ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
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 樋口誠

懐かしい味わい

2020年10月09日 00時15分49秒 | ワインの事
ふた昔くらい前まではよく見かけた味わいのワイン。

1995年「フレンチパラドックス」というアメリカのTVでポリフェノールブーム。

赤ワインが一気に売れ始め、同時に甘口が市場から少なくなっていきます。

ドイツのワインも今では辛口が普通になりましたし、赤も沢山造られるようになりましたが、その頃までは白が圧倒的で、しかも甘いものが多かったのです。

勿論今でもありますし、それは素晴らしいものです。

しかし、私もついつい辛口寄りの採用をしていました。


現在使っているものの中に「昔懐かしい味わい」のドイツワインが入っています。

日本酒でいう「灘」にあたるラインガウのカビネットという格のものです。

葡萄はリースリング。

ほんのり甘く、アルコールが低いのです。

なんと8度。

「甘いワインなんて」と言う声、「料理に合わせられない」「デザートワインやな」的な声を聞きますが、実は食中酒としても充分です。

甘いだけでなく良質の豊富な酸があります。

料理の塩分や辛味に丁度いいのです。

今お出ししているコースの中でも登場させようと思います。

何と合わせるかはお楽しみ、です。

50代以上の方は「ああ、懐かしい」と声が漏れるはずです。


         樋口誠