田口孝夫 絵手紙旅日記

絵手紙を通じ素敵な出会いと感動の旅を重ねる田口孝夫のブログです。(申し訳ありませんがコメントなどへのお返事はできません)

3月17日 日光江戸村にて

2016年03月31日 | Weblog

ゆったりと温泉に入って。街の中を散策して。気に入った風景に出会ってスケッチできたらもう…充分。そんな気分だったのですが…。昨夜夕食の後ホテルのロビーで手にした案内パンフに目が止まって。なんとバスで20分ぐらいの所に「日光江戸村」があるとの事。にわかに心が動き出しましてね。(ハハハ)「江戸時代へよくぞ参られた」とのコピーに惹かれて訪ねてみる事にしたのです。時代小説・時代劇大好きの僕はもう興味津々。どんな出会いが待ち受けているのだろう?と。

 

日光江戸村へ向うバスに乗り込んで。途中に「ワールドスクウェア」というテーマパークもあるらしくバスの中は超満員!!車窓からは紅、白の梅の花が満開で見え隠れ。天気は上々。なんていいー日に恵まれたんだろう?って。バスは山ふところに停車。春さきの山ってもわぁーっとうす紫色に煙るような表情が何ともいいですよね。通行手形を買い求めていざ!!江戸村へ。関所(?)で番人のチェックを受けて。街道をテクテクと。(ハハハ…昔の旅人気分で)「これより江戸まで○里」の道しるべを眺めながら…。

 

受付でもらった案内によると江戸村にはいろんな劇場があるらしく、その開演スケジュールが。何だか見てみたいものがいっぱい。間なしに辿り着いた江戸村。ヒエーッ!!街並みがあの時代劇に登場するそのものなのです。そして行き交う人達が商人やお侍、町娘、すべて江戸言葉(?)で話しかけてくるのです。時間をみたら伝統芸能の「水芸座」が始まる時間。場所がどこなのかあわてて商人ふうの人に尋ねると。

 

「何?ナニ?水芸でござるか?間もなく開演じゃ。あの火の見櫓を右に曲って突きあたりでござる」「ハ、ハーッ!!そうでござるか」なーんてついこっちまでつられたりして。よく時代劇で「水芸」をやってるの目にしたことありますが生で見るのはじめて。あの手にしたセンスから水が飛び出したり。それを途中で切ったりと。どんなしかけなんでしょうね…。更に頭から水が飛び出したり―と。もう舞台は水びたしでしょうに。そういえば入場する時、四角い白い紙をもらったのですが…折り紙でも?と思いきやなんとこれは「おひねり」用だったのですね。拍手拍手で演技が終るなりおひねりが飛び交って。さて、次の文化劇場の開演まではチト…時間があるので江戸の街を散策してみるか―と。侍や町娘さんが親しく話しかけてきて。日本橋を渡りましたらね。なんと「北町奉行所」が。これは!!とばかりハガキを出してスケッチ。

 

なんとここでは午後からあの遠山の金さんの名裁き、人情芝居があるというのです。これは何としても見なければ―。そうこうしているうちに文化劇場の「花魁ショー」が始まるとのこと。あわてて会場へ。開幕と同時に案内人が吉原・遊郭の説明を。そして「花魁」は江戸の人々の憧れの的だったと。琴・三味線・歌・知性すべてにおいて秀でた人でないとなれなかったと。へーっ!!そうだったんだと。で踊りのショーがあったのですが…そのきらびやかな衣装にもう…只、ただ見とれて。

 

お腹がすいたので、おそば屋さんへ。元気のいい町娘さんが注文を取りに。千五百両(?)の天ぷらそば「実においしゅうござった」午後はなんとしても遠山の金さんの名裁きを見なければと北町奉行所へ。弱きを助け、白州でシラを切る悪人にモロ肌ぬいで桜吹雪のいれずみを見せ、ぐうの音も出ない名裁き。だいたいあら筋はわかっていても何度見てもスカッ!!と爽やかな気分になって。ここでは演ずる人と観客が一体となって爆笑ゝの中で―。今回の鬼怒川温泉の旅は「一件落着!!」(ハハハ)


3月16日 鬼怒川温泉にて

2016年03月31日 | Weblog

遠くの山並みには残雪が。広がる田んぼ。枯草の中から緑の芽が顔を出してる…。車窓に流れる風景を目で追いながら弁当をほおばる。いいーもんですね。ささやかな非日常への小旅行。今年の早春二人旅は北千住から「特急きぬ」に乗り込んで鬼怒川温泉へ。うれしかったのは列車が目的地に近くになるにつれ車窓からは紅白の満開の梅の花が。「ホラ!!見てみて」と。列車の中から花見ができるなんて。うれしくなります。鬼怒川温泉駅の改札を出るなり真正面には金棒を持った鬼の像が迎えてくれました。広々とした温泉にゆったりと体を浮かべて、ああ…気持いいと。ゴクラクゴクラク…。(ハハハ)明るいうちに入る露天風呂もいいもんですね。渓谷を眺めながら…。ああ…ここからの眺めスケッチでもしたい感じ。(でもそういうわけにもいかず)しばし時の経つのも忘れて…おもいっきり手足を伸ばして。これぞ幸せ!!とばかり。(ハハハ)


3月6日 我家の椿

2016年03月14日 | Weblog

先日テレビで「いつやるの?今でしょ」の林先生が「啓蟄」の解説をやってましたけど。へーっ!!そうなんだと改めて。―二十四節気の一つ。「啓」とは「ひらく」の意。「蟄」とは「虫や動物が土の中に冬ごもりをする」の意。したがって冬ごもりしていた虫たちが土の中から出て来て活動を始める。今年は3月5日。この日から春分の日の前日までを言います。ウンヌン―。この先生のお話は実にわかりやすい。いよいよ春の到来ですね。昨夜二日遅れの誕生祝いを。定番のチラシ寿司と春巻で。乾杯を。で、思ったんです。あと…2年で70才?どこまで元気でいられるんだろう?って。絵手紙を楽しんでらっしゃる方達の中には、80才を超えても元気ハツラツ飛び回ってらっしゃる方がいらっしゃって…。あんなふうに生きれたらいいな…とは思うのですが。せめて母が生きてた81才ぐらいまではと思うのですが…。エーッ!!そしたらもう…あと13年?!10年なんてアッという間に過ぎちゃう。そんな事考えたりして。ハハハ…。(笑ってる場合じゃないぞ)元気でないと。


3月2日 白木蓮

2016年03月14日 | Weblog

どこからともなく漂ってくる甘―い香り。うーん…この香りはジンチョウゲ(?)思わずあたりを見回したりシて。そうか!!もう…こんな季節なんだと。

いつの間にかもう…3月。「三寒四温」て言葉も今は通用しなくなってきてるみたいですよね…。だんだん日本の四季が壊れていくみたいで。そんな中でも確実に春はやってくるのですね。通りすがりの道でもう…青空に花びらをいっぱい広げた白木蓮を目にしました。今年も会えましたね!!スケッチさせてもらいました。


2月13日 神奈川・曹源寺にて

2016年03月14日 | Weblog

イヤーッ!!もう…圧倒されましたね…。十年ぐらい前に見た覚えはあるのですが―。その時とは又違った迫力が!!「始皇帝と大兵馬俑」展へ行って来ました。今回はそれぞれの「兵馬俑」が一体ずつ前後左右から鑑賞できる展示になってましてね…。役割に応じてその服装(?)も変わってて一人一人の顔の表情もリアル。すべてモデルがいたのではないのか?との事。そして驚いたのはすべてに(作られた当時は)彩色がされていたと。発掘現場が再現されてましたが…想像してもしきれないくらいのスケールのでかさでしょうね…。中でも目を惹いたのが「雑技俑」筋肉モリモリの堂々たる体つき!!中国大陸を初めて統一した秦の「始皇帝」とはどんな人物だったのか?死してなお自分の権力というものを誇示したかったのでしょうか?―「永遠」を守るための軍事、参上。―のサブコピーにも納得。そうそう絵手紙で良く目にする瓦当の展示もありましてね…。スケッチしてみたかったけど…残念。次の常設展へ。そしたら十二神将の立像に目をうばわれて、実に躍動的で―。何だか「気」をもらって。許可をもらってスケッチ!!

 


2月27日 日仏会館にて

2016年03月03日 | Weblog

 

会場の日仏会館ギャラリーの壁面には龍や鐘馗唐獅子等の幟旗が天井からズラリと展示されててもう…そこに居るだけで漲る力・エネルギーみたいなものを全身で浴びるような感じでした。

クルストフ・マルケさん(この方も日本の幟旗に魅せられたそうで)の紹介によって始まった幟旗収集家・研究家の北村勝史さんの「江戸の幟旗」―庶民の祈りとアートの講演は幟旗の歴史を紹介しながら―

 

これでもか!!これでもか!!と思うくらい(よくもこれだけ収集されたものだ)次から次へと現物を床に広げて紹介して下さって―。そのデザインの素晴らしさ、迫力、美しさ。当時の人々の幟の絵や文字に込められた熱い思いが伝わってくるようで…只、ただヘーッ!!ハーッ!!とため息の連続でした。中でも8mもある紙の鯉のぼりは圧巻!!よくもまあこれほどの巨大なものを―。とエネルギーに満ちてました。

 

45年前に幟旗に恋してしまってズーッと今日まで追い続けてらっしゃるという北村さんのお話には心動かされました。本気になって目標を追い続ける事によってたくさんの人達との出会いが更に大きな力を与えてくれると―そして感謝の気持を忘れない事。しっかりと自分の人生プランを立てて現在に至ってます。とのこと。すごいなぁ…。更に夢を追い続けてらっしゃる。最近心身ともに気弱(?)になってる自分にとって今日の幟旗との出会いはしっかり生きろ!!と「喝」を入れられたみたいです。


2月19日 日本民芸館にて

2016年03月03日 | Weblog

 

日本民芸館の玄関には紅梅・白梅が満開で大歓迎してくれました。天気予報によると明日は先週に続いて2回目の春の嵐が吹き荒れるとのこと。じゃあ出かけるのは今日でしょう!!と。開催中の「美の法門―柳宗悦の美思想」を見に日本民芸館を訪ねたのです。何度訪ねても思うのですが、その重厚なたたずまい。足を踏み入れただけで…何かこう…落ち着くというか?「2Fから見て下さい」との受付の方の案内。でも玄関の展示物に目が引っ張られて。小品なのですが…木彫の不動明王とか大黒天。以前岩手で目にしたオシラサマなどが。そういえば…「美の法門」の「法門」の意味もわからず。でもどこかで耳にしたことがあったぞ(?)と思いめぐらして―。ハタと思いついたのです。2年前の秋。富山のFさんが企画して下さった「志功にどっぷり」で

 

「城端スケッチ会」を企画して下さって。その時「城端」は民芸運動ゆかりの地で城端別院で柳宗悦が「美の法門」を書きあげたそうですよと教えて下さって―。ヘーッ!!そうなんだ…と。できればその城端別院を訪ねてみたかったのですが改修中で叶わず。その夜の「麦や祭り」に絵手紙仲間の皆さんとスケッチしながら踊りに酔い痴れたものでした。もう…うれしい出会いがありました。大展二十室に昔の朝鮮の器が床一面に展示してあったのですが…。その中に以前目にした事のある木喰仏が!!それに円空仏も。にわかに僕の胸は高鳴りましてね。思わず座り込んで眺めましたよ。ゆっくりと各展示室を巡回。日本に限らず外国の絵画・民芸品・工芸品が。時の経つのも忘れて。久し振り、ゆったりとした充実の時間を過ごしたような満足感。中に柳宗悦の「書」や仏教書籍も展示してありましたけど…。

 

その「書」の中に―佛法三意―今ノミナルニ・茲ニゾアルニ・只コソヨキニというのがあったので思わずメモったのですが。どういう意味なんだろう?ってね(わかりますか?)そうそう棟方志功の版画や河井寛次郎の作品ももちろん展示してありましたけど。その中の陶板に焼かれた詩(?)が心に留まりましてね。「すべてのものは自分の表現」「花を見てゑる・花も見てゑる」単純な言葉なのに核心を突いていて感じ入ってしまいました。今回特に僕の心に迫って(?)きたのは朝鮮の民画(?)でしょうか「虎鵲図」の掛軸。しばし見入って。なんともその大虎の今にもかみつきそうな形相とそれをおちょくってるような鵲(カケスと読むそうな)の対比が実に面白いのです。で、気になってしょうがないので(ハハハ)模写はできないものかと係の人に。そしたら鉛筆だったらOK!!との事だったので―もう…うれしくなって。以前も朝鮮の民画を目にした事がありますけど何か惹かれます。で、今回の「展」を通して改めて「美の法門」の事について考えてみたのですが…。うーん!!むずかしいですけど信仰(仏教)に根ざした?あるいは信仰を通して?柳宗悦の審美眼によっての「美」って事でしょうか?書いてる自分が何を言ってるのか分からなくなってしまう。(ハハハ)民芸館を出たのは3時近く。外は春のポカポカ陽気。ああ…来て良かったと。帰宅して改めて受付でいただいたチラシを眺めてましたらね。「直観」についての引用文が。「知識は色眼鏡に相当するから『知』を入れるとかく間接的見方や自分中心の独断に陥って、直観にならぬ。直観とは直ちに観る事である。何物もその中に介入させずじかに見る事である。だからこれを純粋に見るといってもよい。」月刊絵手紙で何度か紹介されてた事を思い出しましてね―。そういえば民芸館の展示物には、何の解説文もなかったなぁ…と。


2月15日 シアター1010にて

2016年03月03日 | Weblog

今までの歴史の勉強は松平氏に言わせると「資料至上主義」だったと。①記憶するもの(数字)、②勝者の論理、③結果から見ていると。確かに今思いかえしてみると○年に○○幕府ができたとか、○年に☓☓革命とか、覚える事がイヤで、ちっともおもしろくなかったなぁ…と。妙に納得。ちょっとした蟻の一穴から想像の翼を広げて歴史をとらえると楽しくなりますよ―と。最近のTVドラマ「下町ロケット」でナレーションを担当された元NHKアナウンサー松平定知氏の講演。大河ドラマ「真田丸」―戦国時代最後の冒険者―を聞きに。あの独特の語りで…今後のドラマの展開がどうなっていくのか?楽しみ。見てます?信州・信濃が舞台。「真田丸」は何処へ向う!!