ジャケ買い。ミステリとしてはやや物足りないかも。
敬愛する中村佑介先生が手がけたジャケット。これは買うしかない。
著者の本は数冊読了済み。やり過ぎ感はあったものの『RIKA』は面白かったし、『FAKE』も良かった記憶があります。
本書は、弱冠二十四歳の女性警察署副署長と、動物と会話できる獣医によるミステリ短編集。
色々な謎や問題に、様々な動物が何らかのかたちで関わっています。
それが犯人?であったり、或いはそれからヒントを貰ったり・・・
派手さはないものの、地味に「なるほど」と思うことが多かったです。
ミステリ部分よりも動物に関する雑学の方が印象に残っています笑
特に「猫が何故笑ったように見えるか」は興味深く、大変面白かったです。
ミステリ部分ともしっかり噛み合っていて見事。
今度実家の猫で試してみようと思いました。
あ、動物と会話できるという設定はあまり活かされていないような・・・
この設定って、一見面白いですが扱いが難しそうです。
他の人は動物に証言能力は認めないわけですし、犯人は油断して一部始終を見せるかもしれない。
それを動物が見ていたなら、何があったか聞いて終わりですからね。
でも、「動物が言ってました!」なんて他人には説明できないし・・・何にせよ少々難しい。
この著者はミステリよりもエンタメ作品の方が面白いかもしれない。
サスペンス・ホラー系の、ハラハラ感漲る作品がまた読みたいです。