https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170711-00010000-yomidr-sctch から抜粋
カンピロバクター食中毒では、原因となるものを食べてから約2~5日で、下痢、おう吐、腹痛、発熱などの症状を起こします。また、下痢に血や粘液が混じることもあります。
一般的には、食中毒の症状が出ても、その多くは自然に回復します。しかし、たかが食中毒と、あなどってはいけません。ひどい下痢とおう吐は、本当につらい症状です。特に小さい子どもや高齢者では、脱水で重症になることもあります。また、まれに手足の麻痺(まひ)を起こしたり、呼吸ができなくなったりする、「ギランバレー症候群」という合併症を起こしてしまうこともあるのです。
カンピロバクター菌は、基本的に肉の表面についているので、しっかりと表面が加熱されれば死滅します。しかし、ミンチとなっている肉団子などは、表面が中に練り込まれた状態なので、「つくね」や「肉団子」は中心までしっかりと火がとおっていなくてはなりません。
焼き鳥は、焼きたてを食べるのが基本です。複数の肉を串に刺した場合には、肉と肉の間に焼き残しがあったりします。それでも、お店で焼いたばかりの時には、熱で菌の数も減っています。一方、デパ地下で買った焼き鳥は、時間の経過とともに菌が増えてしまうので、そのまま食べずに電子レンジでしっかり加熱しましょう。
冷蔵庫も過信してはいけません。カンピロバクターは、低温にも比較的強い菌です。低温の中で菌の増殖はおさえられますが、菌が死んでしまうわけではありません。したがって、冷蔵庫から出して時間が経過すれば菌は増えていきます。そして、温度や湿度が高くなる梅雨や夏には、菌の数が短時間で増えてしまうため、さらに注意が必要となります。
食事を作る人は、手洗いをしっかり行い、包丁・まな板の扱いにも気をつけましょう。また、カンピロバクター菌は乾燥には弱いので、調理する器具などを、しっかりと乾燥させることも効果があります。