海外で、ハイイールド債またはジャンク債(低格付け企業の発行する高利回り債)のデフォルト(債務不履行)増加を懸念する記事が増えている。12月8日のウォールストリートジャーナル(WSJ)は具体的に次のような数値をあげている。
「米国のジャンク債発行残高は12月4日時点で1兆3000億ドルと、2007年の7090億ドルから急増」
「バークレイズによると、新興国では高利回り社債のデフォルト率がこの1年間で3.8%となり、米国の2.5%を上回る。4年前は0.7%と、米国の2.1%を大きく下回っていた」
同日付の別の記事でも以下のような数字があげられている。
「エドワード・アルトマン教授によると。ジャンク債のデフォルト率は今年2.1%から2.6%に上昇し、2016年には09年以降で初めて過去30年間の平均3.8%を突破して4.6%に跳ね上がる可能性が高い」
どちらの記事も、来年以降、ハイイールド債を発行している企業の借り換えがますます困難になり(借り換えコストが大幅に上昇し)、デフォルトが急増する可能性を示唆している。大きな混乱にならないことを祈るばかりだ。