新型インフルエンザ・ウォッチング日記~渡航医学のブログ~

照会・お便りetcはこちらへどうぞ
opinion@zav.att.ne.jp(関西福祉大学 勝田吉彰研究室)

今年のインフルエンザはなぜ異様なのか・・2年前に遡った考察

2019-10-09 10:21:25 | インフルエンザ:基礎知識/新知見

今年のインフルエンザが異様に速く席巻しているのはナゼか。。。

ここのところ、メディアも賑やかになり、管理人も関西ローカル(MBS ミント!)で解説したりしています。で、この取材を機にスイッチオンした頭で思いついたのは、2シーズン前からの経緯です。

1.2シーズン前に、「オージーインフルエンザ騒動」というものがありました。

2017年、オーストラリアを中心にH3N2が大炎上、それが入ってくるぞ・・と、往来多いUKはじめ英連邦諸国が戦々恐々としてマスコミには”Killer Aussie flu”の大見出しが並んだのでした。そして、実際にも、UKはじめ欧州ではそれなりの事態になりました。つまり、先立つ南半球、特にオーストラリアの状況は、続く北半球シーズンの「流行」と「心理、世間一般の雰囲気」の両面において影響が大きいという教訓が、2017年に得られていたのでした。

2017年9月の報道↓
https://metro.co.uk/2017/09/26/killer-aussie-flu-h3n2-is-heading-to-the-uk-6955857/

Killer ‘Aussie flu’ H3N2 is heading to the UK


 

2.今年の4月、南半球シーズン
今年2019年の南半球、就中、オーストラリアはといえば、(比較的穏やかだった2018年とは雰囲気が変わり)、結構なことになっていました。南オーストラリア州では急激な立ち上がりに、慌ててワクチン接種を前倒しということも大見出しで報道されています。

https://www.abc.net.au/news/2019-04-08/flu-vaccine-program-brought-forward-as-numbers-spike/10980370?fbclid=IwAR1oTt7KuROdxauIKQf36AKzvnIAwiSil428dbbxRgQDVTNA9jooAmBzd8I

Flu vaccine program brought forward as surge in cases surprises health authorities

つまり、2019年は南半球シーズンとおなじ光景が、「流行」と「人心・心理」の両面で起こっているということになります。

3.LCCの大盛況
 いま、流行レベルマップで真っ先に真っ赤(定点当たり30超えの警報レベルの色)がついている沖縄県。LCCの大盛況で東南アジアからも大きな奔流が。ひとつには、那覇空港は東南アジアに(関空や成田に比べても)近いことがあります。たとえば、Peachはバンコク線を、成田関空から飛ばしていませんが、那覇からは飛ばしています。4時間の壁、機材の性能やクルーのローテーションなどの要素から、A320型しかもっていないLCCが飛ばしやすいのが4時間以内の距離。その点で沖縄はとても有利。LCCの就航にも、インバウンドにみ、もちこみにも。

4.ラグビーW杯のマスギャザリング
言わずと知れた、当サイトの常連さん皆さんの頭の中に真っ先にあるのがこれ。
渡航医学会、愛媛の時から、マスギャザリングのシンポで言ってました。オリパラと並列で。W杯。あの時の話題は麻疹風疹・インフル・侵襲性髄膜炎でした。観客規模はずっと小さいけれど、バレーボールもやっていますね。

 

https://blog.goo.ne.jp/tabibito12/c/a1347fd0a6bbda67171ed387d746f0e4

その他、年によって流行の型とか、感染研サイト示しながら話していたのでした。

 

テレビ(MBS ミント!)でコメントしたVTRが番組HPからご覧いただけます。
https://www.mbs.jp/mint/news/2019/10/10/072600.shtml

Yahooニュースにも転載されておりますので、文字でもお読みいただけます。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191010-00010000-mbsnews-hlth

 

 

 


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インフルエンザが野生動物に拡がるのは鳥を食べるからだった

2019-03-07 10:41:54 | インフルエンザ:基礎知識/新知見

野生動物のあいだで種を越えてインフルエンザA型が広がるのはなぜか。ナミビアのサバンナで調査結果が報告されています。

  • 結論、インフルエンザ罹患した鳥を食べることによって鳥⇒哺乳類に拡がることがわかり、鳥類の死骸を食べるジャッカルなどが高リスクとわかった。
  • 当初の仮説は、①種の間の関連 ②社会的行動 ③食餌 であったが、①②は予想外に関連がないことがわかり、結局、鳥類を食べることで種の壁を越えて拡がることが分かった。

鳥インフル発生時、なんらかの対策には役立ちそうです。さすがにアフリカのサバンナでジャッカルやハイエナが鳥類の死骸を食べることを阻止するのは難しそうですが、人里離れない場所では死骸処理の迅速化、見回りの強化策などにエビデンスを与えてくれそうです。

 

https://eurekalert.org/pub_releases/2019-03/fb-etf030519.php?fbclid=IwAR0wfMEvc0-Hep2YUe5YODGbcpHwI9VM62tLlxnaE4KDEoz2ePtoyLK6H-U

https://phys.org/news/2019-03-diet-important-factor-influenza-virus.html?fbclid=IwAR3UW88e0SlJcsjBNRCPhaNJolkXmdEx_FriWGF-UKVkHgt86AMHnuWyh8Y

Public Release: 6-Mar-2019

Eating the flu

Diet may be an important factor for Influenza A virus exposure in wild African mammals

Forschungsverbund Berlin

 


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インフルエンザをめぐる世間の思い込みや誤解を記録(2018/19シーズン)

2019-01-26 11:23:49 | インフルエンザ:基礎知識/新知見

インフルエンザをめぐる報道も世間一般の雑談も盛り上がるこの頃。耳にした誤解や流言や思い込みや・・・を記録しておきます。それ自体が被害を出したりしなければ、おおむね他愛ない話として忘れられてゆくものではありますが、しかし、将来のリスクコミュニケーションに役立つことがあるかもしれません。というわけで、忘れないうちのメモです。身近な文系学生君やマスメディアで接した人びとなどから収集。

【抗インフル薬の予防投与】
*「インフルエンザの予防薬があるん? そりゃ知らんかった。そんなもんあるんやったら自分かってのんどったのに」
 ⇒ 兵庫県の老人施設で集団感染、入所者にタミフル予防投与がおこなわれていなかった調の報道がありました。管理人の関与した番組では犯人捜しけしからん調にはならず雰囲気よかったですが、代わりに芸人さんから出た台詞。

(回答案)いやいや、治療薬とおなじタミフルを半分の量服用するのですと。
(リレンザ・イナビルも予防投与が認められていますが、あのような吸入薬は、「吸って吸って!」という指示が理解できなかったり、あるいは理解できても実行が難しい高齢者には困難なこともあわせて伝えられれば良いでしょう)

*インフルエンザの予防薬? それ飲んだら(シーズン中)ずっと有効なんですか?
 ⇒ワクチンとの混同。
(回答案)経口薬は基本的に血液中の濃度が確保されているときに有効なものなのですから、服用期間だけ(プラスアルファ、血中濃度が残ってる時間)が有効でワクチンとは根本的に異なるものです。

*予防薬は、(医療機関に行って)言うたら出してもらえる。
 これも管理人関与の番組。パネル案に「病院を訪れ『ください』で処方」とあってOA直前に変更してもらいました。修正後「病院を訪れ『感染者と接触したのでください』で処方」(元々つきあいがあってスタッフとある程度ラポールもついている番組で、パネルの案を全部事前に見せてくれるので助かりました)。

(回答案)予防投与には条件がありまして、感染した人に接触した場合や免疫能低下などの場合に限られます。受験前だからというだけでは(感染者接触とか免疫低下とかなければ)、ほんまはダメなんですよ。

*前にもらったタミフルの余りを飲んどけば良い
  ⇒意外にこういう人います。だされた抗インフル薬はのみきるよう確認。
 なお、耐性発生可能性を含めて説明すると、「抗生物質と同じですね」という反応がかえったこともありました。つまり、世間にAMRの理解の方が先行しているわけで、NCGMのみなさまのご努力に頭が下がります。

【治療薬】
*タミフルは熱が下がったらやめていい
 ⇒ 残薬を他人にあげるという行動に結び付く。3日分だけ服用して残薬2日分を他人にあげるという行動をとる人がいたら、もらった人は2日分だけ服用ということになってしまう。

【ゾフルーザ】
*タミフルより、ずっと効く薬が出来たんですってね?
(回答案)ざっくり言って、同じと考えてください。いまのところ(2019.1現在)タミフルがちゃんと効きます。むしろいま、ジャンジャン使っちゃって、将来いつの日かタミフルがダメになるようなことがあった時、使える薬がなくなるのが怖い。ゾフルーザの耐性発生、9.5%は「ざっくり1割ぐらい」の表現。

ゾフルーザ関連は、耐性の報道や、塩野義も抑制的な態度をとっており、ひっちゃかめっちゃかな事までならんのではとは思いますが、どうなるやら。

【旗色悪いそもそも論】
心ある医療者が言う正論。
(脳炎肺炎重症化の救急車案件は別として)インフルエンザは、ゆっくり寝てりゃなおるんですよ(正論)。抗インフルエンザ薬をのんでも、発熱期間が1日短くなる「だけ」なんですよ(正論)。病院にいってかえってうつっちゃうこともありますし(正論)。

これらの正論は説得力をもつでしょうか。ほぼダメだろなあというのが管理人の実感。多忙な日本の現役世代で、発熱が1日短くなる「だけ」といわれて「だけ」と納得する人はほぼいないでしょう。仕事を丸一日飛ばしたらリカバリーに走り回らなならん人などなど。

関西ではお金に敏感な人もいるのですが、沢井のタミフルジェネリック(オセルタミビル)新登場も影響するでしょう。薬価は1錠136円×10錠×3割負担の人でお財布から出るのが約410円、お財布に優しいワンコインです(実際には初診料とかかかるけど)。仕事で丸一日助かるためのコストがワンコイン、う~ん。


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インフルエンザで両足と指9本を切断した男の話(米ダラス)

2018-02-07 09:13:03 | インフルエンザ:基礎知識/新知見

インフルエンザに罹患しこじらせ、両足と指9本を切断せざるを得なくなった症例が米ダラスで報道されています。

  • 米ダラス、フォートワースの男性。バイロン大学ICU入院中。1月4日に肺炎、5日にインフルエンザ発症。
  • インフルエンザ罹患後、経過のなかで敗血症性ショック発症。そのために両足を膝下切断、手の指も9本切断。
  • 今年はインフルエンザ予防接種を受けていなかった。
  • この男性の装具等のために、寄付金集めがおこなわれており、1万$強集まった。
    寄付の頁は https://www.gofundme.com/brians-prosthetics

この記事には、糖尿病等基礎疾患の有無等の情報は入っておらず、インフルエンザ罹患⇒両足切断に至る事情は「敗血症性ショック」しか見当たりません。事情詳細が一部不明ですが、インフルエンザ流行時に一般社会に緊張感もたせるためのネタのひとつとして使えるかもしれません。

https://www.nbcdfw.com/news/local/Fort-Worth-Man-Loses-Both-Feet-After-Complications-From-the-Flu-472846593.html

Fort Worth Man Loses Both Feet After Complications From the Flu

 


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とりあえず第5波までH7N9のヒトーヒト感染リスクは上がっていないという報告

2017-12-14 18:17:43 | インフルエンザ:基礎知識/新知見

第5波でヒト感染数がポンと跳ね上がって世界中を緊張させている鳥インフルエンザH7N9. とりあえず「第5波今のところは」ヒトーヒト感染のリスクはあがっていないようだという報告。

第1波から第5波までの合計40クラスタを分析。そのなかの、ヒトーヒト感染が疑われる率はいくらか。1524例中、40クラスタ84例から分析すると、35%がprobable、65%がpossible. そしてこれは、5つの波で有意差がなかったと。Among the 40 clusters for all 5 epidemics, they classified 14 (35%) as probable and 26 (65%) as possible human-to-human transmission. “The proportion of clusters with probable human-to-human transmission only did not differ significantly by epidemic,” the authors note.

第5波の増加は、中国全土で鳥ーヒト感染が増えていることによるのでしょう(probably reflects an increase in sporadic poultry-to-human H7N9 virus transmission over a wide geographic area in China, )と結論。

だから安心せよとは(もちろん)ひとことも言っておらず、来るべき第6波に向けてがっつり監視してゆかねばならないと結んでいます。

例年春節に向けてがっつり増えてゆくH7N9ヒト感染、今季はどうなるか・・・

 

http://www.contagionlive.com/news/no-change-in-human-to-human-h7n9-transmission-risk-over-time

No Change in Human-to-Human H7N9 Transmission Risk Over Time

 
DEC 12, 2017 | NICOLA M. PARRY, BVSC, MRCVS, MSC, DACVP, ELS

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H7N9ヒト感染の急激な膨張がリアルにわかる動画byECDC

2017-10-25 09:20:50 | インフルエンザ:基礎知識/新知見

H7N9がフェレット飛沫感染、いまのままでパンデミック可能性報告の衝撃もあってか、国際報道にH7N9関連や、1918年のスペインインフル関連の記事が増えているこの頃です。

今日の紹介は、ECDC制作による、H7N9ヒト感染の経過がリアルにわかる動画です。
百聞は一見に如かず、実際にクリックしてご覧ください。
2014~2015年あたりは、あまり変化していなかったものが、2017年に入ったあたりから、地図にどんどん色がついてゆき、発生数もどんどん赤い色がついてくる様子に息をのみます。ちょっと時間はかかりますが(管理人の通勤電車内で5駅ぐらいかかった)、早送りも出来るので2013年当初と2016-2017年あたり特にどうぞ。

URLは
https://gis.ecdc.europa.eu/influenza/H7N9/
ですが、うまく出てこなければ、
https://ecdc.europa.eu/en/publications-data/distribution-confirmed-ah7n9-human-cases-place-reporting
から、「Get the data(open in a new window)」とある緑のところをクリックしてみてください。

 


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H7N9変異、河岡報告の衝撃度

2017-10-21 02:16:52 | インフルエンザ:基礎知識/新知見

鳥インフルエンザH7N9の変異が、ヒトに類似したフェレットで飛沫感染・空気感染を起こし得る状況になり、さらにタミフル耐性まで・・という報告が大いに世間をにぎわせています。Fluwikiはじめ、このニュース一色の様相。

  • 鳥インフルエンザH7N9は2013年の初報告依頼、大きな変化はなく推移してきた。しかしながら、昨年からの第五波では感染者が激増、同シーズンだけで700例と、当初以来のトータル1600例の半数を占めている。このH7N9はすでに、米CDCの「次のパンデミックを起こす候補」のトップのポジションにいる。WHOのパンデミックワクチン候補にも。
  • 今回の河岡氏らの報告@Cell Host&Microbe。フェレットを使った実験で、実験的感染させた個体と、物理的に直接接触できないようにした個体の両者が死亡するという結果になり、空気感染の可能性が示唆された。これは公衆衛生にとって悪いニュースだと河岡氏談。変異する前の、まだ病原性の低かった時期のH7N9でも空気感染しうるエビデンスは得られていたが、このときは効率的な感染ではなかった。(管理人注:2つの別々のケージに入れたフェレットを、同じ部屋内に置いておいたら、片方から別の方にH7N9が感染した、うつったという報告、当時はこれはこれで結構な反響があった)
  • 遺伝子交雑で、タミフル耐性の有る無し以外はまったく同じウイルスをつくり、ヒト呼吸器細胞での増殖を比較した。3種類のウイルスは効率よく増殖したが、耐性ウイルスはそうならなかった。続いてマウス、フェレット、マカク猿で実験、各ウイルスとも感染を起こしたが、程度はまちまち。
  • また、感染させたフェレットと、未感染健常フェレットを、直接接触しないように障壁で隔てたセッティングでは、異なるウイルス3種に感染させたフェレットそれぞれが、空間を同じくした(けれど直接接触はしない)フェレットにうつした。耐性未獲得ウイルスに感染させたフェレットは死亡し、また、感染フェレットの飛沫をかぶった健常フェレットも死亡した。(すなわち、飛沫で感染し死に至ることがわかった)。
    ここから、さらなる変異が起こらずとも、現状のままでも、H7N9はパンデミックの潜在的脅威があると河岡氏談。
  • 以前のH5N1はパンデミック起こすにはあと数か所の遺伝子変異が要る状況であったのに対しH7N9ではそでに現状で可能性があるので、H7N9の方が(H5N1よりも)パンデミックへの脅威度が高いと結論づけ。
  • 耐性について解明するには、遺伝子操作をともなうgain-of-function実験(機能獲得実験)で実際に遺伝子操作を加えたものを作成することがのぞまれるが、テロリストに悪用される恐れ等の理由で一時差し止めになったまま何年も経過している。ホワイトハウスのScience and Technology policy部門は連邦政府に対してガイダンスをおこない、HHSはそれにもとづき見直し作業終盤にあり、完了後にNIHは差し止め解除に動くだろうと。(つまり、ようやくの解禁間近?)
  • H7N9は世界にとって時限爆弾になっている。しかし、その対処のための準備はできていない。最低限必要な物資やサービスのサプライチェーンはできておらず、もしも次のパンデミックが1918年のスペインインフルエンザ並みになればレスピレーターのような装備や医薬品が絶望的に不足することになろうと警告。

H7N9感染者の異様な増加は、たしかに感染症・公衆衛生界隈を大いに心配させてきたところではありますが、それが本当に懸念しなければならないことが証明されてしまった(これ以上の遺伝子変化がおこらなくても現状のままでパンデミック脅威になることが分かった)ことになります。いよいよ本当に「号砲が鳴った」ともいえるわけで、今シーズンのH7N9の動き、これまで以上にピリピリしてみてゆくことになります。例年、H7N9感染者は中国の春節前から増加しピークに向かってゆく傾向がありますが(それ自体は春節大移動や鶏消費増など見ればわかりやすい話ではありますが)、来年の春節は2月16日、バレンタインデーが吹っ飛ぶかもしれません(笑)

ソースはCIDRAP
http://www.cidrap.umn.edu/news-perspective/2017/10/study-details-pandemic-potential-latest-h7n9-flu-strains

Study details pandemic potential of latest H7N9 flu strains


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鳥インフルエンザとダニ。この最強タッグがもたらす深刻なコト

2017-08-23 08:45:37 | インフルエンザ:基礎知識/新知見

鳥インフルエンザ流行とダニ問題。この忌まわしい2事象が化学反応を起こすと何が起こるか・・・こんな現実@韓国

鳥インフルエンザ流行

大量の殺処分

養鶏業者が仕入れる10週齢の鶏が不足深刻化。価格高騰。

これまでなら廃鶏にしていたような高齢鶏(70週齢とか85週齢さえ)に産卵させざるをえない

産卵効率が落ちるばかりか、高齢鶏は免疫能低下し、さらにダニに弱い。

ダニ対策として大量の殺虫剤が使われる。

卵の殺虫剤汚染問題へ。

卵価格の乱高下。

あまり報じられることはないけれど、鳥インフルエンザが本格的に流行してしまうと起こる現実。ヒトの世界でも、今年は「ダニ関連」の当たり年の様相を呈していますが、鳥インフル+ダニの強力タッグで起こる怖いお話です。

http://koreajoongangdaily.joins.com/news/article/Article.aspx?aid=3037444&fref=gc

Avian flu blamed for egg pesticide levels

As hen prices shot up, farmers kept old birds more sensitive to mites

Aug 23,2017



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中国で鳥インフルH7N9がおさまらないワケ

2017-02-28 08:26:14 | インフルエンザ:基礎知識/新知見

中国で鳥インフルエンザH7N9流行がなかなかおさまらないワケの解説

  • 中国のH7N9流行で、鳥市場の閉鎖がおこなわれ、効果はみられてきた。
    しかしながら、一定期間後に鳥市場は再開する。
  • 中国の人々は鳥市場で購入する習慣がやめられない。80%の中国人は鳥市場での購入を選択する。当局は近代的なスーパーマーケットでの購入を推奨するが。
  • 一方で、農家やスーパーマーケット側の事情も。中国では零細農家が多く、平均耕作面積は1.5エーカーしかない。スーパーマーケットの仕入れは(まとまった量が必要で)このような零細規模の農家からは購入しずらい。
  • このような零細農家ではまた、バイオセキュリティを確保することも難しい。豚と鶏を分離するといった基本的なバイオセキュリティも難しく、狭いかごにぎっしり飼育せざるをえない。
  • 中国当局は市場のバイオセキュリティに基本的には興味がなく対策に必要なリソースも欠く。
  • しかしやりようが無いわけではない。鳥市場の対策としてWHOがガイドラインを出してはいる。販売エリアとと殺エリアを分ける、洗浄しやすい鉄やプラスチックのかごを使う、活きたまま顧客に販売するのをやめさせるなど、金もかからない基本的な対策はある。が、政府がそれを徹底させられるかどうかが問題。

繰り返される鳥インフルエンザの流行を抑える方法はあるけれど、各ステークホルダーそれぞれの事情、中国四千年の培われた食文化、人々の行動な(一時的にはともかく)変えるのは困難がともなうということです。

実際、2014年のEVD(エボラ)流行が終わってのど元過ぎた西アフリカで、堂々とブッシュミートが復活している報道も目にしてきました。

げに難しきは人間のサガ・・・ですね。

ソースはbloomberg
https://www.bloomberg.com/view/articles/2017-02-26/how-china-can-stop-the-world-s-next-pandemic

How China Can Stop a Pandemic

 
Adam Minter is a Bloomberg View columnist. He is the author of “Junkyard Planet: Travels in the Billion-Dollar Trash Trade.”
Read More.
Feb 26, 2017 5:00 PM EST
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生鳥市場が鳥インフルエンザ対策のネックだけど・・(動画)

2017-01-19 14:02:15 | インフルエンザ:基礎知識/新知見

鳥インフルH7N9にからんで、中国の鳥市場光景ふくめた動画。

クリックして御覧ください。
http://www.asset-scienceinsociety.eu/pages/habits-can-spread-epidemics-case-living-poultry-markets-china?platform=hootsuite

  • 生鳥市場が存在するという文化的要因は鳥インフルに関する大問題。
  • こんな鳥市場は閉めてと殺場に集約すれば効果的だけど、そうもゆかない。
  • 鳥市場に定休日を設けて、クリーンにするのは感染拡大阻止に効果的。
  • ワクチン推奨派。

 


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