き、脱原発を訴えた。大学2年の亀井大幹さん(20)=同市=は「原発がなくても生活はできる。政府は原発なしで『強い日本』を実現してほしい」と話した。
岡山、鳥取、高知、奈良、和歌山、金沢市と三重県名張市でも、100?800人規模の集会が開かれた。

東日本大震災:市民ら脱原発訴え 鹿児島で集会やパレード /鹿児島(毎日新聞3月11日地方版)
「3・10さよなら原発!かごしまパレード」(実行委主催)が10日、鹿児島市内で開かれ約2500人が参加、JR鹿児島中央駅や天文館周辺でパレードが繰り広げられた。
同駅東口駅前広場で開かれた集会では、県内で脱原発運動などに取り組む人らがリレートーク。うち、川内原発建設反対連絡協議会の鳥原良子会長は「脱原発への意思表示をこれからも続けてほしい」などと呼びかけた。また、集会では「福島の悲劇を二度と繰り返さない」「川内原発1、2号機の再稼働と、3号機の増設をしない」などと訴えた。
パレードは同駅から天文館周辺に向け出発。トラック上での演奏やトラクターデモも登場。参加者は思い思いのスタイルで、アピールしていた。【宝満志郎】

東日本大震災:きょう2年 「なくせ原発」 大分市で集会とデモ行進 /大分(毎日新聞3月11日地方版)
大分市の若草公園で10日、さよなら原発集会と脱原発大行進(実行委主催)などが行われた。
約600人が参加。集会では事務局長の松本文六天心堂理事長が「放射性物質は目に見えず、音もせず、触れることもできない。気をつけなければ大変な事態になる。脱原発、反原発に歩んでいきたい」とあいさつ。村山富市元首相も「原発再稼働にどんな意味があるのか。原発反対の声をまん延させていけば(国も)無視できない」と呼びかけた。
集会後「いますぐ原発ゼロへ」などと書かれた横断幕やプラカードを手に、市中心部約2キロを1時間かけてデモ行進。「原発いらない」「子どもを守ろう」とシュプレヒコールを上げた。【佐野優】

東日本大震災2年:忘れない、共に歩もう 県内各地で催し /長崎(毎日新聞3月11日地方版)
県内の市民団体などでつくる「さようなら原発1000万人アクション・ナガサキ」は長崎市平野町の市平和会館で「つながろうフクシマ!」と題し、原発事故に遭った福島を考える集会を開き、発生時刻の午後2時46分に合わせ、全員で黙とうした。参加者約600人はJR長崎駅までパレードし、脱原発を訴えた。
第1原発がある双葉町から愛知県へ避難している大沼勇治さん(37)が講演。町の標語「原子力明るい未来のエネルギー」は大沼さんの小学時代の作品で「原発と共に歩んだ結果は、明るい未来じゃなかった」と振り返った。そして「町は明るい未来じゃなかったが、家族は明るい未来を築いていけるよう頑張りたい」と話した。

東日本大震災:ボランティアセンターの設置体験会/市民ら脱原発訴えるリレートーク??松江 /島根(毎日新聞3月11日地方版)
東日本大震災に伴う東京電力福島第1原発事故から2年を迎えるのを前に、脱原発を訴える市民らが10日、松江市朝日町のJR松江駅前で次々とマイクを持ってリレートークで「原発反対」と呼び掛け、地元の中国電力島根原発(松江市)3号機の建設反対も訴えた。
原発に反対する市民有志で作る「金曜日実行委員会」が企画した。20人の参加者らは「原発はいらない」「本当の復興を」などと書かれたプラカードなどを手に駅前に集合。「島根原発から10キロのこの地から再稼働は駄目だという行動をする」と語り、「原発再稼働反対」と声を張り上げた。

東日本大震災:「原発ゼロ」に 市民ら、再稼働反対訴え集会 /福岡(毎日新聞3月11日地方版)
東日本大震災から2年を前に、脱原発を訴える集会(実行委主催)が10日、小倉北区城内の勝山公園で開かれた。「原発ゼロ」を訴えるのぼりを持った市民らが原発再稼働に反対の声を上げた。
集会では、全国で脱原発運動に携わる俳優、山本太郎さんや作家の広瀬隆さんらによる対談が行われた。山本さんらは「九州電力は値上げ申請の一方で、玄海原発の維持費などに巨額の費用を見込んでいる。これに、皆さんのお金が充てられる」と電力会社の姿勢を批判。北九州市が宮城県石巻市の震災がれきを受け入れ、焼却処分していることにも反発の声を上げた。
また、原発事故後に福島県いわき市から北九州市に避難してきたという塚本神子(みこ)さん(48)も「国は、福島の汚染の真実と住み続けるリスクを伝えるべきだ」と述べた。【曽田拓】

東日本大震災:避難住民スピーチ、「原発ストップ」訴え 140人参加、久留米で集会 /福岡(毎日新聞3月11日地方版)
東日本大震災から2年になるのを前に、久留米市の両替町公園で10日、脱原発を求める集会が開かれた。参加者は震災の記憶が風化しないよう、原発事故の恐ろしさを改めて訴えていた。
「さよなら原発!くるめ実行委員会」主催。原発事故の影響で久留米市に避難した市民のスピーチもあり、集まった約140人が耳を傾けた。福島県いわき市から避難し、九州への移住を決めている同会共同代表の一人、牧師の金本友孝さん(51)は「あれだけの原発事故が起きたのに何もなかったという雰囲気を感じる。原発ストップへ一緒に声を上げよう」と訴えた。
千葉県我孫子市の主婦(45)は、周辺より放射線量が高い『ホットスポット』であることをネットで知り、母の実家のある久留米市に11年8月、子供2人(10歳、6歳)と避難した。「我孫子は福島の原発から200キロ離れている。佐賀県には玄海原発があり、大好きな久留米だけど、何か事が起きたらと思うと落ち着くことはなかった」と語りかけた。
参加者はその後、西鉄久留米駅まで約2キロをパレード。初めて参加したという久留米市北野町の山本悟さん(62)さんは「震災の風化を感じたので、自分の気持ちを行動で示そうと思った」と話した。【土田暁彦】

脱原発:市民ら1000人参加 福井で集会、デモ行進 /福井(毎日新聞3月11日地方版)
脱原発を目指す市民集会「3・11メモリアルアクション 原発のない新しい福井へ」が10日、福井市田原1のフェニックス・プラザであり、集まった市民ら約1000人が「大飯原発を止めよう」などと声を上げた。
市民団体などでつくる実行委主催。福島県の住職、早川篤雄さん(73)が駆けつけ、除染が進まない現状や、東京電力による損害賠償の課題などについて報告。「このような地に人々が戻るとは考えられない。福島のような苦しみを繰り返さないで」と訴えた。
その後、参加者は同市内をデモ行進。実行委員長の山本富士夫・福井大名誉教授は「女性や若者の参加が多い。原発事故に対する静かな怒りが広がっているように感じる」と話した。【佐藤慶】

東日本大震災:2年 「脱原発」求め、各地で行動 /広島(毎日新聞3月11日地方版)
中区の中央公園で開かれた「つながろうフクシマ!さようなら原発ヒロシマ大集会」には、約1500人が参加した。参加者たちは集会後、「さようなら原発」の黄色いカードを手に、「原発も核もない未来を」などと訴えながら市中心部をパレードした。
集会で「上関原発を建てさせない祝島島民の会」事務局次長の山戸孝さん(35)は「島民は懸命に声を上げていく。皆様も一緒に声を合わせ、原発のない未来を作りましょう」と呼びかけた。娘2人を連れて福島県本宮市から広島市に避難している岡本久美子さん(38)は「広島が一つになって、福島を助けるのが願い」と訴えた。
夫婦で参加した安佐南区の石川俊義さん(72)は「風化させないためにも、生きている間に何か行動を示そうと思い参加した」と語った。【加藤小夜】

東日本大震災:きょう2年 播州でも催し次々 /兵庫(毎日新聞3月11日地方版)
「あの日」を忘れない??。東日本大震災から2年となるのを前に、9日、10日にかけて、播磨地方でも震災や福島第1原発の事故を考える催しが相次いで開かれた。
◇原発停止が「復興の始まり」 原発告訴団長・武藤さんが講演
姫路市本町のイーグレひめじでは9日、「原発ゼロ・復興と希望の集会」が開かれ、東京電力福島第1原発事故で被ばくさせられたとして刑事責任を問う「福島原発告訴団」団長の武藤類子さん(59)=福島県三春町=が講演した。
武藤さんは1986年のチェルノブイリ原発事故をきっかけに、原発について学び、山を切り開き、薪(まき)ストーブや太陽光発電を利用した生活を送ってきた。講演では、森でドングリを拾い、雑木林で薪を集めて燃料にしていた事故前の暮らしを写真で紹介。「原発で、この恵みが奪われてしまった」と話した。
また、「今も危険な状態が続く福島第1原発では、原発事故で仕事を失った福島県の農林業や観光業の人たちが作業員として働いている。被ばくしながら除染作業を行っているのも、原発事故で仕事を失った人だ」と指摘。「原発を止めること。それが復興の始まりだと思う」と語りかけた。【幸長由子】
◇「母と子」で脱原発訴え??語り絵師・渡辺さん
東京電力福島第1原発事故後、「母と子」をテーマに制作した絵画を使い脱原発活動をしている福島出身の語り絵師、渡辺智教さん(38)=避難先、明石市=が10日、高砂市文化会館で講演した。
講演では、俗に言う“原子力ムラ”の官僚や学者らに触れ「人を部品として扱う態度の人が多い」と、歯に衣(きぬ)着せぬ物言いで指摘した。
また、会場では優しいタッチで、命の輝きを表現した絵が並べられた一方、防護マスクを外させようとする構図の風刺画も。「こんなものを着けてたら福島(ここ)が放射能汚染地帯(あぶないところ)だと思われるじゃねえか!」との寸評で、復興の陰をあぶり出していた。11日午後5時から三宮の神戸マルイ前で避難者からのアピールなどに参加するという。【高橋一隆】

さよなら原発パレード:脱原発を訴え500人??岐阜の中心市街地 /岐阜(毎日新聞3月11日地方版)
市民グループによる「さよなら原発パレード・ぎふ」が10日、岐阜市内であった。約500人が横断幕やプラカードなどを掲げて中心市街地を練り歩き、脱原発を訴えた。
午後1時に金公園をスタート。金華橋通から岐阜駅前を進み、徹明通を経て金公園に戻る約2キロを原発音頭を歌いながら歩いた。かかし姿の人が「死の灰はいらない!」とカードに書いて呼びかけ、「放射能被害は今も多くの人々を苦しめています」と書いたプラカードを掲げる人もいた。
「さよなら原発・ぎふ」世話人の農業、石井伸弘さん(40)=北方町加茂=は妻と幼児3人で参加。「2年たって原発事故の風化が進んでいるが、安全性は何も変わっていない。県の被害予想では最悪50万?100万人が避難しなければならず、とても容認できない」と訴えた。【立松勝】

東日本大震災:福島第1原発事故 脱原発パレード、宇都宮で250人 /栃木(毎日新聞3月11日地方版)
東日本大震災から2年を迎えるのを前に、宇都宮市内で10日、脱原発を訴える市民らによる「原発ゼロ大行動inとちぎ まちなかパレード」があり、約250人が参加した。
参加者は県庁前に集合し、市中心部の約1・3キロを「原発いらない」「再稼働反対」「子どもを守れ」などと声を上げながら行進した。東京電力栃木支店前を通ると、「東電は責任を取れ」と叫ぶ人もいた。
パレードには子ども連れの姿も。4歳の長女、1歳の長男と参加した宇都宮市のパート従業員、永藤絵美さん(29)は「未来のことを考えれば、原発はなくしてほしい」。山形県内の大学に進学する同市の武藤黎(れい)さん(18)は若者の参加者が少ないことに対し、「将来への危機感を持つべきでは」と話していた。【岩壁峻

脱原発:県内各地でイベント 市民団体がパレード/酪農家の写真展 /三重(毎日新聞3月11日地方版)
◇市民団体がパレード??伊勢と津で
東日本大震災による東京電力福島第1原発事故から丸2年となるのを前に、県内各地で10日、脱原発を訴えるパレードや現地の様子を写した写真展などが開かれた。
伊勢市では、原発に反対する市民団体「3・11 命ありがとうフェスタ実行委員会」と「原発卒業えじゃないか実行委員会」が、脱原発パレードとライブなどを行い、原発反対を訴えた。
市民ら約50人が参加。「原発卒業えじゃないか」「原発ゼロ」などと書いたプラカードを持ち、太鼓や鈴、タンバリンを鳴らして「すべての原発 止めようじゃないか。ありがとう原発 さようなら。原発卒業えじゃないか」などと歌いながら、同市岩渕のいせ市民活動センター前からJR伊勢市駅前の往復約1キロをパレードした。
この後、同センターで、ライブや写真展、ドキュメンタリー映画の上映も行われた。
一方、津市でも、市民グループなど計30団体が「さようなら原発 三重パレード」と、同原発事故で全村避難を余儀なくされている福島県飯舘村を写した写真展を開いた。
◇殺処分乳牛など酪農家の写真展
津市大門の津センターパレスで開かれた写真展は、同村の酪農家、長谷川健一さんが撮影した写真を展示。殺処分する乳牛を連れ出す酪農家や、原発事故の影響を苦に自殺した酪農家が黒板に残した遺書の写真など計50点が並んでいる。
会場を訪れた津市久居明神町の川合史朗さん(70)は「この人たちの苦しみを思うと言葉がない。この現実をみんなが知り、忘れないことが大切だ」と話した。同展は11日まで。【木村文彦、谷口拓未】

さよなら原発アクション:高崎で脱原発求め1000人集会 /群馬(毎日新聞3月11日地方版)
市民や労組の呼びかけで脱原発を求める集会「さよなら原発アクション」が10日、高崎市高松町の高崎城址公園で開かれ、同実行委員会によると1000人以上が参加した。集会では「48基の原発が止まっていても、電気を有効に使えば乗り越えられる」とする宣言を採択。「フクシマを忘れるな」などと訴え、JR高崎駅前までデモ行進した。
参加した同市の男性(30)は「2年たっても原発事故の被害は収まらない。同じ過ちを繰り返してはいけない」と話した。【奥山はるな】

脱原発:呼び掛け、青森で1300人集会 /青森(毎日新聞3月11日地方版)
東京電力福島第1原発事故の発生から2年を前に、脱原発を呼びかける「さようなら原発・核燃3・11青森集会」が10日、青森市のJR青森駅前公園であった。県内の反核燃団体などの約1300人が集まり、原発のない社会を求めた。
昨年に続き2回目。県内の原子力施設の再稼働や工事再開の中止を求めた。吹雪が吹きつける中で行われた集会には「六ケ所村の記録」などの著書で知られる弘前市出身のルポライター、鎌田慧さんも駆けつけ、「原発は地域を汚して人間の命を奪う許せない問題。青森を原発に依存しない平和な地域になるよう要求していきたい」と声を張り上げた。
集会後、プラカードや横断幕を持った参加者らは、新町通りなど中心街を「原発いらない」などとシュプレヒコールを上げながら約2キロ行進。参加者同士で手をつないで県庁を取り囲んだ。【宮城裕也】

東日本大震災2年:道内各地で反原発 大雪の中、デモや集会 /北海道(毎日新聞3月11日地方版)
東日本大震災から11日で2年。津波と並んで被害を拡大させたのが福島第1原発事故。道内でも10日、各団体が反原発行動を展開した。予定の一部は暴風雪で中止されたが、悪天候の中でも集会やデモ行進を行い、原発の再稼働や建設への反対を訴えた。被災者支援のイベントも各地で開かれた。
◇「大間止めよう」 市民450人が訴え??函館
函館市では、Jパワー(電源開発)大間原発(青森県大間町)の建設中止を訴える集会「つながろうフクシマ 大間原発を止めよう市民大集会」が開かれた。大間原発に反対する市民団体が企画し、大雪の中、約450人が参加した。
集会では、東日本大震災の犠牲者に黙とうをささげた後、主催者を代表して「大間原発訴訟の会」の竹田とし子代表が「多くの国民が原発ゼロを望んでいる。力を結集して大間を止めよう」と訴えた。
その後、参加者は横断幕やプラカードを手に「ストップ大間」「バイバイ原発」などと声を上げ、市内をデモ行進。函館市本通の主婦、中野けい子さん(64)は「この冬、泊原発なしでも道内の電力はまかなえた。原発のない社会にしたい」と語った。【近藤卓資】
◇労組などの400人、泊再稼働に反対??旭川
旭川市では平和運動フォーラム道北ブロック協議会が脱原発集会を開き、労組や市民団体から約400人が参加。北海道電力泊原発(泊村)は周辺に活断層が指摘され、地震や津波の影響が懸念されるとして再稼働反対などを訴えた。
また、福島第1原発事故収束の見通しが立たない中で原発再稼働を容認する論調が増えてきたことや、原発ゼロの方針転換を示している安倍政権に警戒感を示し、「(原発は安いと)電気料金を人質に取りながら新しい安全神話を作ろうとしている」などの批判が相次いだ。
日本原子力研究開発機構・幌延深地層研究センター(深地層研)で先月、大量の地下水流出やメタンガス発生を公表しなかった問題は、「隠ぺい体質が明らかになった」と厳しく批判。深地層研で研究している核廃棄物の地層処分も「10万年も監視が必要で、見直すべきだ」と訴えた。【横田信行】
◇福島と六ケ所が題材の映画上映??室蘭
室蘭市では核燃料サイクル施設がある青森県六ケ所村と、原発事故後の福島をテーマにしたドキュメンタリー映画「福島六ケ所未来への伝言」の上映会とトークショーがあった。監督でフォトジャーナリストの島田恵さん(54)が「3・11を経験し、価値観の転換期に来ている。次世代を考えて行動しなければならない」と提言した。
島田さんは核燃問題で揺れる村に衝撃を受け、90?02年に在住して写真を撮影。11年から動画に取り組み、今年2月に同作品を完成させた。「核燃の歴史は漁師や農家の抵抗の歴史。風化しないように記録した」と述べた。【横尾誠治】

脱原発:市民団体、訴え行進 四電本店へ30人 /香川(毎日新聞3月10日地方版)
東日本大震災から2年となる11日を前に、高松市の市民団体「脱原発アクションin香川」(塚田正昭実行委員長)は9日、脱原発を訴えるデモ行進を実施した。「原発いらない」などとシュプレヒコールを上げながら、メンバーら約30人が市中心部の商店街を練り歩いた。
同団体は東京電力福島第1原発の事故をきっかけに牧師や会社員、主婦らが集まって11年5月に発足。定期的にデモ行進や原発・放射能問題に関する講演会などを開催している。
この日、参加者らは高松市の高松琴平電鉄・瓦町駅前に集まり、「福島を忘れない」などと書かれたプラカードを手に行進を開始。「原発いらない」「原発止めろ」などとシュプレヒコールを上げながら商店街を練り歩き、四国電力本店前までの約1・7キロを行進した。
そして四電前で、同社の担当者に伊方原発(愛媛県伊方町)の廃炉▽再稼働をしない▽廃炉処理、放射性廃棄物保管に必要な研究者の人材育成??などを求めた要請書を手渡した。
参加したさぬき市志度の無職、景山典子さん(64)は健康被害を恐れて1年ほど前に東京から引っ越してきたという。「福島第1原発事故で土壌、食品汚染の不安があった。これ以上事故を起こさないために、原発の再稼働は反対だ」と話した。【広沢まゆみ】

脱原発:福島の現実、踏まえよう 甲府で市民300人集会 /山梨(毎日新聞3月10日地方版)
東日本大震災と東京電力福島第1原発事故から2年を控えた9日、甲府市北口の「よっちゃばれ広場」で、大規模な脱原発集会「さよなら原発まつり」が開かれた。市民有志による実行委の主催。市民約300人が集まり、「福島の現実を踏まえて原発問題を考えよう」と訴えた。
集会では、原発事故を受けて茨城県から甲府市に避難した女性が演説。涙ながらに「子どもこそ日本の将来。私の5歳の娘が大人になったとき、安心して子育てをしてほしい。福島を自分の問題として考えましょう」と力説した。唱歌や童謡の合唱のほか、原発を推進してきた国やマスメディアを皮肉る寸劇が披露された。
参加者らは、その後、「原発反対」などと声を上げながら市街地を行進。昨年7月から毎週、甲府市中心部で開かれている脱原発デモにも参加している南アルプス市百々の主婦、工藤泰子さん(64)は「悲惨な事故も、2年たつとつい忘れがちになってしまう。再び推進されようとしている原発政策に『嫌だ』とはっきり示すことが大事」と話していた。【春増翔太】

脱原発:訴え、集会とデモ 桑名で300人参加、アピール採択 /三重(毎日新聞3月10日地方版)
県内の労働組合と市民団体などでつくる「フォーラム平和・三重」は9日、脱原発を訴える集会「WORLD PEACE NOW in みえ さようなら原発1000万人アクション三重県大会?つながろうフクシマ!さようなら原発大行動?」を、桑名市の吉之丸コミュニティパークで開いた。
集会には市内外から約300人が参加。「原発の再稼働・新設を絶対に認めない。原発がある限り全国どこでも事故は起こり得る」などと訴える福島平和フォーラムからの連帯メッセージが読み上げられ、原発を速やかに廃炉にすることや、原発の新増設に反対する集会アピールを採択した。
その後、参加者は「子どもたちに核のない未来を」などど書かれたのぼり旗を手に「原発はいらないぞ」「福島の子どもたちを守れ」とシュプレヒコールしながら桑名駅まで約1・5キロを行進した。【佐野裕】

原発ゼロ集会:福島を忘れない 県内各地で催し /和歌山(毎日新聞3月11日)
東日本大震災の発生から2年を前にした10日、県内各地でも「原発ゼロ」を訴える催しが開かれた。和歌山市の和歌山城西の丸広場では「福島を忘れない!原発ゼロ和歌山3・10フェスティバル」(実行委員会主催)があり、集会後には約300人が市街地をパレードして被災地への連帯と「原発ゼロ」をアピールした。
全体集会で福島県郡山市から家族で和歌山市に避難している主婦、渡辺陽子さん(35)が「原発事故の直後はとどまればいいのか逃げればいいのか右往左往した。インターネットで和歌山の旅行会社が家賃無料の住宅支援をしているのを知り避難して来た。支え合う人の温かさを感じている」と話した。
また、ステージでは大声コンテストがあり、参加者がマイクに向かって「原発はいらないぞ」「福島を忘れない」などと叫んだ。1位になった小学校教諭、寺井隆文さん(34)は「ボランティアなどで支援を続けていきたい」と話していた。
一方、同市勤労者総合センターでは、小出裕章・京都大原子炉実験所助教が講演。小出助教は「都会の人たちの方が電気を使っているのに、原発や核燃料施設は過疎地に押しつけられている。原発がなくても電力は足りているのですぐにでも廃絶できる」と訴えた。【山中尚登】


 

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