ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
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 樋口誠

顧客管理

2017年05月15日 02時19分29秒 | サービス
ホテル時代の初期の頃は顧客管理と称して、お客様のお好みや召し上がったものをノートに書き込んでいたものです。

今でも多くの所が実践していることだと思います。

時代は進歩しましたから、ノートでなくPCなどでデータベースを作り上げているのではないかと思います。


しかし、私はある時期からそれをバッサリとやめました。

同じ月内で2度目の予約の場合は前回のものはメモしますし、領収書を毎回所望される方の正式な社名等もメモしていますが、好みなど毎回使うデータとしての記録はしません。


何故かと言うと・・・・・

好みは変化する=過去に見たゲストで「一生好みが変わらない人はいない」と自信を持って言えます。

初めて連れてくる同席者には前回と同じものを食べさせたい=データを見て勝手に変えられるのは嫌、と言う経験

顧客ノートに載っている人が顧客か?=顧客は全ての人に潜在的に潜む可能性=書いていない人は管理できない、となる

書いてなくても覚えている人こそ「お馴染み」=顧客



確かに「あ、覚えてくれているんだぁ!」と感心します。

しかし、その日は時間が無かったり、風邪を持いていたり、昼にマラソンを走って腹ペコだったり・・・・

本当はいつもと違うものを食べたかったのに、「折角覚えてくれてるんなら」止む無く「じゃあ、それにしよう」とお客様が気を使っていることもあるのですね。


データを使う場合は都度の確認作業が必要です。

でなければ「書かない」決心も大事な気がしています。



何日か前にも書きました。

「マネをしないでください」

私の独りよがりかもしれませんし、アルバイトさんの多い店では必要な作業かもしれません。


当たり前ですが、頑張って記録してらっしゃるところが悪い訳ではありません。

でも運用は間違えると残念なことになる。

経験として、書いておきたい事象です。


          樋口誠