幸せの深呼吸

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どうして深夜に突然「ドカ食い」したくなるのか?

2017-09-12 | 食品の安全、料理

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170908-00010006-dime-hlth

連休中などに夜中に小腹が空き、深夜営業のラーメン店や牛丼店などへと行ってみると意外にもお客が多くて驚いたことはないだろうか。コンビニに深夜に訪れる客もまた一般のイメージよりけっこう多かったりするものだ。飲んだ後の“シメ”が欠かせないという人もいるだろう。どうしてこうも夜中についついボリュームがあるものを食べたくなるのだろうか。

■深夜12時~3時に「油っこい、脂肪分が多い、砂糖が多い」食べ物が好まれる

 いわゆる“シズル感”溢れる料理写真は、まるでポルノグラフィーを目にしたのと同じような欲望をかきたてることから“フードポルノ”と名づけられて久しく経つ。そして最近はどういうわけか(!?)テレビの深夜帯に放映されるグルメ系のドラマやバラエティが少なくないことから、これらの番組が「飯テロ」や「夜食テロ」などとも呼ばれている。

 こうした深夜番組に図らずも“欲情”してしまうほど、どうして夜中に“ドカ食い”したくなるのか? この謎に迫った研究がこれまでにもいくつか報告されている。

 2014年に健康系アプリのサービスを提供している「Jawbone」がユーザーに対して1日の中での食習慣についての調査を行ない発表している。

 収集したデータを分析した結果、ある意味では当然な感もあるが、時間帯によって好まれる食べ物や飲み物があることが傾向として浮かび上がっている。コーヒーは午前中に飲むことが好まれ、ビールは午後以降に飲むことが好まれるといった傾向に加え、どういうわけか深夜12時から午前3時の間は「油っこい、脂肪分が多い、砂糖が多い」食べ物が1日の中で一番好まれていたのだ。とすれば、確かに深夜のラーメン店や牛丼店が賑わっているのも不思議ではないということになる。

 米・マサチューセッツ州ボストンのブリガム&ウイメンズ病院の研究チームが2013年に発表した研究では、実験参加者に施設に2週間滞在してもらって睡眠と食習慣の関連を探る実験が行なわれている。実験の結果、我々は1日の中で午後8時以降に最も空腹を感じることがわかったという。特に糖分、塩分、炭水化物への欲求が高まるという。

 この現象は副腎皮質ホルモンであるコルチゾールの分泌があまりエネルギーを必要としない夜に低下することに起因するものだと考えられ、そのまま眠りに導かれていくには都合が良いのだが、血糖値が低いままずっと起きていると食欲がかきたてられてしまうということだ。

 また2012年の米・コロンビア大学の研究では、睡眠不足の状態の脳はジャンクフードなどの高カロリー食品の画像により目を奪われていることが報告されている。睡眠不足の脳は理性的な意思決定を損なうと考えられ、即物的な欲望に支配されやすくなると説明している。

 つまり無理せず健康を保ち体型を維持するためには、夜はなるべく早く寝ることが求められているということだろう。深夜のグルメドラマは録画して見るに越したことはなさそうだ。

■食事量は同じでも遅くに食べると太る

 最新の研究からも、遅い時間の食事は肥満に繋がり、心臓病などの健康リスクに繋がることが指摘されている。しかも普通と変らぬ食事量でも肥満に結びつくというから厄介だ。

 ペンシルベニア大学医学大学院で行なわれた研究では、9人の健康な実験参加者に1日3食+2回のおやつという食事を異なる時間帯で摂取してもらう実験を行なった。1つめのパターンは朝8時に最初の食事を摂ってから最後の食事は午後7時に終了し、もうひとつのパターンでは最初の食事を正午にして最後の食事を午後11時に終えるパターンで、それぞれ8週間継続してもらい詳しく健康状態を診断したのだ。

 ちなみに最初の8週間が経過してパターンを変える場合には2週間の何の条件もないインターバル期間を挟んだ。また睡眠については午後11時から午前9時までの間に任意にとってもらった。

 収集した参加者の健康状態のデータを分析すると、食事回数は同じであるにも関わらず、遅いパターンにした場合のほうが体重が増え、新陳代謝が低下していることが判明したのだ。また遅いパターンの食事で、インスリン、空腹時血糖、コレステロール、中性脂肪などの値が悪化する傾向も見られた。

 一方で24時間のホルモンの分泌状況を追跡したところ、日中の食事において食欲を刺激するホルモンであるグレリンの分泌が早くピークに達し、満足感を保つレプチンは遅れてピークに達することがわかった。つまり日中の早めの食事では食欲が早くに満たされ、満足感が長続きしていることになる。

 実験ではどちらの食事パターンも睡眠時間帯は一定の範囲内であるため、食事を早めに摂ることで、夕方と夜の過食を防止できる可能性が高いことにもなる。メインの飲食をなるべく遅い時間にしようと企む晩酌好きには耳の痛い話かもしれない。

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