明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

明日に向けて(638)民衆の脱原発に向けた力は今も成長中!全国でたくさんの人が歩いた!

2013年03月11日 23時30分00秒 | 明日に向けて(601)~(700)

守田です。(20130311 23:30)

本日3月11日、私たちは東日本大震災から2年目の日を迎えました。
この災害でお亡くなりになられた方々に哀悼の意を表したいと思います。また愛しい方を亡くされたみなさま、今なお、避難生活の中にあって困窮しているみなさまに、心からお見舞い申し上げます。
未曾有とも言える津波と地震の被害から、多くの地域がまだ復興を遂げていません。被害が大きかったためもありますが、この国の、あまりに心冷たい政府の政治家と官僚たちが、被災された方たちの目線に立った政策を行わず、「復興予算」の切り取りに奔走していることがその要因です。
この状態を下から変えていくために、私たち民衆が、あらゆるところから手を結び合って、力を高めていく必要があります。

まったく同じことが、原発事故をめぐることにも言えます。未だに多くの方たちが避難生活を強いられているのに、政府も官僚たちも、避難者を助けるのではなく原発再稼働ばかりを考えた政策を繰り返しています。
私たちは、飛び出してしまった放射能から身を守るためにも、さらなる原発災害の可能性から命を守っていくためにも、ただただ、民衆の間の結合力を強めていく必要があります。

そのために大事なのは、私たち自身の力と行動力を知ることです。そのために今日は、昨日に続いて、3月10日に各地で行われた脱原発行動の報道記事をまとめてみました。ところが作業を始めて知ったのは、本当にたくさんの町で行動が行われていて、全部を把握するのが難しいことです。嬉しい悲鳴です!
幸いにも今回は、全国紙の中で唯一、毎日新聞が精力的に各地の行動を取材し、ネットにアップしてくれたので、それを元に記事を作ってみました。しかしここに出ていない町々でもさまざまな行動が行われたようです。おそらく、全国の地方紙をすべて調べていけばもっとたくさんの情報が出てくるでしょう。
いや、それだけではありません。僕自身が参加した、西宮や加古川での企画も記事にはなっておらず、同じようにメディアに載っていない行動も無数にあるはずです。その意味で、以下のデータに、これが全国の行動の一部であることを踏まえた上で、目を通してください。以下、新聞記事の主要部分の抜き出しです。地方など揃えられませんでした。見にくくてすみません・・・。

*****

3月10日の各地の脱原発行動!

鳥取市 「つながろうフクシマ! さよなら原発鳥取集会」(実行委主催)が開かれ、市民約100人が脱原発を訴えた。鳥取駅までの約1キロをパレード。

大分市 九電大分支社前で「原発いらない!」グループ・大分のメンバーらが原発反対を訴えるプラカードを持って抗議
    若草公園で10日、さよなら原発集会と脱原発大行進 約600人 市中心部約2キロを1時間かけてデモ行進

佐賀市 「忘れないで3・11」佐賀県庁前。座り込みとリレートーク

福岡市 「さよなら原発! 3・10福岡集会」に約2000人 二手に分かれ、九電本店と警固公園に向かって行進
    脱原発を訴える集会(実行委主催)が10日、小倉北区城内の勝山公園で開かれた。全国で脱原発運動に携わる俳優、山本太郎さんや作家の広瀬隆さんらによる対談が行われた。

大阪市 市庁前に約20000人 関西電力本店周辺や御堂筋を歩き、脱原発を訴えた

鹿児島市 「3・10さよなら原発!かごしまパレード」(実行委主催)が10日、鹿児島市内で開かれ約2500人が参加、JR鹿児島中央駅や天文館周辺でパレードが繰り広げられた

長崎市 「つながろうフクシマ!」と題し、原発事故に遭った福島を考える集会を開き、発生時刻の午後2時46分に合わせ、全員で黙とうした。参加者約600人はJR長崎駅までパレードし、脱原発を訴えた

松江市 JR松江駅前で次々とマイクを持ってリレートークで「原発反対」と呼び掛け、地元の中国電力島根原発(松江市)3号機の建設反対も訴えた

米子市 原発再稼働反対やエネルギー政策の転換を求める集会が10日、鳥取県の米子市文化ホール前広場であった。中国電力島根原発(島根県松江市鹿島町)の廃炉を目指そうと、参加者が脱原発への思いをリレー形式で語った。

久留米市 久留米市の両替町公園で10日、脱原発を求める集会が開かれた。原発事故の影響で久留米市に避難した市民のスピーチもあり、集まった約140人が耳を傾けた。参加者はその後、西鉄久留米駅まで約2キロをパレード。

福井市 「3・11メモリアルアクション 原発のない新しい福井へ」が10日、福井市田原1のフェニックス・プラザであり、集まった市民ら約1000人が「大飯原発を止めよう」などと声を上げた。

広島市 「つながろうフクシマ!さようなら原発ヒロシマ大集会」には、約1500人が参加した。参加者たちは集会後、「さようなら原発」の黄色いカードを手に、「原発も核もない未来を」などと訴えながら市中心部をパレードした。

姫路市 「原発ゼロ・復興と希望の集会」が開かれ、東京電力福島第1原発事故で被ばくさせられたとして刑事責任を問う「福島原発告訴団」団長の武藤類子さん(59)=福島県三春町=が講演した。

高砂市 東京電力福島第1原発事故後、「母と子」をテーマに制作した絵画を使い脱原発活動をしている福島出身の語り絵師、渡辺智教さん(38)=避難先、明石市=が10日、高砂市文化会館で講演した。

岐阜市 「さよなら原発パレード・ぎふ」が10日、岐阜市内であった。約500人が横断幕やプラカードなどを掲げて中心市街地を練り歩き、脱原発を訴えた。

宇都宮市 宇都宮市内で10日、脱原発を訴える市民らによる「原発ゼロ大行動inとちぎ まちなかパレード」があり、約250人が参加した。

伊勢市 伊勢市では、原発に反対する市民団体「3・11 命ありがとうフェスタ実行委員会」と「原発卒業えじゃないか実行委員会」が、脱原発パレードとライブなどを行い、原発反対を訴えた。市民ら約50人が参加。

津市  市民グループなど計30団体が「さようなら原発 三重パレード」と、同原発事故で全村避難を余儀なくされている福島県飯舘村を写した写真展を開いた。同村の酪農家、長谷川健一さんが撮影した写真を展示。

高崎市 「さよなら原発アクション」が10日、高崎市高松町の高崎城址公園で開かれ、同実行委員会によると1000人以上が参加した。

青森市 「さようなら原発・核燃3・11青森集会」が10日、青森市のJR青森駅前公園であった。県内の反核燃団体などの約1300人が集まり、原発のない社会を求めた。

函館市 「つながろうフクシマ 大間原発を止めよう市民大集会」が開かれた。大間原発に反対する市民団体が企画し、大雪の中、約450人が参加した。

旭川市 平和運動フォーラム道北ブロック協議会が脱原発集会を開き、労組や市民団体から約400人が参加。

室蘭市 青森県六ケ所村と、原発事故後の福島をテーマにしたドキュメンタリー映画「福島六ケ所未来への伝言」の上映会とトークショーがあった。

高知市 「3・11を忘れない!原発ゼロ大行進」が行われた。約800人(主催者発表)が参加し、脱原発の思いを歌に乗せ、市中心部を行進した。

香川市 「脱原発アクションin香川」(塚田正昭実行委員長)は9日、脱原発を訴えるデモ行進を実施した。「原発いらない」などとシュプレヒコールを上げながら、メンバーら約30人が市中心部の商店街を練り歩いた。

甲府市 大規模な脱原発集会「さよなら原発まつり」が開かれた。市民有志による実行委の主催。市民約300人が集まり、「福島の現実を踏まえて原発問題を考えよう」と訴えた。

桑名市 「フォーラム平和・三重」は9日、脱原発を訴える集会「WORLD PEACE NOW in みえ さようなら原発1000万人アクション三重県大会−つながろうフクシマ!さようなら原発大行動−」を、桑名市の吉之丸コミュニティパークで開いた。集会には市内外から約300人が参加。

和歌山市 「福島を忘れない!原発ゼロ和歌山3・10フェスティバル」(実行委員会主催)があり、集会後には約300人が市街地をパレードして被災地への連帯と「原発ゼロ」をアピールした。
     同市勤労者総合センターでは、小出裕章・京都大原子炉実験所助教が講演。小出助教は「都会の人たちの方が電気を使っているのに、原発や核燃料施設は過疎地に押しつけられている。原発がなくても電力は足りているのですぐにでも廃絶できる」と訴えた。

山形市 「幸せの脱原発ウオーキング」が10日、山形市中心街であった。東日本大震災から2年に合わせ、毎月第3日曜日の日曜ウオーキングを1週繰り上げておこなった。約30人が参加し、十日町~七日町の大通りを「原発反対」「子どもを守れ」と訴えながら練り歩いた。

市川市 「3・11さよなら原発市川パレード」には約三百人が参加し、仮装したり、プラカードを手に商店街を行進した。

鶴見市 「考えよう原発鶴見区パレード」があり、二百人が参加。「原発反対」「今すぐ廃炉」と声を上げながら区役所、JR鶴見駅などを巡った。

大和市 「さよなら原発 大和パレード~未来のためにパパママ歩こうよ~」があり、地元の住民や同市に避難している被災者ら約二百七十人が脱原発を訴えた。

座間市 「原発ゼロをめざす座間市民の会」が主催する行進があり、子ども連れの女性を含む約百三十人が小田急座間駅周辺を歩いた。

長野市 脱原発を考える県内の市民団体などでつくる実行委員会が、原発のない社会の実現などを訴えてデモ行進した。約500人が集まり、「原発いらない」「今すぐ止めよう」と通行人にアピールした。

松本市 「脱原発信州ネットワーク・松本」が呼び掛けたデモ行進があり、約千人が参加。

諏訪郡下諏訪町 「脱原発すわ連絡会」が脱原発を訴える街頭活動や講演会を開催。

諏訪郡富士見町 「原発問題富士見町連絡会」の会員10人が脱原発を街頭で訴えた。

伊那市 「さよなら原発上伊那の会」が呼び掛けたデモ行進があった。

飯田市 「脱原発・自然エネルギーへの転換を求める飯伊地域連絡会」が、飯田市内で脱原発を訴えて行進し、約150人が参加。

大町市 「震災復興 原発ゼロ3・10行動in大北」(実行委員会主催)が開かれ、約120人がJR信濃大町駅前の集会や市中心街約2キロのデモ行進に参加した。

小田原市 小田原駅周辺で10日、脱原発を訴えるパレードが行われた。市民による実行委員会が企画、約250人が参加した。

熊本市 「3・11さよなら原発くまもと集会」が熊本市中央区の辛島公園であり、多くの市民が参加した。

静岡市 原発なくそう!3.10アクションin静岡 2013  愛の絶唱 http://www.youtube.com/watch?v=CwRx8MUjypA

東京11日 「さようなら原発1000万人署名」運動に取り組む団体が11日、都内で「つながろうフクシマ!さようなら原発講演会」を開いた。約千人を収容する会場は満席となった。

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それぞれの元記事を、次回にご紹介しますので、より詳しいことを知りたい方はご参照ください。

これらの記事を読んでいると、東京4万に、大阪2万人に続き、多くの都市で1000名を超える集会・デモが行われたことが分かります。
でも数字だけで見てしまうと、その町におけるその集会の意義が見えにくくなってしまう可能性もあります。例えば印象に残ったものとして、甲府市の300人の集会が「大規模な脱原発集会「さよなら原発まつり」が開かれた」と紹介されていることがあります。実際、甲府市においては大規模だったのでしょう。とても意義深いことだと思います。
また、北海道では、大雪をついて集会が行われ、デモも敢行されています。猛烈に降りしきる雪の中を、脱原発を叫んで歩いてくださったのですね。みなさんに概要をお伝えするためにエッセンスだけ抜き書きしてしまいましたが、それぞれの記事を読み、ネットにあがっている写真を見ていると、各地の温かい思いが伝わってきて、胸が踊ります。

注目したいのは、こうした各地の行動が、福島原発事故以降に始めてデモに参加した人々によって担われ、そのことでどの町でもかつてよりも「大規模な」集会が行われていることです。
またそこに、福島事故以前は、それぞれに分かれて、平和のために、環境のために行動していた人々が、意見や流儀の違いを越えて合流してきています。おそらく、全国津々浦々で、ここ何十年もなかった新たな出会いが生まれており、意見をすりあわせて、一つの力にしていく努力がなされているはずです。
いや僕が訪れたすべてのところがそうでしたから、間違いなく、新しい形の連帯が、それぞれの町でうまれているのです。何よりもそれが素晴らしい!

多くの場合、その接着剤になっているのは、原発事故で避難してきた人々、移住してきた人々です。同時に、それを受け入れてきた人々、なんとか福島を、東北を、関東を助けたいという思いこそが私たちの接着剤をなしています。
その意味で私たちは、新たなページを開きつつある。まさに私たち民衆は、今、たくましく成長中なのです!
けして「脱原発の世論が衰えている」などという、政府に都合のいいキャンペーンに騙されるなかれ!首相官邸前の最大数からどれだけ少ないかというマイナス思考をするなかれ!積み上げてきたもの、積み上げつつあるものの素晴らしさに目をこらしましょう!そしてそれをどう成長させるのかに意識を集中しましょう。

東日本大震災から2年。被災地の復興に対しても、福島原発事故の真の終息に対しても、政府はまともな対応をまったくしていません。しかし、民衆の重ねてきた努力は本当にものすごいです。学んできたこともものすごい。まさにあらたな「覚醒」のときを私たちは迎えつつある。
このことをしっかりと見据えて、明日からも歩んでいきましょう!

 

 


 

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