SURGERY NOW note
がん治療と外科手術に関する新しい情報や日常診療を通じて感じたことなどを紹介します。
 



 2009年1月25日ホテルニューオータニ幕張で磯野可一先生のお祝いの会が開かれました。千葉大学第2外科教授、さらに千葉大学学長としての多大な貢献により2008年秋の瑞宝重光章を受章したお祝いです。千葉大時代に磯野可一先生の指導を一緒に受けた懐かしいメンバーが集まりました。

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 2009年1月24日に帝京大学膵癌セミナーに参加しました。今回私は、「膵癌外科治療におけるエビデンスと臨床試験」というテーマで少しお話ししました。

 膵癌外科治療においては多くのエビデンスが蓄積されています。その中で外科手技に関するものと、外科手術前後の補助療法に関するものがあります。それらの中でも特に重要と思われるエビデンスを整理してみました。詳しいサマリーが帝京大学のページに掲載されていますのでご参照下さい。帝京大学膵癌セミナー


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 江戸川乱歩作「人間豹」を読みました。人間豹である恩田と明智探偵の対決のストーリーで、前半は奇想天外で劇的な進行なののですが、後半は少しもどかしい感じで終わります。しかし、80年前の作品とは思えないくらい、作品に引き込まれる感じがしました。実は、この作品は幸四郎さん・染五郎さんらが昨年10月に国立劇場で演じた歌舞伎「江戸闇妖鉤爪」の原作です。江戸闇妖鉤爪では、かなりストーリーが変わっていました。染五郎さん演じる恩田と、幸四郎さん演じる明智探偵のせりふ劇風の対決シーンがとても印象的で、作品にさらに深みを与えていたような気がします。今年の秋にも幸四郎さん・染五郎さんらは江戸川乱歩の作品に挑戦するそうですので楽しみです。

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 今月後半に、帝京大学で開催される膵癌セミナーの講師に呼ばれています。テーマは膵癌外科治療のエビデンスと臨床試験です。膵癌外科治療の手術手技と手術の補助療法に関する主なエビデンスを整理して解説する予定です。

 手術手技に関するエビデンスとしては、膵腸吻合と膵胃吻合の比較、膵管ステントの有用性、膵周囲ドレーンの有用性、拡大リンパ節郭清の有用性の4つのポイントに絞って調べました。3つのRCTでは、膵腸吻合と膵胃吻合には差が無く、1つのRCTのみで膵胃吻合が良好という結果でした。膵管ステントは有用だったとするRCTが一つで、膵管ステントの有無で膵液漏出に差はないというRCTが一つでした。膵周囲ドレーンの有用性は示せなかったとするRCTが一つだけで、その他には膵周囲ドレーンの有用性を検討するRCTはありませんでした。拡大リンパ節郭清の効果を検討したRCTは3つあり、いずれも拡大リンパ節郭清の有効性は示されませんでした。

 補助療法に関する第3相試験で症例100例以上で、有効性が認められたものは2つで、ESPAC-1とCONKO-001試験です。ESPAC-1試験では5-FU+ロイコボリン群が有意に生存率が良好であり、CONKO-001試験では塩酸ゲムシタビンを約半年施行した群で無治療観察群よりも有意に無再発生存率が良好でした。

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 年賀状を見るのは楽しいものです。私は例年年賀状を12月15日に出すよう心がけていたのですが、今年は挫折し、投函したのがクリスマス過ぎになってしまいました。

 ところで、来た年賀状の中で、差出人の名前が無いものがありました。消印も無いので誰から来たのかわかりません。文面からは私の大学の後輩のような感じなのですが・・・

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