明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

明日に向けて(2027)原発事故に備え、ヨウ素剤配布など原子力防災を進めよう

2021年04月28日 23時30分00秒 | 明日に向けて(2001~2200)

守田です(20210428 23:30)

京都市での初のヨウ素剤配布会の成功を踏まえて

4月17日に京都市左京区下鴨近くの健ライトで安定ヨウ素剤の配布会を行い、72人分を配ることができました。
鈴木診療所の鈴木富美医師をはじめ、いろいろな方のご尽力で実現できました。まずはお礼申し上げます。
今回の配布会の成功を踏まえて、2か月後ぐらいにまた配布会を行います。また希望があれば京都市内外を問わず、各地に出向いて行います。

また今回の配布会用に向けて作ったビデオをリメイクし、各地で配布会を行うための説明ビデオに直しました。
今回も丹波篠山市の原子力防災ハンドブックをテキストとして使っています。
「とっとと逃げる」ことなど、原発からの命の守り方のもっとも大切なポイントを解説していますのでぜひご覧下さい。

ヨウ素剤配布に向けて 原発からの命の守り方を学ぼう
https://youtu.be/XGz9nEs4hHQ


次の原発事故が起こる可能性はとても高い

原子力防災を進めようと強調するのは、この間の電力会社や規制委員会の動向を見ていて、次の事故の可能性を強く感じるからです。
なぜってもうめちゃくちゃだからです。完全にモラルを喪失している。例えば東電があまりにひどいことは誰もがご理解いただけると思います。保守の方たちからも轟轟の非難が繰り返されるほどです。
しかし建前的な文句は言うけれども、政府サイドからは誰も東電を原発の運転や福島の廃炉過程から撤退させよとはけして言わない。モラルを欠いた東電に、相変わらず危険な原発に関わらせ続けています。


運転禁止命令を速報するFNNプライムニュース 4月14日 運転禁止命令がやっと出たけれども・・・

そもそもあれほどの事故を起こし、甚大な被害をもたらしたのに、誰も処罰すらされていない。福島原発事故はまったくけじめられていないのです。
他の電力会社も同じです。関西電力の場合、大判小判が配られ、会社幹部が受領していた問題がなんら解明されていません。九電は、川内原発再稼働にあたり、「破局的噴火は10年ぐらい前に分かる」などの大嘘をつき稼働を続けています。
さらに関電・九電・四電のうち、「特定重大事故等対処施設」を、二度延長された期限までに作った電力会社も一つもなかった。あまりに酷すぎますが、規制委員会がまともに規制しないので同じようなことが続いています。


左 藤井予知連会長が批判 東洋経済オンライン 右 そもそも総研より


そもそも福島原発事故は未解明なことばかり

福島原発事故そのものが未解明なことばかりです。例えば今年の1月26日に福島原発2,3号機の格納容器上部が、2~4京ベクレルというものすごい汚染にさらされていることが分かりました。
規制委の更田委員長が「燃料デブリがずいぶん高い所にあるようなもの」と語ったほどの汚染でしたが、これが意味するのは、事故の進展過程が、従来考えられていたものと大きく違っていたということです。それがまるまる10年経ってやっと見えてきた。
他にも昨年11月(事故から9年8カ月後)に3号機の爆発が、複数の爆発の連続だったという新たな仮説が唱えられました。これまた従来考えられていた爆発のメカニズムを覆す新解釈でした。


格納容器上部が高濃度汚染・・・福島第一原発2・3号機(2021年1月26日)ANN

これらから容易に類推できるのは、まだまだこうした「発見」が続くこと、つまり事故のあり方のアウトラインすらがまだつかまれてないということです。
にもかかわらず「福島事故の教訓を生かす」とうそぶいて、新規制基準が作られ、このもとに再稼働が行われていますが、どうしてそんなことができると言うのでしょうか。基本的なことすらまだ分かってないのに。
こういうウソだらけのあり方、誠実さのかけらもないあり方で、もともと危険な原発を運転している。だからものすごく危険なのです。次なる深刻な事故が防げるはずがない。


ヨウ素剤配布などで原子力防災の意識を高めましょう

これほど危険な状態が続いているのに、しかしいま世論はコロナ危機にばかり誘導され続けています。
原発事故前、原発の危険性をきちんと暴いてこなかったマスコミ、テレビ、そして諸政党が、これほどの危険を前に、コロナ禍への対応に偏り過ぎています。
しかし原発事故は日本の半分を壊滅させるほどの恐ろしい危険性を秘めています。いったん広範囲に被曝してしまえば汚染が非常に長く続く。いや今もそうなのです。東日本は深刻に被曝しています。


福島事故の深刻化を想定した近藤シナリオについて報じるFNN

この恐ろしい危険性、そして被曝の現実と向き合うために、ぜひ各地で原子力防災に取り組みましょう。
ヨウ素剤配布はその手始めです。ヨウ素剤を持ったらいつ飲むかを考えることになる。原発がどんな事故を起こしうるかを知ることにつながります。
だからこそ政府は、ヨウ素剤配布を原発の直近のごくわずかな地域にとどめようとしているのです。だったら私たちは市民の側から反対の行動をとりましょう。

みなさん。ぜひビデオをご覧ください。一緒に原子力防災を進めましょう。
https://youtu.be/XGz9nEs4hHQ


ビデオは丹波篠山市のハンドブックをテキストにしています!

#原子力防災 #安定ヨウ素剤 #原発からの命の守り方 #とっとと逃げる #福島原発事故は未解明 #電力会社のモラル喪失 

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明日に向けて(2026)「被爆二世宣言」(1977年6月)をあなたにお届けします!

2021年04月22日 23時30分00秒 | 明日に向けて(2001~2200)

守田です(20210422 23:30)

被爆二世宣言、お読み下さい。

みなさま。今回は歴史的文章をご紹介します。「被爆二世宣言」です。1977年6月に関東被爆二世連絡協議会(準備会)から発せられました。ともあれご覧下さい。

***

被爆二世宣言

私達被爆二世は、みずから「被爆二世」としての自覚を持って生きてきただろうか。差別や偏見を恐れ、「被爆二世」と名乗ることをためらってきた私達。健康だから、自分には関係のない事だと考えてきた私達。健康の不安におびえつつ毎日を送りながら、しかしそれをぶつける場もなく埋没していた私達。差別や偏見に泣きながら、それに何らの対応もできないでいた私達ではなかったか。

自分は「被爆二世」ではないとみずからにいいつづけなければ生きてこられなかった現実。それが私達に「被爆二世」であることの表明をためらわせてきた。

だが、みずからを隠すことで、あるいは、みずからの立場を自覚しないことで何かの良い事があったというのだろうか。そうではなかったはずだ。隠している時にはいつ、明らかになるかという不安におびえねばならない。死ぬまでおびえつづけなければらなないというのか。みずからの立場を自覚しないという事は、みずからに起こっている事態を認識できないということを意味する。つまり、いざ具体的に差別なり何なりの問題にぶちあたった時に、それに負けてしまうことになるのだ。

差別や偏見自体を認めようというのか。自分が「被爆二世」を名乗れずにいる間にも、私達の健康破壊はすすみ、差別や偏見も増大していくのだ。また、自分たちの健康に無知であることも、それを無視した労働も、自分自身を痛めつけ、苦しめ、そして仲間をも、同様の苦しみに追いやっていくことになる。

被爆二世であることで、差別する、偏見をもつ社会こそを変えていかなければならないのだ。だまっていては何も変わらない。ただ自分たちの苦しみが増していくばかりだ。そして、それが、私達の子孫にまで及んでいこうとしている。今こそ、私達は、自分たちが何故苦しまねばならないのかを明らかにし、それを解決するために全力をそそがなければならない。

私達の命は、明日あるかどうかはわからない。しかし、この今日を、この明日を生きていくためには、また本当に”人間として”生きていくためには、みずからがまず「被爆二世」と名乗ることによってこの現実を打破するためにたちあがらなければならない。

われらは今ここに宣言する。”被爆二世である”ことを。

関東被爆二世連絡協議会(準備会)


宣言のよびかけるもの

みなさん。どのように思われましたか?44年前に出されたこの宣言は『被爆二世宣言』創刊号の巻頭に載せられたもの。宣言を編んだのは被爆二世の森川聖詩さんと、西河内靖泰さんです。
1977年6月に出されました。私事になりますが、この年月は高校3年生だった僕が生まれて初めて集会とデモに参加した時でもあり感慨深いです。宣言の月日と僕のスタートが重なっていることを光栄に思っています。
宣言は「被爆二世」に自ら名乗りを上げることを呼びかけています。呼びかけて、被爆の遺伝的影響と真正面から向かい合い、同時に被爆者や二世への差別、偏見と立ち向かい、人間らしく、堂々と生きることを求めています。

「被爆の遺伝的影響」と言われてみなさんはどのように思うでしょうか。僕は間違いなくあると思っています。もちろん現れ方は人それぞれによって違います。それらしいものを感じない方もおられます。それも含めて確かに「ある」のです!
この影響の詳細なあらわれを僕が世話人として参加している京都「被爆二世三世の会」でアンケート調査で調べているところです。すでに2回目に踏み込んでいて、具体的にどういうことが傾向的につかめるのかの抽出を進めています。
詳しくは以下のファイルをご覧下さい。http://aogiri2-3.jp/chousa/2020chosa.pdf

実はこのアンケートに「被爆二世宣言」を編まれた森川さんと西河内さんが深く関わられています。あれから40年余り、紆余曲折を経た上ですが、森川さんは今度は書物の形で新たな「被爆二世宣言」を出されました。
著書『核なき未来へ~被爆二世からのメッセージ』(現代書館)を通じてです。西河内さんの強い勧めで書かれたこの本の中で、森川さんは二世として、ご自身の身体に起こったことを赤裸々に書かれました。
京都「被爆二世三世の会」の今回のアンケートは、この森川さんの体験に沿って「あなたの身体にこういうことはおきてきませんでしたか?」と問う形で始まります。

その意味で1977年6月に出された「被爆二世宣言」と、現在私たちが進めている「被爆二世三世健康アンケート」調査は同じ志向性を共有しています。
被爆被害をしっかり認識し、真正面から向き合い、だからこそ乗り越えることで、より人間らしく、堂々と生きようという志向性です。
宣言はそれを呼びかけています。森川さんの近著、『核なき未来へ』もそうです。


宣言のあなたにとっての意味!

さて今回の記事のタイトルで、僕は「被爆二世宣言」を「あなたにお届けします!」と書きました。その意図にお気づきでしょうか。
端的に言います。被爆、そして被曝の被害はこれを読んでくださっているあなたのものでもあるからです!あなたもヒバクシャなのです。ぜひその自覚にお立ち下さい。もちろんあなたが被爆二世、三世であればなおさらのことです。
なぜか。私たちは2000回以上の核実験にさらされてきたのです。ものすごい規模の放射性物質が撒かれ続けたのです。その中で私たちは生を受け、生きてきたのです。

核実験だけではありません。スリーマイル島、チェルノブイリと原発事故もまた繰り返し起こされました。そればかりではなく、核廃棄物の不法ですざんな投棄もありました。核兵器工場の火災もありました。原子力潜水艦の沈没などもありました。
それやこれや、私たちの地球は何度も何度も、放射性物質で汚されてきたのです。その中で私たちは汚染された水と食べ物を採り入れてこざるをえなかったのです。
そのうえに私たちは福島原発事故に直面してしまいました。住まうところでの「濃淡」の違いはあるとはいえ、私たちの多くが大気から、海から、食べ物から、福島由来の放射性物質を採りこんでしまっています。

だから再度言います。あなたはヒバクシャなのです。あるいはヒバクシャの二世、三世・・・なのです。私たちは親世代が被曝し、胎児のときに被曝し、その後も直接にも被曝している。たくさんのリスクを負っています。
だからみなさん、ぜひ「被爆二世宣言」を自分事としてお読み下さい。福島原発事故での被災者を、岡山県在住の医師、三田茂さんが「新ヒバクシャ」と命名しています。だからこう言いましょう。

「私達の命は、明日あるかどうかはわからない。しかし、この今日を、この明日を生きていくためには、また本当に”人間として”生きていくためには、みずからがまず「新ヒバクシャ」と名乗ることによってこの現実を打破するためにたちあがらなければならない。
われらは今ここに宣言する。”新ヒバクシャである”ことを。」
この自覚を持ってこそ、私たちは私たちを襲ってくる命の危機と立ち向かえる。だから堂々と生きれる。リスクを正面から受け止めてこそ、私たちは能動的に生きれるのです。

だから、いま、この核の時代において、核の被害をともに背負ったものとして、だからこそ、核なき未来を、ともに手繰り寄せうる仲間として、私たちは、結合しましょう!
そのようなものとして「被爆二世宣言」をお読み下さい!

24日に京都被爆二世三世の会年次総会があります。森川さんもzoomで、西河内さんは会場で参加されます。総会には一般参加も可能です。玉山ともよさんの記念講演もあります。詳しくは以下の記事をご覧下さい。
https://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/1f298aa243b13b2b7b6de143e9b7a789

#被爆二世宣言 #森川聖詩 #西河内靖泰 #核なき未来へ #京都被爆二世三世の会 #被爆二世三世健康調査アンケート

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明日に向けて(2025)玉山ともよさん講演ー「米国の被曝者補償法と放射性廃棄物処分問題、及び人形峠と東濃からユタ州への核廃棄物輸送を考える」ー録画を掲載しました!

2021年04月21日 23時30分00秒 | 明日に向けて(2001~2200)

守田です(20210421 23:30)

玉山ともよさんの核・被曝・補償・廃棄物をめぐる講演を聴きに来てください

すでに講演は終わりました。録画を掲載するのでご覧ください。

4月24日土曜日午後3時より、玉山ともよさんに記事タイトルの内容で講演していただきます。
僕が世話人を務める京都「被爆二世三世の会」の年次総会の記念講演です。一般の方も総会からてご参加できます。zoom配信もします。参加無料です。ぜひご参加ください。
京都市中京区」ラボール京都4階第一会議室にて。阪急西院駅北改札口より徒歩1分です。zoom参加ご希望の方は守田までメールで申し込みを(morita_sccrc@yahoo.co.jp

玉山ともよさんは丹波篠山市で夫と共に有機農業を担われている方です。3人のお子さんのお母さんでもあります。
同時にアメリカ・ニューメキシコ州のナバホ・ネーションなどに何度もフィールドワークに入られ、先住民族の地でのウラン鉱採掘の歴史と現状、地元の方たちの被害などについて研究し、環境的正義のあり方を考え、行動されてきました。
一方で丹波篠山市の原子力災害対策検討委員会委員を担い、市民への安定ヨウ素剤配布などにともに尽力してきました。

僕を丹波篠山市の委員会に推薦し、招いてくださった方でもあります。
2012年秋からもう9年近くも放射線被曝との格闘を共にしてきました。その深い見識を折に触れて教えて下さる僕のメンターの一人でもあります。
玉山さんの洞察は常に深く鋭い。核をめぐるさまざまな問題の本質を捉え続けてきています。ぜひお話を聞いて欲しいです。




アメリカのこと、人形峠のことをつかんでください。

2019年にもニューメキシコの原爆開発・製造地のロスアラモスやナバホ・ネーション、さらに長崎の殺戮で使われたプルトニウムを製造したハンフォードなどに守田と共に訪問。
というより他の研究者たちとの調査の旅に僕を誘って下さり、アメリカの核にまつわる大事なポイントを幾つも案内してくださいました。
「アメリカのヒバクシャ」であるダウンウィンダーズ(風下の民)からの聴き取りも行い、ニューメキシコ州では、全米の活動家が集って行われた核廃棄物問題草の根サミットにも参加し発言されました。

2020年暮れには、岡山の人形峠、岐阜の東濃のウラン鉱山跡地残土がアメリカに「資源」の名の下に運ばれ、ユタ州ホワイトメサにある全米で唯一残ったウラン精錬工場に持ち込まれようとしていることをキャッチ。
リサイクルの名の下に事実上の廃棄が行われようとしているのでなんとか食い止めたいと人形峠視察を企画。これまた「守田さん。行きませんか。これ重要なポイントです」と誘って下さり、行動を共にできました。
今回はこれらの体験も交えつつ、アメリカのヒバクシャ補償法のこと、核廃棄物のこと、人形峠と東濃からの核のゴミのアメリカへの持ち込みのことなどを話してくださいます。

福島原発から放射能汚染水が2年をかけて海洋放出されようとしている今、核をめぐるアメリカと日本のさまざまなつながりをしっかり把握しておくことはとても重要。
僕も玉山さんのお誘いのもと、アメリカ各地や人形峠を見てくる中で核の問題についてすごく視野が広がりました。
だから核の問題を考える多くの人に玉山さんの話に触れていただきたいです。




京都「被爆二世三世の会」の年次総会にもぜひご参加を

以上が記念講演へのお誘いですが、午後1時半開始の、私たち、京都「被爆二世三世の会」の年次総会にもぜひご参加をいただきたいです。会員でなくても参加できます。これまたzoom併設で行います。
13時半から15時前までです。休憩をとってから玉山さんの記念講演に移ります。
議題はたくさんあるのですが、私たちが肝いりで進めてきた被爆二世三世健康調査アンケートのことなどにも触れつつ、今後の被爆二世三世運動についての提案なども行います。

放射線被曝の問題は、原爆のことに大きく絡んでいます。そしてそれは健康への影響の問題、さらには遺伝の問題に大きく関わっています。
そしてそれは差別の問題に関わり、人間の尊厳の問題に深く関わっています。
僕は原水爆は現代資本主義の害悪の象徴としてあると思うのです。資本主義批判にはこの点が欠かせない。しかし戦後の世界の資本主義批判運動の多くが、この点を突き詰めきれなかったのではないか。

僕は今強くそう思うのです。マルクス派や社会主義派、この点が弱点だったのではないか。だから社会主義国が核兵器を持ち、資本主義のもとの社会主義者たちのある部分が、社会主義の核の支持にも周ったのではなかったか。
さらっと書きましたが、ここに日本社会をいかに変革するのかと言う時の根本問題があると僕は確信しています。
そんな思いも込めて皆さんを私たちの総会にもお誘いしたいです。被爆二世三世でなくても、私たちはみな核実験と原発事故のヒバクシャです。だからぜひ一緒に歩みたいです。総会にもどうぞご参加ください!

#米国被曝者補償法 #核廃棄物処分問題 #人形峠 #東濃 #京都被爆二世三世の会 #玉山ともよ #丹波篠山市原子力災害対策検討委員会 #ダウンウィンダーズ #ナバホネーション

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明日に向けて(2024)『放射線副読本すっきり読み解きBOOK』向日市で2回目の読む会開催です(4月23日金曜日)

2021年04月19日 23時30分00秒 | 明日に向けて(2001~2200)

守田です (20210419 23:30)

再び向日市で読む会を行います。

『放射線副読本すっきり読み解きBOOK』、このところコープ自然派さんのスタッフ研修など、クローズドな会が多かったのですが、この23日に再び向日市で行うことになりました。
23日金曜日の午後1時半から3時半までです。
会場は向日市寺戸公民館大会議室。会員対象の学習会なので参加費無料。会場定員が30人のため予約申し込みで先着順とのこと。

主催と申し込みは、「原発をなくす向日市民の会」
事務局筒井さん 電話・FAX 075-931-3788
Eメールアドレス genpatsu.zero.20120714@gmail.com


向日市1回目はこんな感じでした!(参加者のご感想です)

政府が都合の悪いことは隠していることが多いのが、わかりやすく理解することができた。
非常にわかりやすく「放射線副読本」の問題点を説明してもらって、政府や東電の対応のひどさがよくわかりました。
驚きました。孫がこんな本をもらって、先生に教えられているかと思うと、これはいけないと思った。

知っていたようで、知らなかった話を聞き良かったです。改めて放射能(線)の恐さを知り、政府の思惑もこれから先をもっと考えて行かないといけないと思いました。子ども達、若い人たちかが知ってほしい内容ですね。
いつもと違う方式での学習会で、楽しく参加させていただきました。わかりやすく、テキストをもとにもっと学習しなくては…という気になりました。ありがとうございました。
副読本の読み解き、とても面白かったです。もっと聞きたかった。またひとつ原発いらないの想いを強くしました。

さらに詳しくは以下の記事をご覧下さい。
明日に向けて(1896)向日市での『放射線副読本すっきり読み解きBOOK』読む会はこんなふうに行われました!
https://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/cdad20080bd566b290fcbb55ef1e125d


 

2回目のコアは原爆の話

1回目の読み解きでは、放射線、および放射線被曝がどう『副読本』の中で説かれているのかを主要に読み解いています。
その中に被曝影響を軽く見せるテクニック満載だからです。
半減期のもつ意味を正しく教えず、時間が経つと安全であるかのように説いている問題点なども指摘しています。

2回目では「被曝のことは原爆被害者の調査で明らかになった」ことが出てくるので、ガッツリ解説しています。
放射線被曝のことは原爆なしには語られません。原爆による市民の大量虐殺を自己肯定し、さらに核戦略を続けんとするがために、アメリカが被爆影響を極めて軽く見積もったことがこの問題の出発点だからです。
ではどう軽く見積もったのか。どのようなテクニックが使われているのか。2回目の読み解きで解説するのはまさにこの点ですが、今回はアメリカが広島・長崎に作ったABCC=原爆傷害調査委員会と放射性影響研究所のことにも触れます!


放射能汚染水の放出を止めるためにも一緒に学習を!

『放射線副読本』は被曝影響をとても軽くみせようとしている本です。なんのためなのでしょう。一つは原発をあくまでも維持したいからでしょう。
でももう一つの大きな意図は、放射性廃棄物をこれからあちこちで人々に押し付けなければならなくなるからでしょう。
その一つが福島原発からの放射能汚染水の海洋放出です。ただしこれは今から始まるのではなく、すでにものすごい量を海に流してしまった上に、再度、放流しようというものですが。


他にも福島原発構内には汚染物質がたくさん残留しているし、福島県内にはたくさんの汚染土が残っています。
さらに今後、各地の原発を廃炉にする過程でもたくさんの放射性廃棄物が出てきます。だからこそ、放射線被曝をできるだけ小さく見せようとしているのです。しかも子どもたちを相手にです。
それならばこちらは反対の歩みを強めましょう。そのために『放射線副読本』を全国・全世界できっちりと読み解いていきたい。

『放射線副読本すっきり読み解きBOOK』を読む会にぜひご参加下さい。

なおBOOKは以下から無料でダウンロードできます。現場でプリント版も買えます。
https://nyoki2pj.com/lp/info_yomitokibook/

BOOKの解説動画
https://youtu.be/aDE3vdaEQJg

#放射線副読本 #すっきり読み解きBOOK #原発をなくす向日市民の会 #放射線被曝を軽く見せるテクニック #放射能汚染水海洋放出 #核廃棄物おしつけ
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明日に向けて(2023)規制委員会は火山噴火についても大ウソを容認、挙句に裁判で次々と決定的批判を受けている

2021年04月18日 17時30分00秒 | 明日に向けて(2001~2200)

守田です(20210418 17:30)

九州でもウソの連続

前回、規制委員会がちっとも「規制」などできておらず、ウソばかりの原子力業界をなんら正そうとしてきていないことを指摘しました。今回も続きを書きますが、九州にフォーカスしてみても大きなウソがあります。例えば火山噴火についてです。
九州には破局的な噴火を起こした火山が多数あり、川内原発にも火砕流が押し寄せた跡があります。九州電力は「大規模噴火は10年ぐらい前に分かるのでその時に核燃料を降ろす」と言い、規制委はこれを認めて再稼働を許可したのです。
すぐに火山噴火予知連絡会が痛烈に批判。実際には噴火は直前でも予知できない場合があるのです。10年前に分かるなどと言われたら人々の火山への備えがおそろかになるので連絡会が懸命に批判しましたが、規制委は無視しました。



そんなデタラメをいいながら再稼働に向かった九州電力が、今度は再稼働の条件としていた「免震重要棟」を、許可が下りた後に「作らない」と明言。揺れを吸収する免震構造をやめ、揺れに耐える耐震構造に代えると約束を反故にしたのです。
揺れに建物が耐えても、揺れが吸収されなければ中で作業ができない。だから地震などと複合する深刻な事故に備えて「免震重要棟」が必要とされたのに、認可後のこの重大な言い換えを規制委は容認し、稼働を続けさせてしまっています。
火山噴火をめぐってもウソ、免震重要棟を作るといったこともウソ、それらが明らかになっても反省もしないしおとがめもなし。それでどうして「規制」などと言えるのでしょうか。



耐震と免震はまったく別もの 倉敷化工株式会社HPより



規制委に裁判所からのダメ出しが

そんな規制委は昨年12月4日に、大阪地裁から裁判でウソを指摘されました。大飯原発の再稼働に向けた「設置許可」をめぐっての地震の予測に、これまで地域で起こった地震の平均値を用いていたことを痛烈に批判されたのです。
あたりまえですが地震は平均値で来るわけではありません。過去の最大値以上に備えないといけない。にもかかわらずこんなひどいウソをつく。
大阪地裁は怒りをあらわにしてこう述べました。「規制委の判断は地震規模の想定で必要な検討をせず、看過しがたい過誤、欠落がある」。その上で再稼働を認めた設置許可取り消しを命じたのですが、これも規制委はしらんぷり。



本年3月18日にもやはり規制委が再稼働を認めた東海第二原発に対して、水戸地裁が再稼働を認めない判決を下しました。避難計画がまったくできていないからでした。
この判決は規制委の設置許可にまで踏み込んではいませんが、しかしよく見ると、避難計画など無関係とばかりに再稼働を認めている規制委のモラル欠如への批判にもなっています。
規制委員会はこの相次ぐ二つの判決に誠実に対応し、すべての原発への設置許可を取り下げるべきです。



以上、見てきたように規制委員会は規制当局としてまっとうな機能を果たしていません!自分たちのウソは押し通すけれど、電力会社のウソは認めたり認めなかったりみたいな状態になっている。そのもとで電力会社の不正が重ねられているのです。
東電に原発の運転禁止が認められたように、規制委員会の再稼働認可も見直すべきです。規制委への批判を高めましょう!

#柏崎刈羽原発運転禁止 #原子力政策はウソだらけ #廃炉は100年以上かかる #薄めれば安全詐欺 #特定重大事故等対処施設の遅れ #九電免震重要棟建設を反故に #大飯原発設置許可取り消し #東海第二再稼働認めず

連載終わり

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明日に向けて(2022)東電や電力会社の不正続きに対し規制委員会に大きな責任がある!そもそもウソだらけの原子力政策が問題だ

2021年04月17日 22時30分00秒 | 明日に向けて(2001~2200)

守田です(20210417 22:30)

規制委員会がなめられているのは規制などしてないから

前回、東電に対して規制委員会より運転停止命令が発せられたことを論じました。その中で更田委員長が東電に対して「なめているのか。この程度でいいんだと」と語ったことを紹介しました。


会見で「なめていたのか」と語る更田委員長 ANN NEWS

今回この点について述べたいと思いますが、まずは「なめているのかーその通り」と言いたいです。規制委は電力会社に完全になめられているのです。
また更田委員長は「なんで東京電力なんだということが起こる」と語りましたが、それはあなたたち規制委の「規制」が抜け穴だらけだからと言いたい。


会見で「なんで東京電力なんだ」と語る更田委員長 ANN NEWS

というのはこういうことは、今回に限ったことではないからです。例えば規制委は2013年に「特定重大事故等対処施設」の建設を電力会社に命じましたが、西日本に主力の加圧水型原発にはあらかじめ5年の猶予を与えてしまいました。
ところが電力会社がその5年でも作れないことが判明すると、今度は工事計画書を出してから5年と期限を延ばしてしまいました。ところがそれでも九州電力、四国電力、関西電力はこの施設を作りませんでした。規制委をなめきっているからです。
このため2020年に入ってそれぞれの原発が延長期限を迎え、さすがに次々と停止させざるを得なくなりましたが、ここから見えるのは規制委の規制が抜け穴だらけなことを電力会社が熟知し、だから建前だけで済ませようとして不正が続くことです。


原子力政策はウソだらけ!

どうしてこうなるのか。答えはいたって単純で、もともと原子力政策がウソだらけだからです。
たとえば今はどんなウソがつかれているのか。福島原発事故が収束していると言うウソ、さらには廃炉が40年ぐらいでできるというウソです。実際には100年以上はかかるとの見積もりが現場からさまざまに出ています。
燃料デブリを取りだせるというのもウソ。まだやり方も決まってないし開発されてもいない。これまで取りだしたのは数グラムにも満ちません。


やっと2019年2月にデブリに接触 8年かけてまだ接触

それなのに「取りだす」というウソを維持しているために、水をかけ続けなくてはならなくなっている。冷却のためだけではありません。取りだし作業のためにデブリの上に水をはり、放射線をシールドする必要があるからです。
そのために放射能汚染水が作られ続けているわけですが、ここからトリチウム以外の放射性物質を除去できるというのもウソ。実際にはまだまったく成功していません。さらにトリチウムは薄めれば安全というのもウソ。薄めたって総量は変わりません。
いや何より「日本ではチェルノブイリのような過酷事故はおきない」「大規模な放射能漏れはおきない」と安全面での大ウソをついてきました。実際には原子炉にベントをつけて、いざとなったら放射性物質を排出する用意をしていたのに。

続く

#柏崎刈羽原発運転禁止 #原子力政策はウソだらけ #廃炉は100年以上かかる #薄めれば安全詐欺 #特定重大事故等対処施設の遅れ 

*****

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明日に向けて(2021)東電に柏崎刈羽原発運転禁止命令発令!しかし10年経っても東電を指導できない原子力規制委員会の責任はどこに?

2021年04月16日 23時30分00秒 | 明日に向けて(2001~2200)

守田です(20210416 23:30)

東電への柏崎刈羽原発運転禁止命令は当然だ!

4月14日に相次ぐ不正を繰り返している東京電力に対して、原子力規制委員会により柏崎刈羽原発の運転を禁止する命令が下されました。
一連の問題は、昨年9月20日に社員が他人のIDを使って原発の運転室に不正入室していたこと、その際、警備員もIDの違いに気づきながら中まで通してしまったことが今年になって規制委員会が知ることになったことで露見しました。
その後、1月27日に東電が侵入検知装置の故障を規制庁に報告、これはまだ何かあるのではと考えた規制委が2月21日に抜き打ち検査を行い、侵入検知装置の故障が長きにわたり放置されていたことが発覚しました。

この他にも再稼働に向けた工事が、終了と報告されながら、実は一部完成してなかったことなども相次ぎ、とてもではないけれども容認できなくなった規制委員会が3月24日になって運転禁止命令を出すことを確定していました。
これらを見たときに、東電に原発の運転資格がないのは当然です。どうみたって誠実にセキュリティなどの決め事を守る気がこの会社にはないのです。そんな会社にどうして危険な原発を運転させていいというのでしょう。
さらに考えるべきは、こんな東電に福島原発事故の処理も任せていてはいけないということです。いわんや放射能汚染水の海洋放出などさせてはなりません。東電を撤退させ、資金だけ担わせ、廃炉公社を設立して臨まないとまったくダメです。


運転禁止命令を速報するFNNプライムニュース

原子力規制委員会の責任はどこに?

一方で今回、東電の数々の不正を見抜けず、昨年10月に一度柏崎刈羽原発の再稼働に許可を与えていた原子力規制委員会が、何一つ自分たちを省みていません。この点もとても大きな問題です。責任追及が必要です。
3月24日に更田規制委員長はこう述べました。「不正なのか、分かっていて意図的にやらなかったのか。あるいは知識が足りなかったのか。技術的な能力の問題か。それとも、なめているのか。この程度でいいんだと」、それをつかみたいと。
今回はこう述べました。「改めて福島第一原発の事故を経てなお、なんで東京電力なんだということが東京電力で起こるということには、ある種なんとも言えない思いがあります」(ANN NEWSより)

しかしあまりに無責任です。まるで他人としてしかとらえてない。その東電を「規制」してきたのは自分たちで、しかもこれらの不正をまったく見抜けず、一度は危険な原発の運転のお墨付きを与えたのに何らの捉え返しもない。
さらに詳しく見るとそもそも社員の不正入室問題は9月21日に規制庁(規制委員会事務局)に伝えられながら、本年1月17日まで委員会に届いていなかったのです。 その間に、再稼働が認可されたのです。その責任はどこにいったのか。
しかもこのことが1月17日に発覚した時に、更田委員長は再稼働許可を取り消さないと明言しました。取り消すなら規制庁にもペナルティが必要だったからです。今回も自分たちの責任に頬かむりしたまま逃げようとしている。ひどすぎます。


更田委員長の「ぼやき」を報じるANN NEWS

続く

#柏崎刈羽原発運転禁止 #制御室不正入室問題 #監視装置が長い間壊れていた #東電不正相次ぐ #原発のセキュリティを無視 #規制委員会不正を見抜けず 

*****

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明日に向けて(2020)ALPS処理水の定義を変えトリチウムだけでなくさまざまな核種残留汚染水を海洋放出することが明確化された! (訂正記事です) 

2021年04月14日 23時30分00秒 | 明日に向けて(2001~2200)

守田です(20210414 16:30  0415 01:00 訂正)

4月13日の閣議後に「処理水」の定義変更が行われ、トリチウム以外の核種も放出されることが明示されました。ただし変更ではありません。より明確化したものです。
この点で、僕が最初に出した記事には誤りがありました!申し訳ありません。今回の変更を「詐欺」と名指した点も取り下げます。その点の訂正も含めて解説します。



「処理水」など存在していなかった

昨日13日、政府は関係閣僚会議を開き、「トリチウムを含む処理水の海洋放出」の方針を決めました。
これに対してこの「明日に向けて」の場で、「処理水」とはまやかしであること、どこにもないしこの先も作れないことを指摘しました。理由としてあげたのは以下の点です。

1、トリチウムが残留している。トリチウムは「薄めれば安全」と言うがそれなら「濃ければ危険」ということで危険性は認知されている。その上、汚染水は濃度ではなく総量が問題。薄めれば安全とは言えない。
2、さまざまな核種が残留していて「トリチウム以外を取り去った水=汚染水」などというものはALPSで作れておらず現状では存在していない。

これらから「処理水」などというのはまやしであること、かつまた「作れなていないし、この先も作れないだろうこと」を指摘しました。


放射性核種はすべてとるのではなく排出基準までは流すとされている(この点、誤解をしていました)

ただし僕の中に誤解があり、それが環境省の出した「変更」を誤読することにつながってしまったので訂正します。
というのは前項の続きですが、僕は「処理水」がトリチウム以外の核種を含まないとは言えないとして、以下のように書きました。
3、核種の測定には「検出限界」があるので、この先も「すべてを取り去った」とは証明できない。検出限界値以下のものがある可能性を否定できず、トリチウムのみ含むものとは言えない。

この点、なんというか僕は政府や東電の意図を誤解していました。もともと政府も東電も、トリチウム以外の放射性核種を完全に取り除こうなどとは考えていないのです。
それぞれの「排出基準を満たす放射性核種は放出する」ことを目指してきていて、今回、それをより鮮明化したのです。
お恥ずかしいことですが、僕は政府と東電が検出限界まで他の放射性核種を取り除こうとしているかのように思い込んでいたので誤解しました。政府や東電をこの点で「よりよく」みてしまっていました。

再度、明記します。アルプスはもともとトリチウム以外の核種をすべてとりのぞくことなど目的としていないのです。ではどの値から流そうとしているのかというと、「告知濃度限度比総和」が1.0以下のものです。
それぞれの核種に定められた排出基準(告知濃度限度)以下は海に放出するつもりで、複数の核種の場合はそれぞれの告示濃度限度が異なることから、比率を計算して総和を出し、それを1.0以下にすると決められているのです。

ただしこれは大変分かりにくい言葉と数値です。具体的にどの核種をどれだけ出そうとているのかを明らかにすべきです。
僕の誤解は恥ずべきことですが、やはりこれまでの政府や東電の言い方の中に「放射性核種をすべて取り除く」かのような誤解が生じる面があることも指摘したいです。




4月13日の閣議決定後にALPS処理水の定義を変更

その点で今回の変更で、「トリチウム以外の放射性核種を排出基準以下で海洋放出すること」がより明確化されたことで、僕も誤解に気づけたと言えます。
「ALPS処理水」の定義をこう変えられています。以下、経産省ホームページからの引用です。

「トリチウム以外の核種について、環境放出の際の規制基準を満たす水」のみを「ALPS処理水」と呼称することとします。
https://www.meti.go.jp/press/2021/04/20210413001/20210413001.html

トリチウム以外の核種についても、「排出基準」以下のものは海に流すと言っている点を大きくアナウンスしたいです。
ただしその点ではもともと「トリチウムを含む処理水を海洋放出する」という閣議決定の言い方そのものにも問題があったと言わざるを得ません。
その段階で、「トリチウムを含み、トリチウム以外の核種についても、環境放出の際の基準を満たす水」を海洋放出すると言うべきだったのです。


放射能汚染水の海洋放出絶対反対

この点では「濃度が低ければ大丈夫詐欺」が、トリチウムだけでなくすべての核種で行われようとしていることをつかむことが大切です。
繰り返しますが、すべての放射性物質が、濃度ではなく総量で規制されるべきなのです。濃度が低くても総量が多ければ当然、環境破壊は進みます。
トリチウムだけでなくセシウムやストロンチウムなど、様々な核種が入ったものが「規制基準以下」であろうと125万トンも海洋放出されたら、放射能汚染は間違いなく計り知れなく拡大します。

やはりこの「処理水」は、トリチウムだけでなく、他の放射性核種も入っているのですから、どこからどうみたって「放射能汚染水」そのものなのです。
他の原発、他国の原発からの排出水との比較がなされていますが、他の原発からの排水には、デブリを冷却した際に生じる多様な核種の混入などはありません。トリチウムだけでは比較できません。
あらためて「放射能汚染水」の海洋放出反対を叫びたいと思います。なんとしてもとめましょう。とりあえずはこの間、紹介した署名がまだしっかり動いているのでぜひご協力ください。

福島原発事故10年、汚染水を海に流さないで! 原発もうやめよう!
http://chng.it/JnTfZgSxjh

#放射能汚染水海洋放出反対 #福島原発事故から10年 #トリチウム #薄めても危険性は変わらない #政府はウソつき #濃度が低ければ安全詐欺 #薄めれば安全詐欺

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明日に向けて(2019)放射能汚染水海洋放出決定、許せません!でも決まったのは方針だけで実行目標は早くても2年後です。まだまだ止められます!

2021年04月13日 23時30分00秒 | 明日に向けて(2001~2200)

守田です(20210413 23:30)

政府が海洋放出の方針を決定ーしかしまだ止められる!

本日13日午前8時前、日本政府が関係閣僚会議を開き、放射能汚染水の海洋放出を決めました。
心からの怒りを持って抗議の意志を表したいと思います。
ただしこれですぐに海への放出が始まるわけではありません。実行目標は早くても2年後です。まだまだ止められます。

では止めるためには何が必要でしょうか。端的に言います。「処理水」というウソを暴きましょう!
政府は今回の事態を「処理水放出」と言っています。残念ながらマスコミもこれに従ってしまっています。
従わない一部のマスコミには原子力マフィアに動かされたネトウヨの攻撃も集まっています。

しかし処理水なんてウソです。あくまでこれは放射能汚染水です。
どこがおかしのか解説録音を作りましたのでぜひお聴きください。
https://youtu.be/yQJQqAL5ztc


トリチウムが大量に残っている

文章でも解説しておきましょう。流そうとしているのは「処理水」ではなく「放射能汚染水」と言わねばならないのは以下の理由です。

第一に放射性トリチウムが大量に残っているからです。政府と東電の言い分は「薄めて流すから大丈夫だ」というもの。しかしこれ、語るに落ちています。「濃ければ危険」なことを認めているわけです。
そもそも危険物質だからこそ、トリチウムにも排出にあたっての規制があるのです。

では薄めれば大丈夫なのか。これもウソです。例えば塩分が濃いラーメンをおじいさんが食べているとして、注意したらおじいさんがお湯を入れて薄めて食べたらどう思いますか?
危険性は同じですよね。だって塩分の総量は変わらないのだから。

放射性物質に汚染された水も同じ。問題は濃度ではなく総量です。しかも「濃ければ危険」と政府が認めている。まったく安全ではありません。


薄めれば大丈夫と言うけれど・・・ NHK 20210413


他の放射性物質も取り切れていない

第二にそもそも他の放射性物質もとり切れていません。しかも「少し残っている」なんてレベルではないのです。
ALPSという核種をとりのぞく装置を使っているものの、うまくいかなくて2018年9月の発表では「処理」した水の84%が基準を満たしていませんでした。さらに2020年8月には放射性炭素14が取り切れてないことが発表されました。

つまり「トリチウム以外の取り除いた処理水」なんてまだどこにもないのです。
僕はトリチウムがある限り「処理水」と言うのはそれだけでウソだと思いますが、それをかっこに入れたとしても、まだ「処理水」なんてどこにもない。「処理を目指している放射能汚染水」しかないのです。

実はだから放出は2年後とされているのですが、こんなウソ、通用させていてはいけない。


ALPSで放射性物質は取り除けていない 朝日新聞20180928


放射性物質は「絶対に取りきれた」とは言えない

第三にALPSをどんなに改善したとしても、放射性核種を完全に取り除いたとは絶対に言えないのです。
なぜって放射性物質の測定に「検出限界」があるからです。検出限界以下のものは見つけることができない。言い換えれば検出限界値以下のものはないことが証明できないのです。

実はこれは放射性物質の扱いのやっかいさの一つでもあります。ゼロまで測ることが困難で、どうしても検出限界という壁にぶつかってしまう。
そしてその場合は「検出限界値以下の放射性物質はありうる」と考えなければならないのです。

だから一度汚染させてしまった物質は、「完全に放射性物質を取り切った」とは証明できないのです。
問題がそれが総量で125万トンもあることです。いやこの先も増え続けるでしょうが、検出限界以下の値の放射性物質でも総量では大きくなる可能性大です。



環境省による「未検出」の説明 同省ホームページより

以上、どう考えたって実態は「放射能汚染水」以外のなにものでもないのです!
「処理水」などというのは大ウソ、まやかしです。マスコミ各社のみなさん、こんなウソに屈しないでください。
みんなでこれを暴いて、海洋放出をくいとめましょう。力を合わせればできます!

#放射能汚染水海洋放出反対 #福島原発事故から10年 #トリチウム #薄めても危険性は変わらない #政府はウソつき #処理水などどこにもない

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明日に向けて(2018)被曝防護の強化のため安定ヨウ素剤配布会を行います(17日土曜日午後京都市左京区にて) 

2021年04月12日 23時30分00秒 | 明日に向けて(2001~2200)

守田です(20210412 23:30) 

【注記】すでに配布会は終えました。それでもビデオの内容に十分な普遍性がありますし、こんな感じで配布会を行ったと知ってもいただきたいのでぜひ記事をご覧下さい(0418付記)

京都市で安定ヨウ素剤配布会を行います!

被曝防護を一歩ずつ前進させるため京都市で安定ヨウ素剤の配布会を行います!
4月17日午後2時から6時まで。京都市左京区下鴨の鈴木診療所近くの「健らいと」にてです。
http://www.kennraito.com

主催は僕も参加している「ヨウ素剤を配ってよ@京都」です。
京都市在住か否かに関わらずどなたでもご参加いただけます。

Facebookのイベントページをご紹介します。
https://www.facebook.com/events/749291289292513

配布会を行うのはできるだけ多くの方に原発事故のリアリティを知って、身を守るすべを学んでいただきたいからです。
もちろん最も良い道は動いている原発を止めること、これ以上、動かさせないこと。
しかし原発が動いている以上、明日にも、いやいますぐにでも事故が起きる可能性がある。そのためにヨウ素剤を持ち、いざとなったらととっと逃げる準備をしておいて欲しいのです。

またヨウ素剤とは何か、どのタイミングで飲むのかを知ることは、原発事故のリアリティを知ることにつながります。だから原発を止める世論を高めるためにも、ヨウ素剤を多くの人に持っていただきたいです。
何より政府がこの点を嫌がっていたから、福島原発事故前にはほとんど配られてなかったことに注目してください。
原発を進める政府が配るのを嫌がっているものだからこそ、僕はあちこちで積極的に配布を進めてきたのでもあります。


安定ヨウ素剤はどのような薬か、アレルギー対策は?

安定ヨウ素剤は原発で事故が起こり、放射性ヨウ素が飛んできた時に、甲状腺を守るためのお薬です。
事前に飲むことで甲状腺に放射性ヨウ素が入りこみ、被曝してしまうことを防ぎます。
配布は医師ないし薬剤師でないとできないため、今回は鈴木診療所の鈴木富美先生にご協力いただくことにしました。

当日は、現場で問診票にご記入いただくき、鈴木先生に診ていただくとともに、ヨウ素過敏症(アレルギー)がないか、オーリングテストでチェックもしていただきます。
オーリングテストは指の力を利用する診断方法です。アレルギーのある方のリスクを回避するためですので、ご了承ください。
ただし、会場に来ることが難しい方に限り、ご家族が受け取ることは可能です。その場合、ご家族の分も問診表を書いていただきます。

なおヨウ素過敏症(アレルギー)であってもその程度によっては、抗アレルギー剤やステロイド剤と併用する方法もあるそうです。
不安のある方は、当日、鈴木先生にご相談ください。
配布会参加費は無料ですが、余裕のある方は当日カンパをお願いできるとありがたいです。


ビデオを観て、飲むタイミングなどを学習してから来てください

参加するにあたってしていただきたいことがあります。
一つは安定ヨウ素剤配布に向けた以下の説明ビデオを先にご覧になることです。
ビデオは僕が作成しました。僕が制作に関わった丹波篠山市の原子力災害対策ハンドブックを使いながら必要なことを説明しています。
原発からの命の守り方のエッセンスを話しているので、配布会に来れない方もぜひご覧になっていただきたいです。
https://youtu.be/XZ7KxUZMB-8

なお多くの配布会では当日、現場で講習会を行っていますが、今回はコロナ対策なども考えて、事前にビデオで学習していただくことにしました。
この点を踏まえて、ご覧の上で、参加表明のメールを送ってください。
その際、ヨウ素剤を受け取る方全員のお名前と年齢を明記し、以下の質問にお答えください。

1、原子力災害において一番大事なことは何か。
2、避難を開始するタイミングはいつか
3、ヨウ素剤を飲むタイミングはいつか
4、率先的避難者とは何か
5、しておくと良い防災協定とは何か

いずれもビデオをご覧になれば、すぐに答えていただける内容ですが、これらを知っているのと知っていないのとでは大違い!命を守るヒントです。ぜひ知ってください。
Facebookイベントページに返信用のフォーマットも載せています。
メールの送り先
morita_sccrc@yahoo.co.jp(守田)

メールをいただいたのちに、受け取りの時間指定や注意事項を送り返します。
人数制限がありますのでお早めにお申し込みください。

みなさん、この機会にぜひ安定ヨウ素剤を手にしてください。

#原発再稼働反対 #安定ヨウ素剤 #被曝防護 #とっとと逃げる #丹波篠山市 #鈴木診療所

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