どうもここ数日気持ちが沈みます。
仕事のストレスだか何だか知りません。
謎の軽うつ、でしょうか?
折りしも、今朝、テレビをつけたら、西條秀樹さんが亡くなった、というニュースが飛び込んできました。
別にファンだったわけではありませんが、彼は私が小学生だった頃のトップアイドル。
私たちよりも少し上の世代は、カラオケの締めによく「YMCA」を歌います。
人は必ず死ぬんだなぁと思ったら、ますます気持ちが沈んで、今日は仕事に行くことが出来ませんでした。
午前中はベッドの中。
近所の蕎麦屋で軽くざる蕎麦のお昼を食べてから、DVDを借りに行きました。
なんとなく目に付いた、「ユリゴコロ」という映画を借りました。
吉高由里子や松山ケンイチなどの芸達者を揃えた配役から、そこそこ面白いだろうと思って。
女の連続殺人鬼と、夫、子供をめぐる長い時間を扱った物語です。
ユリゴコロ DVDスタンダード・エディション | |
吉高由里子 | |
ポニーキャニオン |
観た印象は、歌舞伎っぽいストーリーだな、というもの。
歌舞伎は、ご都合主義と言っても良いくらい、憎いあいつが実は兄弟だった、親だった、みたいな、繋がりすぎではないかい?、というようなお話が多いですから。
「ユリゴコロ」も、そんな感じで人間関係が安易に繋がっています。
そこはやや白ける点。
感情の無い連続殺人鬼を演じた吉高由里子が、松山ケンイチと出会って、普通の幸せを掴んでいくその過程で、感情豊かな母親になっていく演じ分けは見事だったと思います。
吉高由里子は幸せな生活の中、過去の殺人の記録を独白という形でノートに綴るわけですが、あなたの優しさは、容赦がありませんでした、という、夫に対する文言は胸に迫るものがあります。
殺人がユリゴコロ=拠り所であったところ、夫と息子がそれに代わるお話は泣かせますが、なぜ殺人なのかがよく分かりません。
一般に快楽殺人を犯すような人は、単に欲望に従っているだけで、家庭をもっても、家族に隠して殺人を続けるのが普通ですから。
そういう意味では、美しい少女が快楽殺人に目覚め、殺人鬼として成長していく「イノセント・ガーデン」はストレート、かつ美的で、分かりやすいものでした。
イノセント・ガーデン [DVD] | |
ミア・ワシコウスカ,ニコール・キッドマン,マシュー・グード | |
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン |
「ユリゴコロ」は、連続殺人鬼を題材にしながら、連続殺人を描いたものではないと言えるでしょう。
罪と愛を描いた作品、と言えば、褒め過ぎでしょうか?