大野威研究室ブログ

おもにアメリカの自動車産業、雇用問題、労働問題、労使関係、経済状況について、最近気になったことを不定期で書いています。

米上院、来週、オバマケア改廃案の採決か

2017年06月20日 | 日記

 2017年6月19日(月)のウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は、米上院は今週末にオバマケア改廃案の公表をおこない、早ければ来週の木曜日(29日)にも上院本会議で採択がおこなわれる可能性があると報じた。来週はじめには議会予算局(CBO)による影響分析も出る予定。

 法案の詳細は明らかになっていないが、WSJは次のような法案内容を伝えている。

(1)メディケイド(貧困層向け医療保険)に対する連邦政府の補助金を下院案よりさらに大幅に削減する。

(2)ただし会社から医療保険を提供されていない人がマーケットで医療保険を買う場合に連邦政府がおこなう税額控除(補助金)については、下院案より低所得者医療保険コストが高い地域(辺境地)に住む人に手厚い仕組みを導入する。

 みたところ、財政緊縮をもとめる保守強硬派と、トランプ氏の大きな支持層である白人低所得層(メディケイドを受給できるほど低所得でないが、自分では医療保険を買えない人々)の両方に配慮した内容になっている印象だ。

 なお上院案が公表された後、これに反対する個々の共和党議員と交渉がおこなわれ(法案の修正がおこなわれ)、過半数の支持が確認されたのち採択にかけられる予定。

 上院の共和党は52議席(全100議席)をゆうしている。



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