大野威研究室ブログ

おもにアメリカの自動車産業、雇用問題、労働問題、労使関係、経済状況について、最近気になったことを不定期で書いています。

ハイイールド債ファンド、換金停止、清算が続く

2015年12月20日 | 日記

 米サードアベニューに続き、2つのハイイールド債ファンドが清算、換金停止に入った。

 2つのファンドとは、英国に本拠を置き約9億ドル(約1.1千億円;1ドル=120円)の資産規模をほこるLucidus Capital Partnersと資産約4億ドル(約500億円)のStone Lion Capital Partner

  前者は、顧客からの換金要求が増え続けているため、資産を清算して顧客への返金をおこなうとしている。ブルームバーグは、10月に大きな顧客から換金要求があったことが、清算を考えるきっかけになったと指摘している。

 また後者は、顧客からの換金要求が続いているため、換金を停止すると発表した。12月11日付のWSJは、同ファンドは、いつから顧客への返金をおこなうかタイムスケジュールを明らかにしていないとしている。

 日本では、これまでハイイールド債の問題についてはマスコミであまり大きく取り上げられず、10月にはGPIFがハイイールド債を運用対象に組み入れるといった世界とは逆行する動きも生じている。しかしアメリカやイギリスのメディアでは1年以上前から、ことあるごとにハイイールド債の問題が指摘されており、ずっと気にかかってきた。それが今回の一連の出来事である。日本の経済に直結する問題なので、これからの動きが気にかかる。

★ 上の記載内容については吟味しているつもりですが、引用元の誤りを含め、記述内容、数値に誤りがないことを保証するものではありません。

<ハイイールド債にかんする以前のブログ>

2015年12月12日 大手ハイイールド債ファンドが清算へ

2015年12月11日 ハイイールド債のデフォルト増加

2015年12月6日 アメリカでデフォルトが増加:最近の気になる経済記事



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