
♪カタカタカタまわる~という曲が頭の中をぐるぐる回っている~
久しぶりに井上芳雄君の舞台。
今回は、井上ひさしの新作音楽劇「組曲虐殺」
タイトルからしてちょっと怖い。
そして、題材はプロレタリア文学の小林多喜二。
拷問により虐殺されるまでの2年あまりを、多喜二と彼を支えた
姉、恋人、同士、そして彼を追う警察2人によって描き出す。
重いテーマなので、井上君が出なかったら、おそらく見なかっただろうなぁ・・・
しかし、井上ひさしはすごい!
どんなに筆が遅くて出演者を困惑させても、出来上がった作品は本当にすばらしい!
この重く、暗いテーマを
やさしく、丁寧に、そしてユーモアを入れながら、
小林多喜二の思いや、当時の理不尽さや厳しさ、
そして井上ひさし自身の訴えをあぶりだしていて、
切なく、あたたかくて、心に染みたいい舞台に作り上げていた。
今回、井上君は小林多喜二役。主役~
井上ひさし作品の「ロマンス」に続き2作目の出演だけど、
あの時より格段に演技力がUPしていて、違和感なし。
小林多喜二の苦悩と思いをいい具合に表現。
そして、多喜二の恋人役「田口瀧子」には石原さとみちゃん。
恋人といいなずけの中間の立場の切ない思いを好演。
この若き二人を支える脇がすばらしい。
姉役の高畑淳子、妻役には神野美鈴、特高刑事には山本龍二と山崎一。
この4人の演技力は、レベル一つ上をいく感じ。見ていて、安心。
井上作品はオペレッタのように歌劇の作風が多いが、
今回も幕開けは全員の歌から始まり、まるでミュージカル仕立て。
ただ、練習中、井上君は「いい声で歌わないで」と指導受けたぐらい、
のどを痛めるのでは?と心配するような声の出し方。
ミュージカルより、セリフに近い歌い方がいつもと違う。
しかし、上演中、ずーっと弾きっぱなしの小曽根真のピアノは秀逸。
出演者の神野美鈴のご主人とか。夫婦共演なんだぁ~
伴奏はこのピアノ一つで、音楽は美しく悲壮で、これも素晴らしかった。
劇場の入り口近くから、ホワイエまでたくさんのお花であふれていました。
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