新型インフルエンザ・ウォッチング日記~渡航医学のブログ~

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opinion@zav.att.ne.jp(関西福祉大学 勝田吉彰研究室)

米メリーランド大で新入生がアデノウイルス死、学生寮のカビが原因説

2018-11-26 09:40:20 | 環境要因

米メリーランド大学で新入生18歳がアデノウイルス感染症で犠牲に。これをめぐって、寮にはえているカビが原因ではないか?と疑惑がもちあがっています。

  • 今回の死亡例は18歳女性、アデノウイルス7に感染、肺炎で死亡。
  • 同学生の居住する学生寮では、8月からカビ問題が顕在化していた。服や靴にカビがつく問題が学生から繰り返し指摘され、「週末に実家に帰ると健康になり、寮に戻ってくると咳・くしゃみがとまらなくなる」という証言も。
  • アデノウイルス7は重症化しやすいタイプ。

かなりひどいカビ問題。大学側が放置するのも言語道断ですが、背景に、米国でアデノウイルスのアウトブレイクで死亡例がつづいている(CBCは少なくとも12例以上発生と報じている)ので関心たかまるという事情があります。

 

 https://www.techtimes.com/articles/235743/20181124/university-announces-professor-of-cannabis-science-to-look-into-pot-use-for-opioid-treatment.htm?fbclid=IwAR38dcLB6ZbeBXf7dIAVOKfuwOgwuw1EF0FaKpNOJ3nNfFzfb3ccpKBAv5Y

University Announces Professor Of Cannabis Science To Look Into Pot Use For Opioid Treatment

 
 
At least 12 dead amid adenovirus outbreak

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カモメ~のジョナサンは運んで来るのよ多剤耐性菌

2016-06-25 09:11:39 | 環境要因

カモメ。ロマンチックな響きで歌われてきたこの鳥が、多剤耐性菌の大陸間大移動に絡んでいる!とリトアニアチームが報告しています。コリスチン耐性菌。

鳥インフルH5N1騒動では渡り鳥ルードがおおきな話題になりました。中国の辺境、青海省の湖で鳥が死んだといえば世界中が緊張していたのも思い出。しかしそれ以上の根深いことになりそうな、渡り鳥の多剤耐性菌運搬問題。今後、渡り鳥に再びの注目が集まりそうです。

ソースはナショナルジオグラフィック
http://phenomena.nationalgeographic.com/2016/06/22/seagulls-are-carrying-a-dangerous-superbug-through-the-skies/

Seagulls Are Carrying a Dangerous Superbug Through the Skies


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2月24日(水)のつぶやき

2016-02-25 06:41:50 | 環境要因

麻疹が「ナゾの奇病で集団死事件」になってしまう環境とは(ナイジェリア) goo.gl/mFKO6z

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麻疹が「ナゾの奇病で集団死事件」になってしまう環境とは(ナイジェリア)

2016-02-24 08:10:45 | 環境要因

ナイジェリアで先日来問題となっていた「ナゾの奇病で子供20人連続死事件」、原因は麻疹と判明しました。その原因が悲惨な環境からくる複合要因。

  • ナイジェリア・ラゴスのOtodo Gbame community in Eto-Osa Local Government Area
  • 原因不明の感染症で小児20例が死亡していた。検査の結果、血液サンプルから麻疹IgM抗体検出、最近の感染が確認された。いくつかのサンプルでPCRも。
  • その原因として、環境的要因が指摘されている。現地は水道がなく、飲み水から複数種類の病原体が検出された。井戸水は人間の飲用には適さないと。
  • 麻疹の予防接種からも漏れていた。
  • 現地は埋め立て地で、スラムを形成している。今回の件をうけて、政府はスラムの人口調査を命じた。現在、人口調査とリストつくりをおこなっており、感染症流行にあたり素早く反応できるようにと。
  • また、低栄養も事態をややこしくしている。

つまり、平たく言えば、水道もない埋め立て地に形成された不潔極まりないスラムに住む住人は、誰がどれだけ住んでいるのかリストもなく当局にも把握されない透明人間みたいな存在だから、予防接種も受けられず放置され、20人バタバタ「ナゾの奇病死事件」で初めて注目され麻疹だとわかった・・・ということです。一日で水道がひかれるわけもなく、今後も複数種類病原体のはいった井戸水で生活するほかなく、悲惨です。

ここ最近、ナイジェリアやベナンのラッサ熱を紹介していますが、ネズミを介する病気が大騒動になる背景には、このような環境も一因となっているわけです。

今回犠牲となった20人の子供たちに合掌。

ソースはProMED
http://www.promedmail.org/post/4044492

Published Date: 2016-02-23 16:10:33
Subject: PRO/EDR> Undiagnosed illness - Nigeria (03): (LA) fatal, measles conf.
Archive Number: 20160223.4044492

UNDIAGNOSED ILLNESS - NIGERIA (03): (LAGOS) FATAL, MEASLES CONFIRMED


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