SURGERY NOW note
がん治療と外科手術に関する新しい情報や日常診療を通じて感じたことなどを紹介します。
 



前回ニューヨークの妊婦さんの新型コロナウィルス感染率(PCR陽性率)が15%以上であることをブログに書きましたが、昨日慶応病院のコロナ以外で入院している無症状の人の新型コロナウィルスPCR陽性率は6%だったという報道がありました。他の東京の大学でも3-5%という話は聞きますので、東京では予想以上に広くコロナウィルスが蔓延していることがわかります。もう既に感染爆発は起きていたのです。

東京の人口の3%がPCR陽性とすると、現時点で東京には新型コロナ感染者が約30万人いることになりますから、毎日100人などと新たな感染者数を数えるのは全く無意味です。

また、山手線の1車両に約100人乗っていると約5人は新型コロナ感染者がいる計算になります。毎日山手線を利用している者としては恐怖しかありません。



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世界で最も権威ある米国の臨床医学雑誌(New England Journal of Medicine)の4月13日号に、ニューヨークの病院に3月下旬から4月初旬に出産のため入院した妊婦の新型コロナウイルスの感染率が報告されています。妊婦におけるPCR陽性率は15.4%(有症状1.9%、無症状13.5%)でした。

つまり無症状の感染者が症状のある人の約7倍いることになります。日本でPCR検査を行って陽性となった人の大半は、発熱などの症状のある人ですので、その7倍程度の無症状のコロナウイルス感染者がいることは頭に入れておいても良いかもしれません。

それにしても、人口の1割以上が新型コロナウィルス陽性というのは驚きです。これだけ新型コロナウィルスに感染している人が多いとなると、出産だけでなく外科手術をする場合も高率に感染していると考えて手術に臨む必要があります。



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