新型インフルエンザ・ウォッチング日記~渡航医学のブログ~

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opinion@zav.att.ne.jp(関西福祉大学 勝田吉彰研究室)

WHOのインフル対策に透明性をとBMJ

2011-06-01 19:15:31 | インフルエンザ:対策/対策の進歩

先日紹介したWHO検証委のレビュー。おおむね妥当だった、製薬会社ワクチンメーカーからの働きかけでゆがめられたことはなかった。という結論でしたが、同じものをBMJが未練タラタラな書き方しているので面白い。

製薬会社からの働きかけでパンデミック宣言出した!と「偽りのパンデミック宣言」騒動で、最初に言い出したのはドイツの学者でしたが、第二ラウンドあたりでBMJ(British Medical Jpurnal)が参戦していました。

  • WHOは利益相反の可能性のある事項を適切に処理できていなかった。
  • その過程は不適切で見直さるべきで、より透明性が確保されるべきである。
  • パネルは実際に影響を受けたエビデンスを見つけることは出来なかった(The panel found no evidence of “attempted or actual influence” by commercial interests on advice or decisions taken by the WHO concerning the pandemic)が、パンデミックの記述は混乱と疑問を招くものであった。

BMJの想いがにじみ出ている文章です。これが日本の新聞なら「悪意ある~」とか「バイアスの~」とかいう表現がネット掲示板やTwにあふれそうなところですが、相手がBMJだとなかなか。

まあ、ともかく、WHOのパンデミック宣言が製薬会社の操りで出たわけではなかったということで、チャンチャン。

ソースはBMJ↓
http://www.bmj.com/content/342/bmj.d3378

WHO processes on dealing with a pandemic need to be overhauled and made more transparent

 

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